【Nordost(ノードスト) Silver Shadow 同軸デジタルケーブル レビュー】
前編|後編

メインシステムのアンプTAG McLaren 60iが入院している現在、サブシステムAのONKYO A-1VLが代打としてメインシステムに昇格していたりするのですけれど、A-1VLはデジタルアンプらしいワイドレンジ&ハイスピードサウンドですので、ゆったりとした甘めの音質のTAG McLaren 60iで合わせたシステムにそのまま入れると、かな〜り剥き出しのキレキレサウンドになってしまいます。ぱっと聴きはオオッ!となるのですが、あんまり長時間リスニングには向かない傾向に。。。
Nordost Silver Shadow
昨年導入したデジタルケーブルBlack Cat Cable Silverstar!75は大変気に入っていますが、たぶんこの音はA-1VLとそれほど相性が良くありません。どちらも少しドライな傾向で聴感S/Nに弱点があり、掛け合わせることでA-1VLの持つ剥き出しのサーフェスとワイドレンジ感が強調されピーキーな方向性になるからです。

とは云ってもONKYO A-1VLはあくまで腰掛けの予定ですので、なるべくシステム全体の構成は以前のままで弄りたくない。※あまり色々手を入れると、元のプリメインアンプが戻ってきたときに、以前と比べて修理個体の音質がどう変化したのか判らなくなってしまいますから。。。そこで考えたのが、今回はシステムを弄らず、最低限、デジタルケーブルのみを変更するアイデアでした。
Nordost Silver Shadow package
と云うことで、お正月に入手したのがNordostの同軸デジタルケーブルSilver Shadow。わ〜い\(^o^)/ このデジタルケーブルも10年以上も前からず〜っと欲しかったのですが、お高くて手が届かず、指を咥えているうちに気づいたらディスコンになってしまい。。。ところが昨年末のクリスマスセールに某ショップで1点のみ破格の出物を発見・・・気が付いたら手元に届いておりました(滝汗) お陰様で海外の某有名店(日本へは発送不可)よりも更にお安くゲット出来ましてよ\(*^o^*)/

旧型Silver Shadow
Nordostのデジタルケーブルのラインナップは同社のアナログケーブルやスピーカーケーブルに比べると少なく、現行モデルの場合、下からBlue Heaven、Heimdall2、TYR2、Valhalla2、Odin2の5モデルになります。Silver Shadowは1999年代に発売された初期の製品で、今回管理人がクリスマスセールで購入した売れ残りは、2000年代途中でRCAプラグや導体意匠が変更された後期型のSilver Shadow。RCA変換プラグ付きのBNC端子タイプです。BNC端子仕様の本国定価$540/m、XLRは$750/m。ちなみに前期型はNEUTRIK製のRCAプラグで線材も銀白色でした。

輸入代理店はエレクトリ。BNC仕様は国内に入ってなかったみたいで正確な価格は不明ですが、流通当時の国内定価はRCAモデルが63000円/XLRモデルが80000円/m (製品PDF) アメリカ本国と実売価格は変わらない(むしろお安い)良心的な価格でびっくりでした。尚Nordostのケーブルは全て米国で製造されていて、販売ルートも認定正規代理店経由に限られています。オークションで本物の新品や新古品が安価に出回る事はありませんし、特に中華系オークション等で出回っているものは99%偽物です。購入は信頼出来るショップ経由か、中古品の場合でも確実に正規代理店ルートで入手したことが証明出来る品物を選ぶことをおすすめします。

偽物に注意! 大事なのでもう一度書きます。 偽物に注意!

Silver Shadowはディスコンモデルですので本国の公式サイトからは消えてしまっていますが、構造は60ミクロンの銀メッキが施された20AWGの6N OFC同軸単線。ノードストオリジナルの非常に凝った空気絶縁構造で、FEP (Propylene Ethylene Fluorinated)素材のMicro Mono-Filamentをスパイラル状に巻き付けて空気絶縁されており、更に金銀二色織りの網組シールドがクリアシースから透けて見えます。Silver Shadow後継モデルについてはは、構造スペック的にほぼ同じHeimdall2っぽいですね。Silver ShadowとHeimdall2の細かな違いは、OFC銅の純度が6N→7Nになったのと、伝送速度が光の速度の86%→88%にアップしました・・・ここは深く考えたら負けです(爆)それから色が真っ赤になりました。ジオン公国的に3倍高性能かも知れませんが個人的にはシースルー金銀二色編みの方が好みだったり。尚、Heimdall 2のデジタルケーブルは本国価格が$771.99/mですから、日本国内で入手する方が総じてお安くなってますね\(^o^)/

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それではいつものレビュー&インプレッションいってみます。テストはメインシステム。CECのベルトドライブCDプレーヤー TL5100Zの同軸デジタル出力からCI AUDIO VDA-2 DAC(工事中)に入力。普段はBlack Cat Cable Silverstar!75×XOX75を充てているところをNordost Silver Shadowに置き換えてみます。尚、DACからプリメインアンプONKYO A-1VL間のアナログ接続は DH Labs Pro Studio(工事中)の構成です。

