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aecoのテルル銅バナナプラグABP-0202Rをレビューしてみる

【aeco ABP-1111 vs ABP-0202比較レビュー】
ABP-0202|ABP-1111構造編メッキ比較編ABP-1111総評編

このたびケーブルの試聴機&我ながら云いたい放題レビュー等々で台湾aecoの日本代理店aeco JapanStoreさんとご縁が出来まして、aecoが丁度Twitterのリツイートプレゼント(終了しました)用に用意したバナナプラグを、プレゼントの募集〆切前にもかかわらず、御厚意で1つだけフライングゲットさせてもらいました\(*^o^*)/ブログやっててヨカッタわ~い♪ これがいわゆるバナナの叩き売りってやつ?(違)

aeco ABP-0202R

ちなみに管理人が選んだものはaeco ABP-0202R(ロジウムメッキ、ネジ式)。ハンダ付けタイプもあったのですが、ハンダ作業が不得手なので敢えてネジ式を選びました。そんな感じで今回はaecoバナナプラグのフライングレビューです。※いただきものですが、いつもの如くレビューについては最大限、公正公平を期す様に努めています。

今回Twitterで抽選プレゼントされたaeco ABP-0202Rですが、現在発売されているaecoの新型バナナプラグABP-1111(見た目グレー)とは構造が異なり、旧型(見た目ブラック)の在庫処分だそうです。実物を見て驚いたのはとても小さいこと。aecoの最大穴径4.6mmはaudio-technica AT6301やナカミチのバナナプラグよりも更に小さなマイクロサイズ。とりあえず0.75SQ~2SQ程度のスピーカーケーブルでしたら何とか大丈夫そうでしたが、たぶん2.5SQ以上の太い導体になって来ると、芯線を適当に間引かないと奥まで入らなそうな雰囲気。AT6301では余裕で入る2.5スケアのSUPRA CLASSIC 2.5Hですけれども、ABP-0202Rではギリギリかな。基本的には剥いた状態で芯線が2.5SQ未満の細めのスピーカーケーブルにのみ対応していると考えた方が良さそうです。

とは云え小さいことは必ずしもデメリットでは無く、バナナプラグとして信号経路に介在する余計な質量と電気抵抗が少ない為、システムへの余計なキャラクター付加を抑えられるメリットは見逃せません。バナナプラグによる音質的な色付けとデメリットを極力少なく抑えたい場合には、むしろなるべく小型に設計されている方が望ましいという事になります。

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aeco製バナナプラグの内部構造と製造精度

そしてaecoのバナナプラグで驚くのが、ただ単に小さいというだけで無く、切削精度とねじ切りの精度が高く、他社の一般的なバナナプラグに比してミクロン単位で精密に造られている点です。手持ちにセットで1万円以上もする米国Cardas社の大型ハイエンドバナナプラグCABがありますが、それよりも遥かに精密。aecoのRCAプラグ The STARSの造りの良さにもかなり驚きましたが、敢えてコストの安い中国生産には頼らず一貫して台湾国内で製造しているとのことで、一体どれだけ高い精度の工作機械を使っているんだろう(@_@;)

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aeco ABP-0202Rの付属ネジは長さ違いの3種類が各8本合計24個。ネジの素材は真鍮(C3604亜鉛合金)ですが、綺麗にダイレクト銀メッキが施されています。余分がありませんので落として無くしたら一巻の終わり・・・。取り付け時に1~2回ほど床に落として血眼になって探したのは此処だけのひみつ(滝汗)・・・たぶん代理店さんから部品購入は可能だと思いますけれども。

aeco ABP-0202R ネジ

ネジはバナナ1本あたり2ヶ所止め構造になりますが、ネジが多いとそれだけ雑共振が増えますので、厳密に音質にこだわる場合は先端側1本のみで止めるのがベターかも知れません。但し単線系など導体によってはネジ1本のみではキッチリと留まらない場合もありますので、その辺りは実際に留めてみた上で脱落リスクの無い範囲で固定するのが望ましいです。ロックヘッド(コンタクトピン)はニッケルメッキを下地に使わないダイレクトロジウムメッキを施された高価なテルル銅が奢られています。

尚、いただいた旧モデルと新モデルの違いですけれども、旧型はテルル銅のロックヘッド(バナナ)とボディが一体型のツーピース構造で、カバーがブラック塗装された真鍮。新型はロックヘッド(バナナ)部分に導電性に優れたテルル銅素材を継承しつつ、形状を直線中空ピン構造から螺旋ピン構造へ変更。構造も5ピースになり、より音質的に吟味されつつ設計変更されているとの事です。新型は前後に共振抑制効果のあるポリアセタールの樹脂パーツが2つ入り、留め金に真鍮リングを追加。樹脂パーツを外す事でΦ4.5mm⇒Φ6.5mm迄のスピーカーケーブルに対応可能。加えて真鍮カバーの仕上げもブラック塗装からRCAプラグ The STARSと同様のサテンニッケルメッキに仕上げが変わりましたので、ある程度は似ているにしても全く同じ音質では無さそうです。

aeco ABP-1111

当初、テルル銅で出来た直線中空コンタクトピンのバナナ部分が固く、プリメインアンプのスピーカー端子側に全く挿さらなくてどうしたら良いのか問い合わせたのですが、時計回りにねじ込むと良いとのことで、指示通りにやってみるとあっさり挿さりましたd(^_-)。1回挿さってしまうとピンが熟れて以降の着脱は楽になります。新型ABP-1111系のロックヘッドは螺旋構造ですので、最初からもう少し柔らかいかも知れません。

