昨年の大晦日に、アンプ修理中に繋ぎに使う為のプリメインアンプ導入計画について書きましたが、実は未だに機種選びでかなり迷っていたりします・・・(滝汗)。だがしかし、そろそろ実際にアクションを起こさないとなぁ〜という事で、この度、重い腰を上げて良さそうな機種を一通り試聴してみたので感想を軽くレビューしてみたいと思います。
場所は都内○○○○カメラ某店。良くあるセレクターを介して沢山の機種が切り替え可能な展示スタイルですので、音質面で理想的な試聴環境とは言い難いのですけれども、取り敢えず機種毎のニュアンスの片鱗を、次から次へと大雑把に確認することは可能です。平日午前で他にお客が居なかったこ事もあり、店員さんに声をかけられる事もなくゆっくりたっぷりと試聴してきました♪※御迷惑にならないように音量はあくまで控えめにです。
まずプリメインアンプ選びの前に展示中のスピーカーを試聴。20〜30機種はあったと思いますが、これを一通り全て聴いてみますd(^_-)

プッチーニ セッタンタ試聴に使用したアンプはイタリアオーディオアナログのPUCCINI SETTANTA。私の好きな音のする中級モデルがこれしか繋がってませんでした。CDプレーヤーも同じくAUDIO ANALOGUE PAGANINI 192/24にしたかったのですけれども、何故か展示が無くなっていたので、雑誌の試聴リファレンス機として良く使われているDENON DCD-1500AE。コストダウンの為のシャシー共有化なのか、見た目は上位のDCD-1650AE/DCD-SA11/DCD-SA1と殆ど同じ意匠ですが、実売価格は5〜6万円台。SACD入門機として人気が出そうな、低価格でお手頃クラスの魅力的なSACDプレーヤーです。


で、今回試聴したスピーカー全てのレポートとレビューを書いていたらキリがありませんので、個人的にこれは良い!と感じたモデルのみ、簡単にピックアップしてみたいと思います。

《以下、大まかに価格とサイズ順です》

AUDIOPRO ALLROOM Sat ←購入しましたレビューはこちら

AUDIOPRO ALLROOM Sat本来マルチチャンネル用途のサテライトスピーカーとして作られた物で、手のひらサイズで非常にコンパクト。デスクトップPCオーディオでも使えるサイズです。このサイズですから当然レンジが狭く低音は出ませんし、大音量では歪んでしまいますが、その辺りを割り切りつつ、控えめの音量で楽しむのであれば問題ありません。高域はオーディオプロ Image11と比べ丸みがあり穏やか。ボーカル帯域など抜けが良く素直で、潤いのある上品でトラディショナルな音質。本当の意味での正統派。音色はaudiopro Image11と本質的には似た傾向ながら、ALLROOM SATでしか得られないチャーミングで角の取れたアナログライクな魅力があります。

私がもしマルチチャンネルに手を出すとしたら、ナチュラルサウンドのこのスピーカーは最有力候補かも。それから今後、薄型大画面プラズマテレビを導入する場合にも、テレビ用のモニタースピーカーとして是非欲しいです♪ALLROOM SATはAUDIOPRO IMAGE12と違ってあまり騒がれませんが、国内メーカーのチープなマルチサテライトスピーカーとは「質」がまるで違う。本当の意味での隠れた良質機であると何度聴いても感じます。

ALR/JORDAN ENTRY Si ←購入レビューはこちら

ALR/JORDAN エー・エル・アール/ジョーダン Entry Si ブックシェルフスピーカー

ドイツALR/JORDANの大ヒット超小型ブックシェルフスピーカー。店頭で聴くだけでは、管理人が以前に所有していたマイナーチェンジ前のエントリーSとあまり違いが判りません(滝汗)。こちらのブログにEntrySとSiの詳細な違いが書かれています。サイズの限界でレンジは狭いのですが、ALR/JORDAN独特の残響を伴うステージの広がり感と、耳触りが優しいウッディタッチの質感で、明るく音楽が活き活きと楽しめるサウンドです。

MONITOR AUDIO Radius 90  →現行モデル Radius Series 90


現代のブリティッシュサウンドを代表するモニターオーディオの超小型スピーカー。メタルコーンから来るのでしょうが、明らかに特殊且つ個性的な音色でちょっとばかりイロモノ系かも(滝汗)。明るくドライでヴァイオリンなどの弦楽器は正直もうあり得ないレベルの不自然さ。しかしながら大変に歯切れが良く、低音が余り出ていないにも関わらず音楽が動的でノリノリです♪ クラシックのようなアコーステッィク系の音楽にはやや弱いのですが、ロック・ポップス、テクノ、電子楽器系の音楽ではとても小気味よく鳴ってくれてスカッとした爽快な気分に浸れます♪ 近年モニターオーディオの普及クラスには個人的に?なモデルも多かったのですが、Radius Series 90については個人的にかなり好きなサウンド。敢えてサブシステムやPCオーディオ用途に欲しいと思わせるだけの不思議な魅力を備えています。

