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バイワイヤリングの前にシングルワイヤリングで試行錯誤してみました

【QUAD L-ite2 英国製超小型ブックシェルフスピーカーのレビュー】
序章前編後編|シングルワイヤ|バイワイヤ疑問ジャンパー

QUAD L-ite2は、小さなサイズにもかかわらず、上位モデルと同じ立派なバイワイヤリング対応スピーカー端子が奢られています。バイワイヤリング対応のスピーカーって事は、作り手側としては暗にバイワイヤー推奨って事ですよダンナ。前回のレビューで述べた通り、導入初期インプレに於ける接続では、スープラの一番安価なスピーカーゲーブルCLASSIC 2.5Hをウーファー側にシングル接続。しかも音質は二の次でのバナナプラグ接続。ツィーターへは付属の大きな金属製ショートバー@ジャンパープレートをそのまま使用しています。

メタル_ショートバー_ジャンパー_プレート

※QUAD L-ite2付属のジャンパープレート。真鍮素材に金メッキと思われますが、スピーカー震動に起因する音の歪みを作り手が認識しているのか、単に短絡防止目的かは不明ですが、1枚ずつ鳴き止めのセロハンテープが貼ってあります。QUADは色々と芸が細かい。

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機器付属のジャンパープレートを使ってはいけません

真鍮に金メッキであろう、この手のおまけ的な金属製ジャンパープレートをそのまま使う場合、経験則としてツイーターの音が金属的に歪みます。よってこれは明らかに接続方法としては宜しくない訳です。ぶっちゃけ無理してシングル接続のお高いスピーカーケーブルを使わなくても構いませんので、バイワイヤリング対応のスピーカーにはなるべく2組のスピーカーケーブル、もしくは芯線が4本入ったバイワイヤリング対応のスピーカーケーブルを使う方が望ましいと考えます。

そう云えば「ジャンパー」って色々な呼び方がありますよね・・・ジャンパーピン、ショートバー、ジャンパープレート、ショートプレート、ショートジャンパー、ジャンパー板、メタルジャンパー、金属ジャンパー、等々あんまり統一されていないみたいですけれども、こうやって執筆する際にはどうしたらいいのでしょうか…( ³△³ ).。o

尚、今回のようにウーファーの音質的不満とツイーターの不満のベクトルが異なる場合、線材が上下で同じケーブルorバイワイヤー専用のスピーカーケーブルを使用せず、イレギュラーな方法ではありますが、敢えて全く違う音質のスピーカーケーブルを2種類、ウーファーとツィーター別々に繋ぐことで、低域と高域での異なる不満を見事に解決出来たりします。もちろん、組み合わせを間違えると中域の繋がりがおかしくなり、低域と高域の音質が著しく異なるちぐはぐな音になりますので、その点は要注意ですけれども。ただ、L-ite2ってそもそも低域のケブラーコーンユニットと高域のシルクドームツィーターで結構違う音色がするんですよね。これは上下で同じケーブルを使っても本質的に解決しませんから、敢えて高低で違える道を選ぶのがココは正解ではないかとも思ってみたり。。。

internalバイワイヤリング接続とは・・・ピュアオーディオ入門的解説

とは云え、バイワイヤリング接続対応スピーカーの持つ音質的なポテンシャルを正確に見極めるためには、まずはなるべくフラットで色付けが少ない、全く同じ2組のスピーカーケーブルを用意して、付属の金属製ショートプレートを外し、その状態で暫く音楽を鳴らしてみるのが筋。これはその後のアップグレードの為の羅針盤として、スピーカーの持つデフォルトのバランスと音質を耳が覚える為にも必要な儀式です。

ところがだ、管理人はなぜか同じスピーカーケーブルを2組持ってなぃ・・・いや、持ってはいるんですけど・・・手持ちのは切らないとイケナイ。若しくは、既に切ってあるのはSPACE&TIME PRISM OMNI 8Nしかな~い。オムニはレンジが狭く音色がモノトーンでウォームなまったり系の(だが割と締まった)音ですので、スピーカーケーブルの支配力(と云うより帯域制限力)が鼻に付くため、こういったニュートラルを要する比較条件には非常に不向きな音質です。そもそもQUAD L-iteの音質にマッチするとは思えない・・・う~ん。

通常のシングルワイヤリング ツイーター側 or ウーファ側 両方でテスト

とりあえず先ずはバイワイヤーを試す前にテスト出来ることとして、スピーカーケーブルのSUPRA クラシック 2.5Hをウーファー側から外してツイーター側に挿してみました。これで何が違うのか?と思われるかも知れませんが、ウーファー側にスピーカーケーブルを挿した場合、ツイーターに入力される信号=ウーファーの逆起電力による歪み+全て金属ジャンパープレートを経由した信号からの音になります。即ち高域が盛大に歪む要素満載。これがツイーター側での接続になると、逆起電力はそのままでも、少なくともジャンパープレートの高域側への悪影響は大きく緩和されます。逆にウーファー側の低音域がショートバーを経由した音になり、盛大に歪むことにはなりますけれども。。。

