かなりお久しぶりですが、今回は書斎のサブシステムCで活躍しているCREEK CLASSIC CD Playerについての現状報告です。2011年に導入してそろそろ10年。突然フリーズしたり、トレイの動作がバグったり、なんだか良く解らないソフトウェア的な多少の動作不良が実は最初から色々とありましたけれど、実用上あまり問題がなく、悪化もせずにそのまま設計仕様(バグ)だと思って使い続けていました。ところがここ最近、CD再生時にたまに音飛びを起こすようになりまして、どうしたものやらと。
CREEK audio
状況としてはCREEK Evolution CD Playerに内蔵されたPHILIPS VAM1202(PHILIPS CDM-12系)の持病である「CDの外周トラックで音飛びが始まるいつものアレ」では無く、国内盤/輸入盤問わず、特に見た目には傷の無い盤のどこかでプチッと音飛びを起こすものです。それぞれのCDで音飛びを起こすトラックは大体決まっているのと、3〜4ヶ月くらい前に初めて気付き、それから徐々に音飛びCDが見つかる頻度が増えて来たことから、これはピックアップ周りのメンテナンスが必要かな〜?と推測しました。



CREEK CLASSIC CD 10年目の定期メンテナンス@レンズクリーニング

CREEK CLASSIC CD Playerで最後に蓋を開けてピックアップクリーニングしたのは、はて何時だったろう?とデジカメの保存データを漁ってみると・・・なんと2014年(滝汗)。探すのに手間取って先々代のデジカメ(Nikon P300)まで遡ってしまった。7年間もメンテナンスしていなければ、そりゃあまぁ、無精にも程があります・・・。と云うことで蓋を開けてみました。
DVS DSL-710A
ドライブメカはDVS DSL-710A。詳細は以前に書いたこちらに。以前はDVSの公式サイトがあって米中合併企業だったと記憶していますが、今はきれいさっぱり跡形も無く。大量生産されたPC用の汎用DVDドライブメカですので、ドライブ自体はまだ新品ストックが市場に流れているみたいですが、AliExpressでの出品を見ると韓国メーカーと記載されていますね・・・なんでだろう?画面右上のネジに封印シールが貼られています。すっかり忘れていましたが7年前の時点で剥がしていました。
DVS DSL-710A inside
この左右の精密ネジを外して少し後へずらすだけで簡単にドライブメカの上部カバーが外れる構造。露出したピックアップはこんな感じ・・・・ずっとレンズクリーニングをしていなかった為か、なんだか随分白っぽい気がします。。。ちなみに家族全員非喫煙者です。とは云えCD盤面から持ち込んだと思われる埃はかなり付着していました。
DVS DSL-710A ピックアップ
例によってキトサンを含まない工業用綿棒+無水エタノール(たぶんイソプロピルアルコールの方がより安全)で、神経を研ぎ澄ましながら極めて優しくくるくる〜っとなぞって、数分後乾いたら元に戻して終わり。ついでにディスクトレイと天板のスリットから徐々に入った埃を掃除機で吸い出してお掃除しました。

internalCDプレーヤーがディスクを認識しなくなった時の対処法♪
internalオーディオ/PC/AV機器掃除に重宝する掃除機アタッチメントはこれ♪

音飛び問題は・・・しばらく確認中。一枚のとある中古国内盤については解決しなかったのですけれど、これまでCREEK CLASSIC CDで再生したことが無かったせいで気付かなかっただけかも。他のCDプレーヤーでは問題の無いディスクですが、DVS DSL-710Aは元々読み取りの相性がシビアみたいでHybrid-SACD盤については最初からちょくちょく認識が怪しいですし、こう云うのは仕方が無いですね。

まぁ光学回転系を持つCDプレーヤーはいずれドライブメカ部分が傷んで読み取り性能が落ち、大抵はそこから壊れるものなのですけれど、これも新品で手に入るうちに予備のドライブを入手しておいた方が良さそう。逆に云うとそれ以外の基板上の部品については小電力で発熱が小さいこともあって頻度的には滅多に壊れません。DVS DSL-710AはIDE接続の汎用ドライブメカですので、他のIDE接続CD/DVDドライブでもこのプレーヤー実はまるっと動いたりするのかしら?ドライバーのソフトウェア的に無理か?やってみないと判りませんけれども。