DALI Royal Menuet

DALI Royal Menuet
こちらはRadius90とは逆にどちらかと云うとクラシック音楽向きのスピーカーです。後述する英国のQUAD"クォード"と同じく、デンマークのDALI"ダリ"は、ヨーロピアンサウンドの伝統であるアコースティックな色気や、ウォームでデリケートなニュアンスの方向性を未だに色濃く感じさせる数少ないメーカーです。悪く云えばやや現代のHi-Fiスピーカー的ではないディテールの粗雑感や、レンジの狭さ、くぐもった印象は多少なりとも感じます。其処が魅力でもあり弱点にもなる。潜在的なポテンシャルが高い反面、ポン置きでは真価を発揮しそうにない繊細さもあり、組み合わせと使いこなし次第で大きく化けるタイプ。他の安価な小型スピーカーと比べると、控えめなワット数で本質的に品位の高い上位クラスのアンプを奢るか、真空管アンプによるドライブがお薦めです。低価格モデルながら中国生産ではなく、一貫してデンマーク国内での製造を続けているのもDALIの隠れたポイントです

■現行モデル DALI MENTOR MENUET SEのレビュー

QUAD 11L  →現行モデル 11L Classic Signature

babadenki_983747-29
今更言うまでもなく、英国QUAD設計の超お買い得名機。仕上げも美しく、価格も安い。そして何よりも音楽性が高い。展示機の音質ですが、以前のレポートで書いた10ヶ月くらい前の試聴の際には多少キンキンしてたのに、今回改めて聴いてみると、どこかしら旧KEFやLS3/5Aを彷彿とさせる大変まろやか〜な音になってました。エージングが進んだのか、展示品が入れ替わったのかは不明です(滝汗) 単に今回比較に使用したAUDIO ANALOGUE プッチーニ・セッタンタとの相性が割と良かっただけかも。音質傾向は、クラシカルな渋い音色を基調に現代的なクリアネスと解像感もしっかり併せ持っている・・・そんな感じです。切り替え試聴した30万クラスまでの中小型ブックシェルフスピーカーで、QUAD 11Lよりトータルバランスに優れているものは見つかりませんでした。敢えて書きませんが相性が悪くて妙な出音になるアンプはいくつかありましたけれども・・・(謎)

QUAD 12L

QUAD_12LQUAD 12L(ペア) スピーカー
こちらは以前に聴いた際には11Lと違ってキンキンしてなかったのに、今回は12Lの方が11Lと比べてほんの少しだけ高域が神経質な感じでした。12Lの方を試聴する人が相対的に少ないからエージングが足りてないのかしら?(謎) まぁ結局アンプの相性次第なのかもですねぇ・・・。とりあえず11Lと比べると低域方向はそれなりに余裕がある。反面落ち着いた傾向になるぶん躍動感が若干抑えられる印象。でも価格の差はサイズから来る差であって、本質的には品質の差では無い(11Lとほぼ同じ)と思います。

DALI Royal Tower ←レビュー

DALI_royal_tower
今回の比較視聴で個人的に一番気に入ったスピーカーがデンマークDALIのロイヤルタワー。音質・音楽性・価格・デザイン全てに於いて合格点をあげたいです(*´∇`*)。サウンドは所謂正統派のヨーロピアントーンで、ずばりクラシック音楽向き。暖かみとアコースティック感溢れる音色は軽やかで明るく音楽的♪。しかも、ロイヤル・メヌエット兇粘兇犬蕕譴襯妊テールの粗雑感がロイヤルタワーではあまり感じられず、必要十分な透明感と、ボーカルや弦の肉質感が両立していて、やや箱庭的なコンパクトイメージながら音場感も見事♪

バッフル面と奥行きのサイズはメヌエットの近似値で、トールボーイにした分別売スタンドは要らないですし、バランスもずっと良くなり低域もそこそこ出ます。上で挙げたロイヤル・メヌエット兇犯罎拜瓦討僕祥気あり、アンプの相性から生じる鳴らしにくさも少なそう(注:ちなみに新型MENTOR MENUETの音質とは全く別物です)。現代的でスピード感溢れる高音質とか、斬新なデザインと設計による鮮烈な音場感とは全くの無縁ですが、オーソドックスな設計の四角いトールボーイなだけに、優しく素直で端正な鳴り方は何ともいえない安心感を誘います。


このプレーンな出音はaudiopro Image11にも本質的に似ていますが、加えて更なる上質な音楽性と色気・・・良い意味でのスパイスとなるヨーロッパ文化の薫りが十分にサウンドに内包されている点が、DALI Royal Towerならではの強みであると云えます。スケール感はともかくとして、質的にはずばりハイエンドの音がします。この品位であればウィーン・アコースティック(ヴィエナ・アコースティック)と比べても遜色ありません。このアコースティックで優雅な質感をペア15万以下で得られるのは明らかにお買い得です。Royal Menuet兇買えてしまう貴殿なら、少々背伸びをしてでもRoyal Towerを選ぶ方が後々更に幸せになれるかもですd(^_-)。個人的にも滅茶苦茶欲しくなってしまい、ほんともうどうしようかと・・・置く場所無いのになぁ・・・orz

