電源入れっぱなしで3日目の朝から急に一皮剥けたような良い音が出てくるようになってきました。S/Nの混濁感やモコモコした感じはかなり減少しています。これなら使えます♪ ハッとするような鮮度の高いリアリティの片鱗も感じられるようになってきましたし、妙にパサパサしていた高域にも響きがノリはじめ、低域の深みも出はじめています。それにしても初期状態の音が余りに酷すぎ(滝汗) どこぞに最初の2~3日は窓から投げ捨てたくなったとありましたが、本当にそんな感じでした…。。これでは、新品状態でテストせざるを得ないショップ店員や評論家からは決して正当な評価を得られないことでしょう。

さて、今日はケーブルを交換してみました。まず、付属の電源ケーブル。抜き差ししやすいといえばそうですが、結構噛み合わせがゆるゆるです。。。これを普段メインシステムで使っているKharma KPL Reference/1aに交換。 うーん、1分で却下…。 見事に合いません。ボードもそうですが、A-1VLはアクセサリをソフトに振るとダメですね。付属ケーブルの方が低域方向は特にすっきりした締まりのある音が出ます。
次は先日よりaudiopro Image11で使っているカルダスのスピーカーケーブルをSpace&Time Omuniに戻します。こっちは正解。何より音楽的ですし、エージングが足りないA-1VLの若干ドライな部分を補って上手く潤してくれる感じです。ただ、暖色系の色が付いてしまうのでベストな選択肢とは言えないでしょう。CARDASのCrosslink 2Xの方が音的にA-1VLの傾向に近いキャラクターなのですが、今回はお互いの弱点をもあからさまにしてしまい、少々気になる感じです。
A-1VLの店頭で気がつかなかった問題点として、S/Nの問題があります。アンプ自体のの残留ノイズがやや多いんです。スピーカーに近づくとサーというノイズが鳴っていて、セレクタを替えてもボリューム位置を変えても根本的に変わりません。ボリューム位置に関しては、MINとMAX、そして12時では何故かノイズが少なく、通常のリスニングで一番使う9~11時、そして対称方向の1~4時になると、ニアフィールドリスニングでは無音時に微かに耳に聞こえてしまうノイズレベルです (うちのスピーカーがかなり高能率なのもあります)。エージングで少し収まってきたようですが、タグマクラーレンの場合通常の音量レベルでは殆どノイズが出ませんので、それに慣れていた私の場合、どうしてもその部分が気になってしまいます。まぁ程度の差こそあれ大抵のアンプでは常時ノイズが出ていて、それがほぼ聞こえないレベルに収まっているのはごく一部のS/Nが優秀な機種だけでしょうけれど。
店頭ではどうしても暗騒音レベルが高く、比較的小さな音を好む私でも、試聴時にはボリューム位置がクラシックで10~11時くらいになるのですが、自宅ではBGMとして8~9時、ドライブ力のあるA-1VLの場合、10時以上は結構な大音量という印象です。これくらいの音量レンジでしたら、アンプが生き生きと鳴り、フロアノイズも全く気にならなくなるのですが、夜間にクラシックの室内楽をひっそりと小音量で聞き耳を立てている使い方となると、出来ることならもう一段ノイズレベルを下げたいところです。
私が言っているモコモコした感じとか、もっさりした感じというのは、突き詰めればこのノイズが楽音に絡まってるからではないかと思うのですが、A-1VL/C1-VLの持つ本来の音場・音像のリアリティやダイナミックレンジの広さ、微小情報量の多さを更に有効に引き出すためには、このノイズを下げる方向で、音場の一段の深さと静けさを追求することが、使いこなしのカギになる気がします。
今後のアクセサリ選びは、クリーンで高解像度でS/Nが良く、聴感ノイズレベルを下げてくれるタイプの、音色に多少硬質感がある傾向のアクセサリを組み合わせ、チューニングを煮詰めていくのが良さそうな感じです。
それにしてもこのアンプ、ジャズは特に気持ちよく鳴りますね♪ 小編成クラシックに関しては今のところは程々な感じが正直しなくもないのですが、ジャズのライブの熱気、楽器の密度感、音の乾いた感じ、ちょっとスモーキーな空気感など、ステージ再現が等身大で非常にリアリティある再現をします。S/Nの問題も小編成クラシックでは時折ふと気になりますが、ジャズでは逆に、空気感の演出にプラスに働いているかも知れません。
以前に英国のTAG McLaren本社より送って貰ったfriend’n fellowのCDなど、A-1VLにピッタリです。本家のタグマクラーレンよりも良い音で鳴ります…。
Purple Rose | |
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Friend N Fellow
Platinum 1999-01-26 |
“Purple Rose”は以前に英国TAG McLaren Audioが、自社レーベル”music avantgarde”の高音質テストCDとして販売していたものと中身は同じCDです♪ ジャケットデザインが違いますが、Amazon
でも買えたんですねー(@_@;) (つづく)