ヒューズ交換による音質向上に挑戦

今回ピックアップレンズクリーニング以外にも蓋を開けた理由がもう一つありまして、ついでなので購入当初からそのままだったIECインレットの電源ヒューズをオーディオ用高音質ヒューズに交換してみる事にしました。CLASSIC CDのヒューズホルダは1ヶ所のみで、良くある背面パネルの電源インレットの横にソケットで嵌めてあるタイプ。これは簡単に手前に抜き差し出来るはずなのですが、CREEK CLASSIC CDの場合、そのままだと硬くて角度的に上手く取れませんでした。↓ちなみに主電源の表記ですが基本的に「〇」がオフで「|」はオンが正解。逆のような気がして一瞬焦ります。
CREEK CLASSIC CD 背面パネルインレット
今回はピックアップレンズクリーニングの為に全ての接続を外しましたので、デスクの上で背面を自分に向けて作業出来たのですが、こじってもなかなか外れずに少々イライラ。最後はキリでなんとか(滝汗)。これは次回も簡単に外せるように、細くて先が90度以上曲がった超小型ピックツールみたいな工具をホームセンターで見繕った方が良さそう。
ドイツ Hi-Fi TuningのSilverStarヒューズ
元々入っていたノーマルのヒューズと交換したドイツ Hi-Fi TuningのSilverStarヒューズ。このCDプレーヤーは110-120V用ですので規格は500mAのミニヒューズ(欧州220-240V電源用では250mV)。背面には思いっ切り「Use only reted fuse」要するにスローブロウ(遅延型)使えと書いてありますけれど、購入店の在庫切れで仕方なくファストブロウ(即断型)にしました┐(´〜`)┌

internal箱庭"AUDIO STYLE":電源ケーブル・電源アクセサリー

スローブロー指定なのは、ここは主電源ですので突入電流でヒューズが飛ぶ可能性があるからだと思います。ちゃんと主電源をオフにした状態で電源ケーブルの着脱をすればほぼ大丈夫だと思いますが、間違ってオンにしたままで電源ケーブルを挿したり、ブレーカーを復帰させたりしたら飛ぶかも。切れるぶんには高価なオーディオ用ヒューズが勿体ないだけで機器としての大きな問題はありませんが、ファストブロー指定にスローブローヒューズを入れる逆はNG。ただ同じ電流遮断量では即断タイプより遅延タイプのヒューズが音質は良いらしいです。
i-Fi Tuning SilverStar for CREEK
Hi-Fi TuningのSilverStar fusesはこれまでにもあちこちで使っていますので個人的に音質傾向は理解していますが、ここでもやはり効果的・・・というか効き過ぎかも。今回も粒子情報量が格段に多くなり、タイト且つエネルギー感があり、オーディオ的な意味での高音質傾向になります。エージングが終わらないうちは情報量がオーバーフローしてしまい、少し霧が掛かったような印象。そして響きについてはやや抑制される傾向です。僕の好みからすると艶がやや足りていないのと、今回の組み合わせでは少し圧が強いかな。


正直に云うと、CREEK CLASSIC CDプレーヤーの本来のサウンドキャラクターが素直に生きているのは付属ヒューズでの出音です。元の音質に大きな不満が在るわけではありませんから、Hi-Fi Tuningのヒューズではなんだか違和感があったり。この感じだとたぶん、響きの綺麗なISOCLEAN POWER FUSEの方がしっくりきそう・・・スローブロウですし。でもアイソクリーンパワーヒューズは1A未満の設定が無いのですよねぇ・・・むぅ。