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aeco ABP-0202R 音質レビュー

音像のサーフェスが滑らか、輪郭明瞭で極めて抜けが良くシャープな定位、やや硬質傾向、特に高域は良く伸び、明るい水銀灯のような非常に明るい音色で、とても綺麗な整った音像が並びます。裸線に比べれば響きは少しだけ整理されますが、鮮度感が高く、演奏のエネルギーは溌剌としています。新品ロジウムメッキですのでエージングが進むまではどうしてもハイが少々刺さりますが、素性の良い鳴り方ですので数週間で解決するレベルでしょう。バランス的にはあくまで組み合わせに因りますけれども、フラット基調~やや逆▽バランスかな。この辺りはメッキの種類でも印象が変わりそう。

aeco miuaudio

ピアノは輪郭明瞭で解像度が高く適度な密度があり、ロジウムメッキらしく滑らかさがあり、右手方向はシャッキリ、左手方向は程々の量感でアタリが僅かにゴリっとしてるかも。分解能は高く、上下共に音抜けが良く、ボーカルは滑らかで鮮度感が高くリアルですが少々硬質。オーケストラの視覚的な分解能は高く、ヴァイオリンの切れ込みはハイスピードで爽やか。リズム楽器は快活でタイミングは良好。レンジは広いのですが、音楽的には表層の輪郭を線でなぞる感じがあり、更に抑揚表現の幅が加わると嬉しいかも。

総合的にはバナナプラグを使うことでのデメリットとして起こる、情報量や鮮度感の低下を、導電率の高いテルル銅と高精度に切削された真鍮の組み合わせで最小限度に留めつつ、高品質なロジウムメッキによって明るさとキレ、滑らかさを付加するイメージです。新型旧型共にロジウムメッキの他に金メッキと銀メッキのタイプがあり、システムに合わせてメッキの使い分けが出来ますが、今このエントリを書きながらロジウムの音を聴いている印象として、ハイの切れ味がもう少しマイルドで響きがたゆたう方が個人的には更に好みですので、銀メッキタイプも敢えて試してみたいかも~なんて。使い分けの一般論として、より低域に厚みが出る金メッキ、銀メッキやロジウムメッキは高域表現に秀でていると感じていますが、バイワイヤリング接続に使う場合、低域側に金メッキと高域側にロジウムメッキか銀メッキにするなど、敢えて異なるメッキの組み合わせにしてみるのも面白いのではと考えてみたり。

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尚、今回いただいたABP-0202Rは、書斎のサブシステムMで、真空管デジタルアンプMiuaudio MKTP-2とスピーカーQUAD L-ite2の間、バイワイヤリング接続での高域側スピーカーケーブルアコースティックハーモニーN1のアンプ側SP端子接続用として採用することになりました。それまで使っていたaudio-technica AT6301の音質にずっと不満がありましたので、リプレイスでボトルネックが解消されてとても有り難かったです♪

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次回はaeco含めて数百円~1万円超まで、バナナプラグ4種類を音質比較してみました♪の予定。間に別の記事が入るかも!?

+For
 鮮度が高く、クッキリと明るく溌剌としたハイスピードサウンド
 バナナプラグ使用による音質低下はかなり小さく抑えられている
 精度が高く非常に美しい造り
 導電率の高いテルル銅(テルニウム銅)

-Against
 ロジウムメッキの音が苦手な方には異なるタイプのメッキをお薦めします
 ネジ式+直線中空ピンに特有の僅かな接点共振感
 改良された新モデルABP-1111系の存在

【aeco ABP-1111 vs ABP-0202比較レビュー】
ABP-0202|ABP-1111構造編メッキ比較編ABP-1111総評編

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コメント一覧 (2件)

  •  プレゼント頂けたんですね。おめでとうございます。電極材質によってかなり音質が変化するようですね。かくいう私も純銅・銀鍍金、テルル銅・ロジウム鍍金プラグを使用しています。銀鍍金プラグですと、音像の焦点が少し和らぐ替わり、少し響きが豊かになるので予測されておられる様な音質になると思いますよ。
     ともあれ、純銅、テルル銅使用のバナナプラグが増えたことは喜ばしいですね。

  • 正確にはあくまでプレゼント枠の外でという事になりますけれども、実際に音を聞いて即刻引き出しの中送りになるようなものではありませんでしたので、使えるものを貰えて良かったです。あとは、先日試聴機お借りしたEtoireについて、これから僕好みに合わせてカスタムオーダーメイドしてもらう事を考えています。

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