先日のQEDに続き、今日もまたまたデジタルケーブルのレビュー。いつもは海外製で国内ではあまり出回っていないオーディオケーブルのことばかり書いていますが、今回は珍しく巷でかなり人気のありそうな日本製(完全国産)デジタルケーブルの逸品、Acoustic Revive DIGITAL-1.0R-TripleC-FMについてのレビューです。
DIGITAL-1.0R Triple-C-FM 02
Acoustic Revive DIGITAL-1.0R-TripleC-FMを導入したのは2017年の春。今時のオーディオ的な意味での音質と性能を備えた同軸デジタルケーブルで、なるべく安価(予算1〜2万円前後)ですけれど、メインシステムでも十分に使えるクオリティのものは無いかしら?と探していて白羽の矢を立てたのがアコリバことアコースティック・リバイヴのデジタルケーブルでした。例によって海外製品を中心にいくつか良さそうな候補はあったのですけれども、アコースティックリバイブ製品にとても詳しいとあるブログの管理人さんからも、こっそりアドバイスをいただいたりして導入を決定♪

Acoustic Revive DIGITAL-1.0R-TripleC-FMは、最新のPC-TripleC素材の単線導体を採用し、しかもノイズ抑制用にファインメットノイズサブレッサー(日立金属のファインメットビーズ)がプラグに組み込まれているのが特徴です。ちなみに同型のBNC端子モデルはCLOCK-1.0BNC-TripleC-FM。業務用AES/EBUタイプがDIGITAL-1.0X-TripleC-FMとなります。通常デジタルケーブルの多くはセンター1芯の同軸構造ですが、商品説明を読んだ感じ、こちらの場合は2芯シールド構造が採用されているみたいです。


これとは別に同型のRCAアナログケーブルとしてLINE-1.0R-tripleC-FMと、XLRバランス型のLINE1.0X-TripleC-FMが用意されています。こちらも2芯シールド構造(XLRバランス型は3芯シールド)ですが、同時期に開発されたもので外観もほぼ全く同じですし、音質的には類似傾向ではないかと思いますので、RCAケーブルのLINE1.0R-TripleC-FM購入を検討されている場合でも、今回のデジタルケーブルでのレビューがある程度参考になるかも知れません。


届いた実物に触れてみると、細身の導体と小さめのRCAプラグには意外な高級感があります。このアルミニウムシェルっぽいRCAプラグ、商品写真では少し安っぽくも見えたのですが、実物の質感や作りは精度が高くずっと好印象。差し込み加減のタイトさも緩くもきつくも無く適切です。尚、単線導体が採用されているためケーブルとしてはやや硬めであり、強く曲げると曲げ癖が付いてしまうと思いますので、配線で無理に屈曲させない方が望ましいと思います。
pre_singlecore DIGITAL-1.0R-TripleC-FM
PC-TripleC導体の絶縁体にも塩化ビニールやポリエチレンでは無く、ハイエンドケーブルで使われることの多いテフロンが採用されています。また、構造的には導体とシールドの間が空気絶縁となっているのもポイント。正直かなりのお値段のハイエンドケーブルでしか普通は見られないような凝った構造が採られていて、この内容で実売1万円台(希望小売価格16000円)というのは正直破格と云いますか、バジェットクラスの一般ユーザーに向けて、かなり戦略的な内容が盛り込まれたハイコストパフォーマンスケーブルに仕上がっていると思います。
Acoustic Revive デジタルケーブル
購入当初は正しい接続方向が判らず、ファインメットコアが入った赤いプラグの方(黄色いスリーブが長い側)をDAC側に繋げていたのですが、これ本来は逆なのだそう。とは云えこれはあくまで聴感で好みの向きでも構わないらそうで、手持ちのいくつかのシステムで繋げた結果、聴感上「逆接続」の方が僕の好みには合っていますので、以降、基本的に逆接続(DAC側にファインメットビーズ)でのレビューになります。

Acoustic Revive DIGITAL-1.0R-TripleC-FM 音質レビュー

さて、購入当初直ぐは中域の張り出した丸く少々寝ぼけた音で暫く???となっていたのですが、1週間ほど使って初期バーンインを済ませた後は、アコースティックリバイブ製品らしいソリッドさと締まりが出てきて、フラットに帯域が広がりクッキリとシャープでタイトな音質にメタモルフォーゼしました。この状態でその後1年ほどメインシステムで使ったのですが、総評としては、解像度が高く音像がピンポイントにスッキリとフォーカスされたシャープでタイトな音質が特徴になると思います。聴感S/Nに非常に優れ、細部まで見通しの良い細やかさと透明感、繊細さを兼ね備え、音楽に何かを余計に付け加えたりする要素は全く無く、あくまでモニター的な正確性を身上とし、良い意味で日本的な高品質感と真面目さが感じられるサウンドだと云えます。オーディオ的な音質では、他社の5万円以下のデジタルケーブルで、Acoustic Revive DIGITAL-1.0R-TripleC-FMの音質を超えるものは、特に海外製品ではなかなか見つからないのでは無いでしょうか?
Musical Fidelity V90リア
帯域バランスはフラット傾向。低域は見通しが良くピッチも正確で解像度が高いのですが、ボリューム感は控えめ。中域はタイトで正確な描写。高域方向は高解像度且つシャープで僅かに艶が乗る傾向。全体にクールで残響のディテールが正確にあぶり出され、コンサートホールの緊張感と静粛さが極めて高精度に描写されるやや辛口のテイストです。欲を云えばもう少し低域に厚みがあって音場サイズ的な意味で空間に広さが出ると言うこと無しなのですが、このあたりは上位ケーブルに譲る部分になると思います。基本的に正確且つ生真面目なモニター系のひんやりとしたモノトーン気味の音調で、良くも悪くも日本的な誠実さを感じさせる静謐な空気感が持ち味。海外製オーディオケーブルの持つ音楽的な色気や濃厚さみたいな演出がそぎ落とされたイメージの、色気とは対極にある精度の高いサウンド傾向ですので、オーディオの音質に色付け的な遊びやゆとりを求める場合にはあまり向いていないと思います。