internalプリメインアンプのヒューズをISOCLEAN POWER FUSEに交換をしてみました♪

後日注:それでまぁHi-Fi Tuning SilverStar Fuseに換装した後、暫くのあいだ色々と音楽をかけてみたのですけれど、どうもしっくり来ません。。。音楽の流れがカッチリし過ぎるのと、粒子情報が量的に過剰。。。もちろんこれは相性ですので他のシステムでそれがむしろ良かったりするのです。けれどCLASSIC CDには合わない・・と云うことで、結局元のオリジナルの付属ヒューズに戻してしまいました。戻した際に直ぐ、やっぱり標準ヒューズの音は艶と潤いがあって好みだわ〜となったのですが、なんか妙に低域が出ません。明らかにHi-Fi Tuning SilverStar Fuseの方が中域と低域に厚みがあった。それになんだか以前よりも音場がふわっとしてナヨナヨしてる。。。

純正ヒューズを外した際に元々のヒューズの極性は記録していなかったのですが、これってもしや逆かも?と云うことで、面倒ですが再び外して極性を入れ替えてみました。結果、Hi-Fi Tuning Fuseを入れる前のレンジの広さと音像の密度、トータルバランス感が戻ってきました。もちろん純正の美点である滑らかさと艶やかさはバッチリ。こちらの向きにするとレンジ感が広がる反面やや歪みっぽさも出てきたのですが、そこは徐々に馴染んで3日程で収束。無事、長年聴き続けていた元通りの音になりました。オーディオメーカーが製品をアッセンブリする際に、流石にヒューズの向きにまでこだわってはいないでしょう。ですからほんとにこれって機器個体差の原因の一つみたいなものですけど、たかがヒューズ、されどヒューズ、向きでこれだけ出音の印象が変わってしまうのですから、ほんとにオーディオは奥が深いです。

10年目の定期メンテナンス まとめ♪

今回はメンテナンスとしてピックアップレンズクリーニングと音質向上を目論んでヒューズ交換にトライしてみました。ピックアップレンズの湿式クリーニングは本来もっと頻繁に・・・2年に1回くらいのペースでやっても良いもので、その方がレーザー読み取りに掛かる負荷が下がり、音質的にもドライブメカの寿命的にも良いと思います。特に室内の湿度が高かったり、埃っぽい環境、あまつさえ喫煙者さんの場合はかなりレンズの透明度に影響しているかと。あと、レンズに積もる埃はCD盤に付着してドライブメカ内部に持ち込まれる確率が高いですから、非接触・風圧式のレンズクリーナーで定期的に埃の堆積を予防するのも賢い方法ではと思います。


ヒューズは初期のバーンインに加えて方向でもかなり音質に影響するため、ここで結論を出すのは時期少々。最善の結果を出すためには常に逆方法での音質も試す必要がありますが、適当な工具が無いと機器をセッティングしたままでは外しにくい状況ですので、それについてはまた後日。

July 04, 2011
CREEK Audio "Classic CD Player" レビューその3 「音質レビュー編」

CREEKの当時のエントリーラインに当たる4240を元にしたEMF Sequel2と比べ、CLASSIC CDはラインナップ上の上位機種(ミドルライン)に相当します。それもあってかプリメインアンプのEMF Sequel2とCREEK CLASSIC CD Playerを組み合わせた音質は、CDプレーヤー側の支配力がより強いように思います。暖かみがあり甘く艶消しナチュラル系の同じ音色ながら、CLASSIC CDはSequel2と比較して音場が一回り以上大きく、音楽的にもより明るく動的で闊達な印象を受けます。上下の聴感レンジを欲張らないのは相変わらずですけれど、Sequel2のようにコンパクトで狭いというよりも、こちらは中域を拡大したような広い音域が印象的です。
CREEK CLASSIC CD EMF Sequel2
よってこの2台を組み合わせると、プリメインアンプのレンジの狭さを補ってくれ、非常にバランスの良いサウンドが得られます。ここにCLASSIC CD Playerの本来のパートナーであるCREEK AUDIO CLASSIC 5350SEを持ってきたらどうかと、以前に聴いたCD50mk2との組み合わせが事実上クラシックCDと≒だと仮定すれば、更に音楽的にも元気が良くなりはっちゃけてお茶目な印象になりそう。下位モデルのA50iRでもバランスが取れて良い印象でしたが、製造終了モデルで既に入手困難でした。。。

