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Etoire(エトワール) aecoの純銀線RCAケーブルをreviewしてみる♪

台湾のオーディオ関連プラグメーカーAECコネクターズ。AECは安価ながらも中国生産をせず、台湾本国での製造にこだわった高品位なオーディオプラグメーカーとして自作派の方々に知られていますが、そのAECコネクターズが素材や構造を従来より吟味した高級オーディオグレードとして展開しているaecoブランドの製品を、今回から箱ピュアで続けていくつか紹介してみたいと思います。

aeco Etoire

元々AEC Connectorsはヨーロッパを中心に世界中のハイエンドオーディオ機器や、高級アクセサリメーカー向けOEM部品の下請けをしている製造元で、その製造品質や音質には昔から定評があります。そのAECコネクターズが自社ブランドとして、ハイエンドと同等のポテンシャルとクオリティを持つ製品としてラインナップしているのがaeco(アエコ)。あいにく未だ日本国内での販路が少なく、現時点ではaecoのブランドとしての国内知名度は殆ど無いと言っても過言ではありません。ちなみに日本での正規国内販売代理店はaeco JapanStoreさん⇒Twitterアカウントはこちら。まだあんまり知られていないお陰で、今のうちでしたら良いパーツがリーズナブルに手に入りそうな雰囲気がありましたので、低予算ローエンダーの箱ピュア管理人としては、ハイエンド界隈の皆さんに気付かれる前に先回りして飛びついてしまえ!という皮算用なので御座いまする♪d(^_-)

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台湾のオーディオプラグメーカーaecoの正規日本代理店が、国内のオーディオ市場向けに販売をはじめたAudioCableCraftブランドの一連のケーブルの中で、現時点で最もリーズナブルなモデルが5Nハイブリッド純銀単線を採用したRCAケーブルのEtoire(エトワール)です。ちなみにEtoireはフランス語で星という意味。なんだか見た目も合わさってとてもお洒落ですよね♪ ちなみに今回は代理店の御厚意で、エントリークラスのRCAインターコネクトケーブル、エトワールと上位モデルのソレイユそれぞれ53cmのデモ機を特別にお借り出来ました。※デモ機でのレビューをブログに掲載するにあたり、先方の了承を事前にとってあります。

aeco Soleil and Etoire

左側が後でレビューするSoleil(ソレイユ)で右側がEtoire(エトワール)なのですけれども、とにかく見た目がとっても綺麗♪ 実のところEtoireの外観に惹かれて興味を持ったのがお借りした理由だったり。実物を見るともうびっくり!管理人が手にしたRCAケーブル史上もっともコンパクトなRCAケーブルです♪ 同時にお借りした上位のソレイユ(注:こちらも細めですが普通のサイズ感と見た目)と比べると、ご覧の通りそのコンパクトさが良く判ると思います。文字通り手の平サイズでのRCAケーブルで、小さいガジェット好きの管理人としてはこの点だけでもとってもかなり好印象♪ Etoire(エトワール)の5Nハイブリッド銀線導体は柔らかく屈曲性が良いために配線に困ることは無さそうですが、aecoのRCAプラグが重くて更に線材が繊細ですので、取扱いには少々気を遣うタイプです。本来のポテンシャルを引き出すためにはなるべく短めに空中配線させるのが良さそう♪

AudioCableCraft Etoire (エトワール) 音質レビュー

先ずはここ数ヶ月間はCHORD C-lineを繋げていたMiuaudioのサブシステムで。方向性指定が無いのですが、繋げ替えてみるとどうやら音が違いましたので、管理人の独断で以降、全て正方向と感じた向きでの試聴です。弦楽器の質感描写は優秀。それでいてピアノの硬質なタッチや響きも良く描き分けが出ています。但しコントラストは浅め。中域から高域にかけて、ふわりとした響きの漂う美しく優しい響きは、耳当たりが良く、チャーミングで女性的な肌触りでフェザータッチの繊細さを感じさせ、長時間音楽を聴き続けていたくなるような優しさと心地よさ、描写の丁寧さを感じます。純銀線ですが銀線的な明るくテラテラとした色付け感は意外と控えめで、音色的にはニュートラルの範疇。中低域の量感と重さは控えめですが、思いのほかタイト且つキリリとした解像感が確保されていて質的な上質感があります。

Etoireみうみう

濃いめの音色で中域がやや張り出したC-lineと比べると、空間に自然な広がりを伴うフラット傾向且つ、音像定位がやや腰高といったところ。Etoire(エトワール)は中域から高域方向への聴感上の歪み感が少なく、全体としてはボリューム感が控えめでアッサリとした傾向だからか、同じボリューム位置では他のケーブルよりも音量が控えめに聴こえます。