シングルワイヤリング接続

ということで、多少聴感上のf特バランスがツイーター寄りに変わるだろうな~程度の軽い認識で下から上に差し換えてみたのですが。。。え!?なんだこれ?さっきまでよりずっと音が良いではないですか(@_@;) というか今まで数日間聴いてきた音は一体何だったの?的な。ぱ~と3のファーストインプレッションを全訂正しないといけないレベルで激変しましたぉ\(^o^;)/

普通、ジャンパーを使用するバイワイヤリング対応スピーカーで敢えてシングル接続をする場合、ウーファー側に挿すのが定説というか、ピュアオーディオのセオリーだったりします。以前に使用していたバイワイヤー対応のAcustik-lab SYSTEM1.2では明確にそうでしたし、L-ite2の海外のインプレを読んだ時にも、下側に挿した方が音質のバランスが良い的なレビューがあり、あまり深く考えずになんとなく真に受けていた訳です。QUAD Lシリーズのツイーターキンキン問題も、普通に考えてツイーター側に繋いだら更に高域が鋭くなって悪化するよね?的な安直さで。

ところがです。L-iteの場合、実際にはツイーター側に繋いだ方が聴感上の高域歪みがむしろ少ない。ここでよく考えてみる。高域歪みの重大ファクターの1つがジャンパープレートの品質にあるのだとすれば、歪み感は下側より上側に挿した方がまだマシになる筈。加えてツィーター側に繋いだ場合の方が、クリアネス、音場の広さ、響きの多さ共に、ウーハー側に繋ぐ場合の当社比3倍増の高品位。響きの絶対量が増える為、相対的にはハイバランス傾向にはなりますが、低域の量感そのものは特に大きな変化無し。なんだこれ~?こんなにクリアな音も繋ぎ方1つで出せるんだQUAD L-ite2って。たったこれだけで現代高音質系のHi-Fiスピーカーになってしまった(@_@;)まったり混濁気味の英国レトロサウンド専門スピーカーなのかと思ってたのにぃ・・・(^^;)

付属の金属ジャンパーでシングルワイヤー接続をする場合、ツイーター側の端子に繋げる。たったこれだけの事ですが、その差は冗談抜きにスピーカーを交換したくらい違います。同一条件接続の無印L-iteとL-ite2の違いより大きいのではないかしらん? 但し高域の残響感がaudiopro Image11っぽくクリアに広がる為、高域が穏やかなレトロサウンドが持ち味のCREEKのプリメインアンプCDプレーヤーを繋いでる意味がこれでは半減してしまいますw 結論としてTweeter側へのシングルワイヤー接続による高域の出方についてはかなり好み。但し歪み感が全く無くなったかと言えばその点はNO。ウーファー側への接続よりはかなりまともな音ですけれども、聴き疲れする印象はまだ残ります・・・。

シングルワイヤーで「たすき掛け」

次に、ものは試しと云うことで、オーディオ逸品館さんが推奨する「たすきがけ」にもチャレンジ。+赤を高域側-黒を低域側に。接続方法としては物議を醸しそうなアプローチ。これはですね、、、結論から書くと駄目でした。バッサリと30秒で却下。低域側シングル接続と高域側シングル接続の概ね中間的な音質なのですが、双方の良さがスポイルされてしまい非常に中途半端でモヤッとした印象になります。

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QUAD L-ite2でのたすき掛けはある意味最悪の選択かも。逸品館さんではバイワイヤーよりもシングルワイヤー接続で、更にたすき掛けを推奨という、かなり論理的には斜め上の持論を展開されているのですが、これってよくよく読むと、お店の前提がスピーカー付属のジャンパープレート使用ではなく、社外の高級ジャンパーケーブルorAIRBOWのジャンパーケーブルを敢えて使用することなのですよね。。よって、高級ジャンパー線を使えない場合は、単純に真に受けない方が良い類の話だと思うのです。ちなみに余所様で全く違うスピーカーでの場合、”たすき掛け”が最も好結果だったというレビューもありましたので、あまり先入観に囚われずに、あくまでそれぞれの環境で最善の接続方法を模索されるのが宜しいかと存じます。

使用しているケーブルとの兼ね合いなどで、どうしてもジャンパー線を使わざるを得ないが、高価な市販品には手が出ず、更に自作する事も苦手という御仁には、ヤフオク!でジャンパー線を探すヤフオク!でジャンパー線を探すと、出品者さんが趣味で(市販のスピーカーケーブルを使い)手工作されたジャンパーケーブルが、そこそこ安価で出回っています。あくまで自己責任にはなりますが、下手に高価な物を試される前に、こういった自作品でジャンパー線の効果と善し悪し、敢えて使用する意味を体感するのも一興かも知れません。(QUAD L-ite2 ぱ~と5 バイワイヤリング接続を試してみるに続く)

【QUAD L-ite2 英国製超小型ブックシェルフスピーカーのレビュー】
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