internal箱庭"AUDIO STYLE" CREEK(クリーク) A50iR/CD50mk

CLASSIC CDは同じCREEKの下位機種Evolution CD(EVO-CD)と比べても、楽音域となる中域の明快さと、音楽的表現力の幅は比較になりません。平坦な音のするオーディオ機器では死ぬほどつまらないバッハの平均律クラヴィーアやゴルトベルク、無伴奏チェロ組曲なども、階調豊かに描かれる音程が見事な動的コントラストを伴って活き活きと響いて来ます。これがEVO-CDになると音質の鮮度で聴かせる感じで、抑揚面ではむしろ内向的な表現になってしまうのですね。
CREEK CLASSIC CD + EMF Sequel2
これはCREEK Evolution-CDが悪いと言うことではなく、EVO-CDは他の今時のCDプレーヤーと似たような現代的トレンド上にあるそこそこ分析的な音作りで、Classic CD Playerがその名の通りに古き良き時代のサウンドテイストをそのまま引き継いでいると考えた方が良さそうです。なんだろう・・・CLASSIC CDは楽音中域の音程変化と音量コントラストが異様に明快なのです。だからピアニストやチェリストが、1音1音どんなタッチやボウイングで弾いているのか手に取るように判る。うわ!和声と音程が聴き取りやすい!そんな感じの音質なのです。これは実際に聴いてみないと言葉では説明しにくいのですけれども。。。


時間軸方向の流れもまた独特で、旧PHILIPS系CDプレーヤーのような艶めかしいセクシーな呼吸感やC.E.C ベルトドライブプレーヤーの水面揺らめくワウフラッター感でもなく、なんと云いますか、例えばピアノロールを想わせる割とカッチリした時間軸方向への音の出方なのです。これは一端バッファにデジタルデータを貯めてからリクロックしてDACに送っているからなのかなぁ。。。時間軸方向の揃ってる感は少しばかり作為的かも。それと、響きのエンハンス感が独特でややもすると演出過剰気味。これ実は初代のCREEK CD60でも強烈に感じた部分ですのでCREEK固有の音作りなのかも知れません。


そうそう、国内盤のCDでもCLASSIC CDPで再生するとなぜか輸入盤に聴こえます♪。滞空時間の長い残響が空間に満ちてゆく様から、音のお湯の中に浸かっているような気分にさせられたり。。。音色そのものはナチュラルな暖色系でトラディッショナル&レトロテイストなのに、きっちりした今時の鳴り方もする。かといって時間軸管理をやたらと強化した国産機に良くあるようにトーンが冷たく硬直している訳では無く、とにかく抑揚表現が大袈裟で活き活き♪と云う、なんだか癖になる音質なのです。

今回のCREEK CLASSIC CDの追加導入は結果的に大成功でした。Evolution-CDでは手に入れられなかった、あの旧来のCREEKが持つワクワクするサウンドをCLASSIC CDでやっと手に入れることが出来ました。対するEVO-CDですけれど、こちらはこちらでCLASSIC CD Playerとはまた違った意味での得がたい魅力がありますので、それについてはまた別の機会に書いてみようと思います。

internalONKYO DAC-1000×CREEK CLASSIC CDプレーヤー
internalCREEK Evolution-CD Player (EVO CD) 導入記その1
outhifi engine:Creek Classic CD Compact Disc Player (2006)

June 26, 2011
CREEK Audio "Classic CD Player" レビューその2 内部構成について

CLASSIC CD Playerの中身はこんな感じです。知ってはいましたけれど、筐体が大きくなっているにもかかわらず、先代のCD50Mk2と中身がほぼ同一の構成ですので、スカスカ感が際立ちますねぇ。。。 尚、微妙な価格設定の主成分はもちろんイギリスの空気代です(爆)。というのは冗談ですが、少し前は1ポンド200円を超える円安でしたから、この価格でもそれ程おかしく無かったのです。ちなみにCLASSICシリーズの現地価格は€1250。米$1495位だったと思います。結構お高い製品ですね!
CREEK CLASSIC CD Player inside

