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市販のスピーカー用ジャンパーケーブルにちょっとだけ疑問符?

【QUAD L-ite2 英国製超小型ブックシェルフスピーカーのレビュー】
序章前編後編シングルワイヤバイワイヤ|疑問|ジャンパー

ジャンパープレートを使わずスピーカーケーブルをそのまま延長する方法

バイワイヤリング対応スピーカーターミナルにスピーカーケーブルをシングル接続するセオリーとして、最も接点が少なく電気的にも問題が少ない接続方法は、下の画像のように使用するスピーカーケーブルの剥き出し芯線をそのまま延長して上下を貫通させるスタイルです。※理屈の上ではこれがベスト且つ最もピュアな伝送方法になります。

KHD 無印OFCスピーカーケーブル 0.75スケア
1m/150円のOFCケーブル@KHD電線ですが付属ジャンパープレートよりずっ高音質です

ジャンパーケーブル(ジャンパー線)で色付けしつつ、敢えて抵抗を増やす繋ぎ方とは正反対。但しこのシンプルな接続方法にも問題はあって、線材の剥き出し部分の露出が多く、繋げた最初は良くても、以降、露出部分の導体酸化と経年劣化による音質変化についてはどうしても避けられません。また、被覆によるダンピングを失ったバラバラの多芯線をスピーカーの強烈な震動に晒している場合、それだけでも導体の共振や芯線同士のブレによる電気的な安定性など、音質に幾許かの影響を与える可能性が全く無いとは云えません。

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スピーカーターミナルの端子穴がそれなりに大きく、スピーカーケーブルが被覆ごと端子穴を貫通するくらいの細いタイプでしたら、↑の画像のように接触部の被覆だけを剥けば良いのですが、この方法が使える細いスピーカーケーブルは限られてしまいます。更に今回管理人が導入したQUAD L2シリーズの場合、スピーカーターミナルの端子穴が一般的な垂直方向ではなく何故か水平方向に貫通しているため、上から下、下から上の様に1本のスピーカーケーブルをシンプルにサクッと差し込む事が出来ない構造になっています。

ジャンパー線_QUAD_lite2

ジャンパープレートやジャンパーケーブルは音質劣化の要因でしかない

尚、ジャンパーケーブルやジャンパープレートで云うところの「※音質が良い」とは、Hi-Fi指向の文字通りの「高音質」という意味では無く、ジャンパーでなるべく音質ロスが少ない&好みの音色に色付けしてくれると云う意味になります。よって何も使わない場合よりも高音質なジャンパー線が(理論的に)存在する訳ではありません。これはスピーカーケーブルの接点に余計なハンダを加えたり、バナナプラグやYラグ端子などを介在させる場合でも同じ事です。

※ちなみに管理人は純銅製且つ他社製より上質な金メッキorロジウムメッキを施したORBのYラグ端子を愛用しています。

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注:但し品質の良いYラグ端子やバナナプラグの場合は、スピーカーケーブルやスピーカー端子の状況により、導電部の接触面積を増やしてコンタクトを確実にする効果はあります。また同一設計&同一素材のバナナプラグとYラグを比べた場合、Yラグ端子の方が導通接触面積が大きく、多くはネジ止め部分の無いシンプルな構造の為、バナナプラグよりも高音質なのが一応のセオリーです。

internalバナナプラグやYラグ端子はピュアオーディオに不必要?(前編)


internalバナナプラグ4種類を音質比較してみました♪【数百円~1万円超】


internalバナナプラグの金メッキ,銀メッキ,ロジウムメッキによる音質差を比較してみた

一組み数万~数十万円もするハイエンドジャンパーケーブルの存在に疑問…

巷には極端に高級なジャンパーケーブル(ジャンパー線)なるものも一部ケーブルメーカーから販売されていますが、これらについては、ごく近年になって現れたイロモノ系オーディオアクセサリーの類であると考えています。少なくとも2000年代初頭までは殆ど見かけませんでしたし、オーディオケーブル売り場にも無かったはず。この手の凝ったジャンパーケーブルを使うことで音色が弄れて楽しめるのも事実ですし、パーツ相応に良識的な価格設定であれば、それはそれで変化球的な遊びとして許してしまう緩い考えの管理人ですけれども、近年はなんだか異常としか思えない高価格帯のジャンパーケーブルが巷に溢れてるのが、ピュアオーディオの在り方としてはどうなのだろう?と少々訝しく思っていたり。。。だってどう考えても音質的にはバイワイヤリング接続が最善な所に、敢えて音質的に不利なシングルワイヤー接続を選択する訳ですし、しかも更に余計な端子と接点を増やしつつジャンパー線を迂回する。それでいくら高級なジャンパー線を作ったところで、本来シンプル&ストレートである事が望ましいピュアオーディオ的には本末転倒ですよね?