たぶんこの銀線導体の性質だけでは、あたりの柔らかさとナヨっとした優しさが支配的になりそうなところを、aecoの高級プラグがタイトに音をかっちりと締めつつ、上下の聴感Fレンジを広げて導体のみでは得られない音像の実体感を生み出している印象。響きの消え際にシールドケーブル的な抑圧感や圧迫感がなく、やや腰高ですが、束縛感の無い自然な音場空間が広がります。定位がピンポイントですので開放感のある箱庭を覗き込むような美しさも感じます。ここのところ、外観と音質の乖離が激しいRCAケーブルばかりを立て続けに手にしていましたが、Etoire(エトワール)については見た目から来るイメージと音質が一致しているタイプのケーブルだと云えそうです。

メインシステムのLUXMAN真空管ハーモナイザー前段で

メインシステムの主DACに直接繋いでみたかったのですが、今回お借りした53cmでは長さが足りませんので、LUXMAN真空管ハーモナイザーの前段でリファレンスのNORDOST Blue Heavenとリプレイスしてみました。これは流石に分が悪いだろうと踏んだのですけれども、繋げてみると案外そうでもなく。アルバムによってはむしろエトワールの方が良くなる感じあったり。Miuaudioと組み合わせた際には5N銀単線導体の優しい音色が先に来て、aecoプラグがそれを支えでレンジを拡張しているイメージでしたが、メインシステムでは意外や意外、銀導体が脇役でaecoプラグが支配的な音質になります。

NORDOST Blue Heavenに勝るとも劣らないソリッドなピンポイント定位に、更にBlue Heaven以上の硬質感と密度感が加わり、低域方向はボリューミーでは無いものの、見通しが良く空間透過性に優れ、フラットで質の良い低域が得られます。音像にタイトな実在感があるため、膨らんだり軽々しい音にはならず、上品で個人的にとても好きなタイプの低域です。音楽描写は丁寧でどちらかと云うとパッシブ。あまりエネルギッシュな傾向ではありませんが、ノンシールド単線だけあって空間の広がりもフラット且つ自然、強いて云えば異様に音場が広がタイプのBlue Heavenより奥行きが僅かに浅めかなぁ。Etoireも高域方向は素直に伸びますが、銀線的な華やかさや明るさよりも、テルル銅のプラグの個性と思われる僅かに翳りのある音色が支配的で、ほんのりとしたあたりの優しさと弦楽器のナチュラルな質感が伴いつつも、むしろタイトな音像感が際立つ印象です。空間に1音1音が高密度に浮かぶピアノのタッチの実在感は魅力的。この組み合わせでは聴感S/Nも充分に良く聴こえます。但しこのレビューは感覚的に真空管ハーモナイザーに加えて出口側のNORDOST Red Dawnの音色(こちらもタイト、更にニュートラル~仄かに暗め)がかなり混ざっていますので、どこまでがエトワールの音なのか切り分けが難しいところ。

ONKYO C-S5VL SACDプレーヤーに繋ぐ

昨年末からはリファレンスケーブルにInakustikの単線RCAケーブルNF-202Rを宛がっているSACDプレーヤーのONKYO C-S5VL。NF-202Rは個性的な出音のケーブルでシステムとの相性の良し悪しがはっきりあり、予想外にうちで一番相性が良かったのがC-S5VLの弱点を補う形でのNF-202Rでした。そうそうこの組み合わせの相性は超えられないだろうなぁと思いつつ、Etoireを繋げて観たのですが・・・むむむ、最初の10秒の印象で既にトータルの音質的にはNF-202を凌駕している予感が(滝汗)。C-S5VLの美点と弱点を端的に挙げると、美点と解像度の高さと情報量の繊細さ、弱点は音密度の薄さと低域の軽さなのですけれども、Etoireの持つタイトな密度感の高さが一気にSACDの薄い音にNF-202R以上に実体感を与え、前後左右の空間についても精度を上げつつ大きく広がります(NF-202Rは中域が張り出す為に上下のレンジは狭め)

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MiuaudioのサブシステムにEtoireを繋いだ際には低域が軽めの印象があったのですが、これは小型ブックシェルフスピーカーのQUAD L-ite2では重低音域が出ないためで、帯域の広いメインシステムで聴くと、中低域の膨らみが薄いだけで低域の質そのものは高く、低い方まで位相が狂わずに明瞭なピッチを保ったまま良く伸びているのが判ります。よって腰高にはならず、むしろ元々腰高気味のC-S5VLを良くフラット&ニュートラルバランスに引き戻している印象で、150Hz以下の低域の品位とリアリティでは、ブーミーなNF-202Rの音質を大きく凌駕しています。各楽器の位置関係や左右後方の距離感も正確にピンポイント定位。とにかく音にタイトな密度感があるため、浅くスカスカした薄味の低価格SACDプレーヤーの出音が、実体を伴った上位クラスのサウンドにメタモルフォーゼしてしまいましたd(^_-)