ハイエンドブランドでも使われるDVS DSL-710A DVDドライブメカ

ドライブメカはPC用のDVDドライブらしくDVS DSL-710A。米中合弁?の光学ドライブメーカーDVS「Digital Video Systems,Inc (2021年確認したところメーカー消滅)」が作る8倍速のDVD-ROM。やや質感が安っぽいのですが、中華製の激安DVDプレーヤーに入っている量販ドライブみたいですので、仮に壊れても入手は比較的簡単そうです。IDE接続ぽいのでもしかすると他の汎用PCドライブに載せ替え可能かも。

蓋を開けたついでにピックアップレンズをクリーニングしようとしたのですが、片側のネジに封印シール破って軽く分解しないと露出出来ないようになっています。ピックアップユニットを傷める可能性が高い回転式の湿式レンズクリーナーは出来れば使いたく無いのですけけど・・・。※後日注:保証期間過ぎた後に封印は剥がして直接レンズクリーニングしました。


↑風圧式でピックアップレンズを傷つける心配が無い唯一の非接触レンズクリーナー。良くある回転式接触型レンズクリーナーは絶対に使用すべきではありませんが、とりあえずこのタイプでしたら全てのCDP/DVDプレーヤーに推奨できます。空気中に含まれる湿気や油性ミストが付着した曇りは落ちませんが、塵やダストを払う事は出来ます。高価な光学式プレーヤーの場合、まずはノンブラシのエアフロータイプでトライするのが無難です。

internalCDプレーヤーがディスクを認識しなくなった時の対処法♪
outなぜDSL-710Aオプティカルドライブを使用するのですか?(中文)

このDVS DSL-710Aですが、同じくイギリスのオーディオメーカーMeridian(メリディアン)08やSwedenのPRIMARE(プライマー)CD21、米国AYRE CX-7など、海外ハイエンドメーカーでも自社製CDプレーヤーで採用している光学ドライブでもあります。とは云えディスクトレイは何ともいえない質感でう゛〜と唸りながらガチャコとゆっくり出てきます。音も立てずにスーッと出てくるハイエンド機の高級なトレイも素敵ですけれど、こんなガチャコとした動きもこれはこれで味わい深いのです〜゜゜(´□`。)°゜。正直に云えばDSL-710Aと比較するとPHILIPS CDM-12.xの安っぽいトレイすら遥かに滑らかで高級に感じます(爆)
DVS DSL-710A
下位機種のCREEK Evolution CDはPHILIPS最後の等倍速リニアトラッキングメカCDM-12x(VAM1202/12)ですので、搭載ドライブメカの音質に関してはCLASSIC CDよりもEVO-CDの方が優れています。CREEKのイギリス本国生産品は、CD52以降PHILIPSのドライブが供給終了で入手できなくなり、このDSL-710A DVD-ROMドライブになりました。CD42の流れを引くCD53では何故かPHILIPS CDM-12のままでしたが。正直なところPHILIPSに執着心があるオーディオマニアの視点からすると少しばかり残念ではあります。

デジタル技術とDAC回路構成について

Mike Creek氏はことデジタルデータの読み出しに関して色々とこだわりがあるようで、結果的にドライブメカの性能は余り重要では無いと考えているのかも知れません。この一見シンプルでチープ構成ながらCLASSIC CDには色々と他には無いアプローチが為されています。CREEK CLASSIC CDのデジタル部はFPGA回路を備え、D/Aコンバータへ短時間で情報の書き込みが可能になっています。CDからのデジタルデータを一般的な等倍速読み出しではなく、ATAPIバスからデジタルデータを抽出し、一端バッファー回路を経由したSPDIF信号がDAC回路へと供給されるため、事実上のジッター・フリーを実現しています。※耳を近づけるとCDの回転シーク音がしますがどうやら等倍速では無さそうです。さらに開発に最も時間がかけられたクリークオリジナルのエラー改正アルゴリズム、精度誤差0.1%以内で選別されるフィルムコンデンサーをはじめとする高品質パーツの数々を投入等々・・・書いていて割と訳が解らないのは内緒ですw
creek
リアルタイム再生の音楽CD-DA規格でデジタルバッファを積むのは、一般的に震動の多いポータブルCDプレーヤーやカーステレオのヘッドユニット等ですが、これって音質的な弊害もあるのでしょうか?・・・ピュアオーディオの高級機でバッファを積んでいるCDプレーヤーって少ないですよね。激安ポータブルCDにすら乗っている所を見るとコストの問題ではない筈ですので理由を知りたかったり。。。