※何だかんだ言いつつ、自分で使うとなると、このくらいのジャンパーケーブルを選んでしまうのですけれども・・・…( ੭ ・ᴗ・ )੭♡

そんなこんなで普通に考えれば、ジャンパーケーブルを使う場合には接続するスピーカーケーブルと同じケーブルの切れ端を流用するのが、最も色付けが少なくなる接続方法です。ただ、端子が一体成形された高級スピーカーケーブルの場合、導体の端切れや切り売りが入手不能で、そんな場合に止む無く高級ジャンパーケーブルを併用する事になるのだとは思いますが・・・。ペアで100万円を超えるようなスピーカーに、数十万クラスのスピーカーケーブルを使うハイエンドオーディオでも無い限り、10cmで数万円のジャンパー線ってのは色々とコスト配分的におかしいのではと、どうしても思ってしまいますけれども。。。まぁ敢えてセオリーを外し微妙にローファイに音を変化させるのを許容しつつ、色付けを楽しむ類の戯れだと思いますので、その点を理解しないまま、ジャンパーケーブルは高音質でHi-Fi (キリッ!みたいな宣伝文句を真に受けてはいけないと思うんですよねっ♪

ジャンパー線が必要な場合、スピーカーケーブルの切れ端を使おう

ちなみにジャンパーケーブルとして使う切れ端のスピーカーケーブルは、m数百円の最廉価クラスの切れ端であっても、バイワイヤリング対応スピーカーに付属する金属製ショートプレート/ショートバーよりは遥かにまともな音がします。というか、、、付属のジャンパープレートを何も考えずに無意識に使ってはいけません。この付属品を基準に考えたら高級ジャンパー線で音質が激変したと感じてしまうのは必然ですし当たり前です。なんなら行き付けのオーディオシッョプで、余ったいらないスピーカーケーブルの切れ端をお裾分けしてもらうと良いかも知れません…。※僕の地元のお店では切り売りの都合で余った端数のケーブルを、ワゴンに入れて特価販売しています。

メタル_ショートバー_ジャンパー_プレート

敢えて分かり易く喩えるなら、付属の金属製(真鍮製)プレートの音が10点@落第だとすると、10cmで50円~100円のスピーカーケーブルが80~90点、10cm/300円~1000円のケーブルで85~95点くらいのイメージです。即ちまともなスピーカーケーブルの切れ端であれば、あとは概ね組み合わせの相性と、音質的には聴き手の好みの問題に収斂します。。。(まぁピュアオーディオマニアやカメラのレンズに拘る人種というものは、この絶対値での1~2点の差が、得てして感覚的にはとても許せないくらいの大きな差だったりする訳ですれども・・・(滝汗) 尚、この点数は敢えてレベルの違いをイメージで分かり易くするための表現であり、個々のケースで当てはめる事は本質的には間違いというか不適切ですのでご容赦の程を。

internal箱ピュアカテゴリ:オルトフォン(Ortofon)とゾノトーン(Zonotone)

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outAVアンプに太いスピーカケーブルを接続する方法(かないまる氏のサイト)
outAVアンプでバイワイヤリングを実施する方法(かないまる氏のサイト)

ジャンパーケーブルと類似した話ですが、ソニー出身のかないまるさんによるの面白い方法。Monster Cable(モンスターケーブル)XPHPの下位モデルTHX16Pについては、以前に箱ピュアでもレビューを書いています。先で使用されているKRYPTONのセッテンプロCI-G100については、スクワラン(深海ザメの肝油)をベースオイルに使った油性リキッドですので、塗布後の完全除去が難しく、初期性能からの経時劣化も含めて非可逆になってしまうのが、とっても神経質な管理人的にはかな~り気になるところではあったりしますけれども(^^;)

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どうしても自作が無理という御仁は、少し前にも書きましたが、手作りのジャンパーケーブルをヤフオクで入手されるのもと良いと思います。1mて数百~3K円程度の市販の定評あるスピーカーケーブルと、安価なバナナプラグやYラグ等を使って手工作した自作品を、趣味で出品されている方を良くお見かけしますので。この手の方々は大概工賃込みで逆算して考えても良心的な売値が普通です。ただ一部にはぁ ゃι ぃお店で明らかにボッタクリと思わざるを得ない商品もありますから、そこはよくよくお気を付け下さい。特にヤフオク!のオーディオ出品コーナーで頻繁に目に入る、偽ブランドの中国製コピー商品を豪華なイメージ写真に釣られて掴まされたりしないよう、特にご注意下さいませ。

internal偽物に注意! 大事なのでもう一度書きます。 偽物に注意!

後日注:宗旨替えしてしまいました…(≧ڡ≦)ノ

後日注:この様なエントリを書いていて若干後ろめたさがあるのですけれど、その後に紆余曲折が色々ありまして、現在ではハイエンドスピーカーケーブルをベースに製作した高級ジャンパーケーブルを使うようになりました。即ち、バイワイヤリング対応のスピーカーであっても、必ずしもバイワイヤリング接続に固執する必要は無いという結論です。シングルワイヤー接続×上質なジャンパーケーブルの合わせ技によって、理論上正しくないとしても、条件次第ではバイワイヤリング接続の音質を、少なくとも聴感上は超えることがあると認識を新たにしています。

internalQED Signature Genesis Silver Spiral ジャンパーケーブル音質レビュー♪

【QUAD L-ite2 英国製超小型ブックシェルフスピーカーのレビュー】
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