ファインメットビーズが送り出し側(CDトランポート側)となる順方向接続の場合、更によりワイドレンジでシャープでタイトな、モニター傾向が強く辛口で緊張感のあるサウンドに。ただ少しばかり高域のエッジが鋭くなる印象もあり、音源によっては聴き疲れしそう。逆接続にするとほんのりと音像周囲の響きにふくよかさと滑らかな甘さが出てる印象で、フラットな音場に僅かな樽型収差が生まれ、僅かに耳当たりがマイルドになり、スピード感が抑えられたチャーミングな印象になります。但しどちら向きでも聴感上のS/N感が非常に優秀である事に変わりは無く、逆接続の方が日常的な緩いリスニングにはより向いているのではないかと。


ファインメットビーズ/ファインメットノイズサブレッサーの意外な効用

現在メインシステムのデジタルケーブルはBlack Cat Cable Silverstar!75に入れ替えており、Acoustic Revive DIGITAL-1.0R-TripleC-FMはサブシステム側に回しているのですが、このデジタルケーブルには実はもう一つ大きな副次的効果があったりします。これは使っていて気が付いたのですが、デジタルケーブルから直接音を出していなくても、接続されているシステムの聴感S/Nが良くなり、音が締まるように聴こえるのです。即ち、CDプレーヤーのデジタル出力に接続していると、光デジタル出力側から音出しをしていたり、或いはプレーヤー直のアナログ出力からアンプに繋いで得られる音の聴感S/Nまでが全体的に改善されて聴こえるのです。これはAcoustic Revive DIGITAL-1.0R-TripleC-FMに内蔵されているファインメットコアが、間接的にグラウンドノイズループに作用してノイズリダクション効果を発揮しているのではないかと推測します。

実は重要♪デジタルケーブルの干渉による音質変化(後半に書かれています)

同様のS/N改善効果は、たぶん同型アナログケーブルであるLINE1.0R-TripleC-FMやLINE1.0X-TripleC-FMでも得られると思います。アナログケーブルの場合はL/R2本で繋がれる為、物理的にファインメットビーズも2個になりますので効果が更に高まるかも知れません。例えば管理人の場合、メインシステムのプリメインアンプにはベルトドライブ機の主力CDプレーヤー以外にも、FMチューナー単体DACSACDプレーヤーBlu-rayレコーダーなど6系統の機器が接続されていたりしますが、仮にメインで使う配線でよりハイクラスのケーブルを使われている場合でも、アンプに並列接続された他のアナログケーブルや、デジタル系統で並列するシステムの何処かにAcoustic Revive DIGITAL-1.0R-TripleC-FM若しくはLINE1.0R-TripleC-FMを入れることで、ファインメットビーズによるシステム全体の聴感S/Nを改善する効果が期待出来るという訳です。その点を考慮した上で、ハイコスパのサブケーブル兼S/N改善アクセサリ的な使い方が出来るのは、他のデジタルケーブルやアナログケーブルには無いアコリバ製品だからこそのアドバンテージになるのではと考えます。これはあくまで管理人のシステム環境下に於ける主観的印象ですので、効果は必ずしも保証出来ませんけれども・・・(^^;)

まとめ♪
最新素材であるPC-TripleCでしかも単線、非常に凝った中空シールド構造など、技術のあるメーカーらしい極めて真っ当なモニター的高音質を、リーズナブルな価格で得られる点がDIGITAL-1.0R-TripleC-FMの一番の魅力になると思います。これ以上の音質となると同じAcoustic Reviveの上位デジタルケーブルCOX-1.0TripleC-FMにステップアップするか、海外製であれば十万クラス〜からと云う、趣味とは云え極めてコストパフォーマンスのぁ ゃι ぃお話になってしまいますので、一般的なオーディオマニアに於ける音質の妥協点としては、これで十二分に性能的要求を満たせるのでは無いかと個人的に思うのでした。

+For
 極めて精度の高いモニター調のクールな音質
 超高S/Nがもたらす解像度と定位
 最新素材PC-TripleCで国内製造
 この価格帯では圧倒的なコストパフォーマンス

−Against
 色気や暖かみを求める場合には不向き
 低域の量感と、ややスケールの小さな音場
《あくまで管理人の個人的評価です》

o-greenデジタルケーブル
o-greenAcoustic Revive (アコースティックリバイブ)




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