「CLASSIC CD Playerは先代CD50 mk2に比べてS/NやTHD等の数値上のスペックはもとより、より信号経路を短縮化させたシンメトリー・レイアウトを採用。電源供給は7系統のデジタルと5系統のアナログに分け、ローノイズの抵抗、より高い周波数のクロック・オシレーター、電源部は2つのトランスからDAC部とドライブ部に別供給しています。デジタルとアナログ、ディスプレイとROMドライブの電圧も完全に分離し、可能な限り電気的干渉を排除しています。」・・・とのことです(Hi-Fi JAPAN)。

・・・どれどれ、CD50MK2からどれだけ進化したのかしら?(嬉)

CREEK cd50mk2 main board
・・・あれ?基板が同じ・・・(爆)。嘘だといってよばーにぃ。パーツは変更してるよね?もしかして箱のサイズだけw?・・・いやちゃんと細かいところは色々と違っています、、、よ?(冷汗)。正直焦ってCREEK CD50やCD50mk2の内部画像を探しまくってしまいました。それで良く比べて見たところ基本的にはほぼ同じ回路ですけれど、マイナーチェンジによるモデファイはされているみたい。。。微妙にチップが増えていたり、電解コンデンサの数と位置が変更されていたり。このあたりは長年基礎設計を踏襲し続ける他のCREEK製品でも同じ様な感じですので一安心?でもモデルチェンジすると製品価格は上昇するんですよねぇ・・・特に日本仕様の値上げ幅が大きくて毎回冷や汗ものだったり。。。
CREEK Cirrus Logic CS4396 Crystal Semiconductor
D/AコンバーターチップはCrystal Semiconductor/クリスタルセミコンダクター(現Cirrus Logic/シーラスロジック)社のCS4396-KS 24bit,192kHz Delta Sigma型DAC。DACチップは1枚のみです。お高いのですからせめてL/R独立でパラってよ〜なんて思いつつ、それをやってしまうとシンプルイズベストでは無くなってしまうのでしょうけれども。。。CLASSIC CDにはCS4396の横に謎のICが追加されています。なんちゃらHC574とありますが子細は不明です。


クリークの場合、黎明期のCD60時代のDACチップはPHILIPS TDA1541でしたが、それ以降は単体DACや最上位ラインのDESTINY CD Player等も含めて一貫してCirrus Logic/クリスタルセミコンダクターのマルチビットDACが使われています。Evolution-CDでは何故かバーブラウンPCM1738E(注:PDF)になっていますけれど、その辺りの話は↓のエントリで詳しく語っています。

internal海外製CDプレーヤーの多くが実は中国SHANLINGのOEMという驚愕の実体

June 26, 2011
CREEK Audio "Classic CD Player" レビューその1 「概要編」

internalサブシステムCの構成は今@2011 Summer

ここのところ毎日続けてCREEK関係のエントリを書いているにもかかわらず、すっかり大ボケをかましてイギリスCREEK AUDIOの本国サイトのリンクを貼り忘れておりました。ついでに日本総代理店のHi-Fi JAPANはこちら。CREEKのCDプレーヤーCLASSIC CD Playerは2007年(イギリス本国では06年)に発売されたロングランモデル。箱庭オーディオ管理人が組むサブシステムCの中核を成すCDプレーヤーです。
CREEK Evolution-CD 50mk3
2008年にCREEK EVOLUTION CDを購入した際に詳しくレビューを書いていますので、箱庭ピュアオーディオ管理人はまたCREEKのCDプレーヤーを買ったのかっ!と少し驚かれるかも知れません。正直、EVO-CDは僕がCREEKに期待していた音質とはやや方向性が異なる現代的にリファインされた音質で、どうしても昔のCREEKが持つ伝統的ブリティッシュサウンドへの憧れが満たされません。・・・そこで結局EVO-CDの上位機種にあたるCLASSIC CD Playerを、あらためて追加導入することにした訳でございます。

outHi-Fi Review:CD-PLAYER CREEK CLASSIC
outCREEK Product Archive.Discontinued product information.