弱点を挙げるとすれば、活動的なサウンドが身上のInakustik NF-202Rに比べると落ち着いた音色でやや客観的な表現になるのと、C-S5VLの上方に伸びるキラキラとした明るい光沢感が出づらく、細部の音数が少し整理されて聴こえる印象があります。良い意味で空間のS/Nが良すぎるのかも知れません。オーケストラは分離が良く、各楽器の肌触りはリアル。ピアノのタッチやピアノ線のうなりの微妙な変化もボケずに克明に描写されてています。NF-202Rに比べEtoireは動的なノリにやや乏しいものの、自然と音楽表現の細部に耳を奪われる静的な方向での音楽的な描写力を感じます。

Etoireのコストパフォーマンス

aeco / AudioCableCraftは未だ知名度が低く、手作業で国内生産されているにもかかわらず、エトワールは驚くべき事に入門モデルとして約1万円(執筆時)に価格設定されています。意図的なコストダウン感が拭えない大手ケーブルメーカーの数千円台~1万円前後のRCAケーブルとは、部品の品質面で明らかに一線を画す造りです。製造原価の都合上、エントリークラスの製品で採用されているRCAプラグは非常にチープで・・・部品単価数十円程度の場合が多いのですけれども、Etoireについては異例とも言える上位モデルと同じ”aeco The STARS ARP-4045G“が奢られていて、これは他のハイエンドケーブルメーカーでしたらペア5万円以上のクラスでしかまず採用されないようなグレードのRCAプラグです。

Etoire aeco Miuaudio

何故かRCAプラグ単体での国内販売価格は今のところかなりリーズナブルに設定されていますけれども、信号が流れるセンターピンには黄銅どころか純銅よりも高価なテルル銅(テルニウム銅)が使われていて、金やロジウム銀メッキの各下地にも導電性に劣るニッケルメッキを使用していません。実物を触るとずっしりとした重み且つなかなかワクワクする高精度な仕上げになっていて、自作派の人がaecoのARP-4045/ARP-4055系RCAプラグに一度触れてしまうと、以降やみつきになるのでは?と思わせるくらいには出来の良いRCAプラグです。

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Etoire(エトワール)が品質的にライバルになるとすれば、Crystal Cable Piccoloやオーグラインのソリッドオーグラインあたりかな?仮にaecoではなく海外の有名ハイエンドケーブルメーカーからEtoireが発売されていたとしたら、実売価格が4~5万円以上したとしても決して不思議では無いと思います。

Etoire(エトワール)はどんなシステムに向く?

Etoireの定位はピンポイントでタイトにもかかわらず不自然なエッジの強調感が無く、ハイエンド的で本格的な空間展開と、音色の細部にわたる描写の細やかさを備えています。反面、エントリークラスにありがちな、スカスカ且つ混濁感の強い低解像度のシステムと組み合わせた場合には、せっかくの位相的正確性が発揮されずに中途半端なサウンドになってしまう可能性もなくはないです。その部分でより音質的改善効果が高いインターコネクトケーブルは、後でレビューする上位モデルのSoleil(ソレイユ)になりますので、もし良ければSoleilのレビューも参考にして下さいませd(^_-)

エトワールは元々、ケーブルで音が良くなることを知ってもらう為に、価格を限界まで抑えつつ初心者さんをターゲットに開発されたものだそうです。とは云えエントリークラスのケーブルにありがちな安っぽさが皆無且つ、このじわっとくる凄さが本領を発揮するにはそこそこ精度の良いシステムになってくると思うので・・・Etoireをな~んも知らない初心者にいきなり使わせるには少々贅沢すぎて勿体ない気がしなくもなかったり・・・(汗)(本音は掘り出し物なのであんまり教えたくないとも云うw) でもってEtoireが何より魅力的なのは、カッチリとしながらも、響きが優しく不思議な人当たりの良さを感じさせる点にあります。柔らかすぎず固すぎず、疲れたときに心をしんみり優しく包んでくれる癒やし系のケーブルをお探しの皆様に、魅力的な選択肢の一つとしてAudioCableCraftのEtoireをお薦めしておきたいと思います(*^-^*)

o-greenAudioCableCraft Soleil(ソレイユ) RCAケーブルの音質review♪に続く

+For
ソリッドでタイトなピンポイント定位
どこか優しさを感じる上品な音色
しなやかで丁寧な質感描写
ノンシールドの自然な空間の広がりと開放感
ハイエンドケーブル特有の位相
非常に高品質なプラグと極細導体の美しい外観
あり得ない低価格\(*^o^*)/

-Against
少しばかり大人しい傾向
ボリューム感
S/Nと情報量はソレイユに劣る
ブランド知名度の低さ

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