比較的小編成なクラシック、スローなジャズ等を控えめの音量で楽しめる人向きですので、弱点を挙げるとすればパルシブで金属的な電子音楽やロック・ポップス系、また、クラシックでもフルオーケストラを大音量で楽しむ御仁には不向きだろうと思います。但し女性ボーカル好きでしたら十分検討の価値あり。Royal Towerは単なる音質ではなく音楽性や品位と云った感覚的な部分を愉しむ事が出来るスピーカーです。

大半のコンパクトブックシェルフと異なり、フロントバスレフ型ですのでセッティングも楽。壁の向こう側に迷惑をかける可能性も低く、6畳間でも無理無く使えるスリムコンパクトなトールボーイと云えます。クラシック音楽に限らず、アコースティックな洋楽、ヨーロッパ系音楽全般に造詣が深い音楽ファンで、オーディオ予算が控えめ&小さな部屋で聴かざるを得ない環境の皆さんに広くお薦めしたいと思いますd(^_-)

B&W 703 現行モデル→ 703 S2

B&W703_S
今更ですがB&W703はこのクラスではダントツのモニター系高音質。ONKYO A-1VL+C-1VLとの組み合わせでは鮮烈且つ最高のリアリティで鳴ってくれて驚愕しました。B&W 703は本当に素晴らしいスピーカーなのですが、私が叫ばなくてもそこら中で試聴できますし、以前にもレビューしましたので詳細は割愛します。※2017年末、新型モデルB&W703S2が発売になりました。

⇒【楽天市場

B&W 804S  現行モデル→ 804 D3

804S3
店頭にあった中で今回一番高音質だったのがこちらのB&W804S。正統派で変な誤魔化しや癖が殆ど感じられない一番ストレート且つ現代的Hi-Fiサウンド。三次元的に正確な位相でピシッと音像が定位するスピーカーは今回聴いた中ではこのモデルだけです。B&Wの"ノーチラス"シリーズは流石に色々な意味で他メーカーとは次元の違う音質。全方位死角無しの優等生ですが、音質が良過ぎるが故に、接続機器にもそれ相応のクオリティを備えた隙の無いハイエンド製品を要求してきますし、セッティング等で泥沼にはまりそうなことから、ローエンダーの管理人などは正直尻込みしてしまうアキュレートサウンドで御座います・・・(^^;)


DALI HELICON 800

DALI HELICON 800
同クラスのトールボーイスピーカーの中で価格はB&W 804Sより更に高価ですが、音質では残念ながら一歩及ばず。まぁ大抵のスピーカーは直接比較してしまうと、どうしてもノーチラスには及ばない訳ですけれども。。。そんな感じで音楽関係のお仕事でリファレンス的に使う場合にはノーチラス804Sを選ぶことになりますが、趣味でおおらかにクラシック音楽を愉しむにはむしろHELICON 800(或いはHELICON 400)を選ぶかも。基本的にはロイヤルタワーと良く似た傾向の音作りですが、Royalシリーズにはない10kHz以上を受け持つリボントゥイーターを搭載している点が大きな特徴。試聴環境が良くなかったこともあり、スーパートゥイーターのメリットを感じにくかったのが残念ですが、家庭でSACDプレーヤーを中心としたハイエンドシステムを繋げて聴いた場合には、素晴らしい高域表現が得られる事請け合いです。


DALIヘリコン800は等身大のスケールに近く、低域の厚みもあり、ロイヤルタワーやメヌエットと比較してより深みのある豊かな表現が得られます。両機を直接比較するとRoyal Towerは音場スケールが箱庭的で、音楽の表面をなぞるような少々浅い感じがするのですが、それがチャーミングな親しみやすさにも繋がっていてこれはこれで魅力的♪ 音色の持つ傾向や品位の部分は本質的に同じですし、実売15万と70数万という価格差を鑑みるに、別にRoyal Towerでいいじゃん、、、等とついつい考えてしまうわっちが居たりもします(^◇^;)。グレードが下がるとどんどん音質がチャラけてしまうB&Wとは異なり、DALIは本質的な部分で首尾一貫しているところが良心的だなぁと。あ、でも中価格帯のIKON(アイコン)シリーズは今回は聴いてないので悪しからず。低価格帯のブックシェルフ、ZENSOL1"センソール1"とLEKTOR1"レクトール1"の試聴記はこちら

こんな感じで今回、沢山ある中で自分なりに耳にとまったのがこれらのモデルでした。試聴で残ったのは半分以上いつもと一緒のモデルでしたが、今までスルー気味だったDALI Royal Towerの秘める実力に今回初めて気付いたのが収穫♪ パッと聴いて凄みのある音ではないのですが、音楽性に優れ、じっくり聴くと味のある、本当の意味で音楽のツボを心得た「わかっている」スピーカーだと感じました。
《Last modified 2017/10/11》
次回、肝心の低価格プリメインアンプ試聴レポに続く・・・
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