CLASSIC CD Playerは、CREEK初代のCDプレーヤーCD60に始まりCD42/CD43/CD43MK2/CD50/CD50mk2/CD53/CD53SE/CLASSIC CDとマイナーチェンジを重ねてきたCREEKの主力(ミドルクラス)CDプレーヤーです。現在上位にはDESTINYシリーズ、下位にEvolutionシリーズがあり、CLASSICシリーズが今後も続くかは微妙なところだったり。。。少なくともCLASSIC CDと対を為すプリメインアンプClassic 5350SEの場合、先日発売された新機種のEVOLUTION 5350へリニューアルされ、外観を見る限りではDESTINYやEvolutionシリーズと同じ近代的なデザインに生まれ変わりました。
CREEK DESTINY 2
旧CREEKの伝統的なモデファイでは無く完全に新型へ移行した感じですので、90年代から続く英国本国生産のCLASSIC CDやCLASSIC 5350SEの味わいあるレトロデザインはついに終了してしまうような気がします。CLASSIC CDの後継機は現時点では発表されていませんが、出るとしても新しいコンストラクションになってしまうのでしょうね。(後日注:結局シリーズ最後のモデルになりました)。尚、本国ではDESTINYとEVOLUTIONシリーズについてもそれぞれDESTINY 2とEVOLUTION 2へマイナーチェンジされましたので、日本にも近い将来入ってくると思います。

outCREEK Destiny 2 CD Player:Discontinued Product
outWHAT Hi-Fi:Creek Destiny CD review
新設計後継機となるCreek Destiny CDのレビューですが、内容はCLASSIC CDの印象と殆ど同じように読めます。


マイク・クリークの手による初代CDプレーヤーCD60は、初期のクリーク製品とは思えないような、薄く小さなアンプとサイズの整合性が取れないフルサイズ筐体と手作り感満載のプロトタイプみたいな出来でした。しかも蓋を開けると欧州製品とは思えないような物量投入機だったのですが、音質は闊達かつウォームで、ビットストリームDACチップPHILIPS TDA1541やダイキャストスイングアームドライブメカPHILIPS CDM4を採用していたこともあってか、音楽性の固まりみたいなCDプレーヤーでした。表情がホット且つ豊か過ぎて少々聴き疲れするのが難点でしたけれども。。。後継機のCD42以降は奥行きの薄いプリメインアンプに近いサイズのスッキリとしたシンプルなデザインとなり、その後CLASSIC CD Playerに至るまでパーツや回路面の小さなモデファイが繰り返されているも、基本設計に大きな違いは無いみたいです。筐体サイズは高さと奥行きがCD53以降大きくなりましたが、CD53の筐体に敢えてCD53系では無い旧型CD50 Mk2の基板を詰め、ドライブメカを供給が途絶えたPHILIPS CDM12から代替のDVS DSL-710Aに変更したものがCLASSIC CDのように見えます。

internalEMF Audio (CREEK) Sequel2 プリメインアンプ 購入レビュー

前述のプリメインアンプEMF Sequel2とは発売年代が15年ほど後になりますが、基本的な音色は全く同じです。これはオーナー自身で音作りをしている海外の小規模メーカーならではですね。ただやはり時代は移り変わる訳で、オーディオ界隈の時代の変化に合わせ、音質的にはよりHi-Fi方向へブラッシュアップされているように思います。
CREEK CLASSIC CD アルミニウムパネル
フロントパネルは1cm厚のアルミパネルで4240/Sequel2のように薄い折り曲げパネルだった90年代の製品よりずいぶん豪華になっています。音質にもかなり影響がありそう。色やヘアライン仕上げはSequel2とほぼ一緒で違和感なし。EVO-CDなどEvolutionシリーズのアルミパネルのヘアライン・シルバーはこれとは違うもっとメタリックな色なのです。