Black Cat Cable Silverstar!75からの置き換えで直ぐに気づくのは音量が一段階小さくなって聞こえる点です。(当然アンプのボリューム位置はそのままです)。ノードストのケーブルに共通する特徴として低域が少々軽めの点は共通する特徴ですけれども、それだけでなく、Silverstar!75に比べて高域方向も大人しく、相対的に上下の伸びが穏やかになるために聴感上のボリュームが下がって聴こえるのだと思います。低域は弾力的、中域を中心に前後左右後方に深く音場が展開するタイプで、その反面、上下の広がりはそれほどでも無い印象。"Silver Shadow"と云うネーミングから想像していた音質とはかなり違いました。
Nordost Silver Shadow2
音色は全体的に当たりが柔らかく、マイルドでソフトタッチ。殊更解像度を誇張するタイプでは無く、チャーミングな雰囲気に彩られた優しい音色です。男性的なSilverstar!75に比べるとNordost Silver Shadowは女性的で性格の良い音色と云えそう。ここまでだとエントリークラスのオーディオケーブルにありがちなぼんやりした柔らかい音色に読めるかも知れません。しかしそこはさすがにハイエンドケーブル(現役当時基準)の面目躍如で、ノードストらしい時間軸精度の高さと、立ち上がりは丸いのになぜかハイスピードという相反する要素を兼ね備えています。音色は木漏れ日が差したように明るく、陽だまりのような暖かさに包まれるイメージで有機的且つウォーム。音楽性は非常に高く、昔のPHILIPSのCDプレーヤー的な抑揚表現と時間軸の流れの良さを感じます。

響きはウェットで、音場を広く拡散すると云うよりは、音像に響きがこぼれるように纏わり付くタイプ。加えて銀線的な光沢感が音楽全体をほんのりと彩り、非常に色彩感が多彩で豊か。剥き出しのワイドレンジや情報量は無いため、ぱっと聴きRCAケーブルのRed DawnBlue Heavenから想像していたようなアキュレートで高精度な音質には聴こえ無いのですけれども、ナチュラルな質感の中にも響きのうねりと減衰が溶けずに克明に描写出来る点などは本質的な時間軸精度の高さを伺わせます。楽器の音色の違いを克明に描き分ける事が出来、これだけ豊かな色彩感を魅せるケーブルは少ないですし、女性ボーカルの色気の演出感などは特に素晴らしく、その点も得がたい魅力になっているように感じます。
Nordost Silver Shadow package rear
ここまで書いて、管理人の他のノードスト製ケーブルのレビューをお読みの方はお気づきになると思いますが、傾向としては電源ケーブルのSHIVAの音質にかなり近い方向性です。平行単線フラットライン構造のRed DawnBlue Heavenとは性格が異なり、音楽性重視で音楽を心地よくデフォルメして聴かせるケーブルです。システム全体への影響力としてはSHIVAほど強くなく、またあそこまではっちゃけてはいませんのでSilver Shadowの方が使いやすい印象ですけれども、ハイエンドオーディオらしい演出を積極的に加味して愉しむタイプのデジタルケーブルですので、例えばAcoustic Revive DIGITAL-1.0R-TripleC-FMとは対極にあるイメージです。

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肝心のメインシステムでのNordost Silver Shadowの相性ですが、Black Cat Cable Silverstar!75×XOX75に比べて潤いがあり、ハイスピードでワイドレンジなONKYO A-1VLとの組み合わせでも、耳当たりが良くどこまでも聴き疲れしない点は魅力です。その反面、音場のスケールが一回り小さくなり、低域高域共に上下のレンジ感が狭まる為、Black Cat Cable Silverstar! 75×XOX75と比べ、ナローレンジで中域寄りの傾向に。

Nordost Silver Shadowは更に立ち上がりが丸く穏やかなイメージで、Silverstar!75が持つ独特のサーフェスの生々しさやエネルギーのダイレクト感は失われます。Silver Shadowの場合、立ち上がりは丸いけれどリズムの刻みはハイ☆スピードなので少し変わってるかも。どちらのデジタルケーブルも異なるベクトルで音楽性は高いのですが、Black Cat Cableが生演奏の持つ音楽性をそのままストレートに透過するタイプなの対して、Nordost Silver Shadowはケーブル制作者による演出的な音楽性を後付けで付加するタイプになります。情報量についてはは一昔前のケーブルですので、最新のハイエンドケーブルと比べて少々物足りない部分はあるかも知れませんが、特に金属的な硬い音がするシステムの耳当たりをナチュラル方向へ改善するのにはうってつけだと思います。


昨年メインシステムではSilverstar!75×XOX75がリファレンスデジタルケーブルに収まってからは、うちのシステムレベルでは正直これ以上のデジタルケーブルは暫くは必要ないかな?と感じています。ただ本国価格的な意味ではSilver Shadowが上位ですし、高性能で評判のノードストという期待値もあり、あわよくば入れ替えの可能性も視野には入れていなかった訳ではありません。しかし実際に試してみた結果としては敢えてリプレイスするまでには至らず。Nordost Silver Shadowも決して悪くは無いのですが、Black Cat Cable Silverstar!75×XOX75の方が、僕が目指しているオーディオに於ける音楽の再現性にはより近いのですよね。長くなりましたので続きは後編で♪

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ピュアオーディオBlogランキングに投票する←べ、別に豪華客船の話では無いんだからねっ♪
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