パネルデザインは先代のCD52/CD53までと共通ですが、大きくなったプリメインアンプ Classic 5350SEと合わせる為か、CD53以降から高さがそれまでの63mmから70mmへと変更。奥行きもCD52の250mmからCD53は270mm、Classic CDでは317mmになり、ぱっと見でも新設計のEvolution-CDより大きく完全なフルサイズになりました。国産製品と比べられると未だコンパクトとは云え、薄型で小さな機材が好きな箱庭ピュアオーディオ管理人からすると少しばかり残念な点だったり。
Designed and made in the UK
また、CREEK CLASSIC CDの重要なポイントはイギリス製、英国本国生産である点です。EMF Sequel2もイギリス製。何が云いたいのかというと近年のCREEK EVO-シリーズや現行最上位のDESTINYシリーズの場合、フロントパネルに右下に小さくDesigned in the UKと書かれているだけで、リアパネルに製造国についての記載無し。対してSequel2やCLASSIC CDにはDesigned by Mike Creek. Made in the UKや、Designed and made in the UKと前後のパネルにしっかりと書かれています。これが云わんとしている事は〜? 後日別のエントリで書いてみても良いかな?なんて。

internal海外製CDプレーヤーの多くが実は中国SHANLINGのOEMという驚愕の実体

CREEK CLASSIC CD付属のリモコンについて

CREEK CLASSIC CDの丸い操作ボタンはふにふにしていてとても気持ちが良いのですが、これはEvolution-CDEMF Sequel2には無いCREEKオリジナルCDプレーヤーだけのポイント。そして緑色のディスプレイインジケーターがとてつもなく明るい。輝度はリモコンかフロントパネルのボタンひとつで2段階落とせますが(消灯も可)、電源を入れ直す度に毎回最大照度になります。これは青白いディスプレイのEvolution-CDでも同じ問題点。音質優先で公称待機電力6Wもある燃費悪いCDプレーヤーなのですから、プリセットメモリくらい積んで欲しいですよね〜。※ちなみに消費電力を実測してみたところ、アイドリング9-〜3W/再生19W/スタンバイ12Wと云う驚愕の結果が。スタンバイにしても消費電力変わらないどころか、むしろ高くなっている不思議・・・?。さすがに待機電力大きすぎですので、長時間使わない時は基本的に裏側の主電源も切るようにしています。
CREEK Lindemann リモコン
リモコンは右側のグレーのタイプ。反応や操作性は良いのですが、隣のなかなか高級感があるEvilution CDのリモコンと比べると質感がプラスチッキーで微妙。高い機種の方が安っぽいってのは何気にシュールかもしれません(苦笑)。あ〜でもドイツのハイエンドオーディオメーカー「Lindemann/リンデマン」のSACDプレーヤーに付属する別売システムリモコンも、あれってCREEK CLASSIC CDと全く同じものですよね?Lindemann 820Sや822 SACDのリモコンって確か45000円位した気が・・・(滝汗)。

ちなみに管理人は普段手元にあるリモコンを全て旭化成のサランラップで包んでいます。こうやってデジタルカメラで写真を撮る際や、電池交換の時などに新しいサランラップで包み替えます。これで何年経っても新品同様。ボタンの隙間から埃や汚れが入り、リモコンが傷んだり反応が悪くなったりする事はこれで皆無です。特に海外製のオーディオ機器に付属するリモコンの多くは部品単価がとんでもなく高価ですから、サランラップでリモコンを包む方法は結構おすすめd(^_-)。ちなみにリモコンの電池はアルカリ乾電池を入れて液漏れで酷い目に遭いましたので、現在は全てニッケル水素充電池に置き換えています。充電池関連のお話はこちらにあります。

《Published 2011/7/26, Last modified 2021/9/28,3/31》

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