光デジタル(TOSリンク)ケーブル・インプレッションその1

AUDIOTRAK GlassBlack ATC-GB24

さて、今回のテストの主賓である、新たに管理人のシステムへ導入した"AUDIOTRACK GLASS Black ATC-GB24です。前述した安価なTOSリンクケーブルとの最大の違いは、コアにプラスチックファイバーではなくグラスファイバーを採用しつつ、尚かつバジェットHi-Fi愛好家にも手が届く価格帯である点です。
glassblack_ATC-GB24
53ミクロン×280本の極細ガラス繊維のコアですが、実際に手にとって見るとプラスチックコアの光ケーブル並みに柔らかくてびっくり。柔らかいからといってラフに扱い無理な屈曲をしたりすると内部に多数の小断裂が発生する可能性がありますので、手に持ってみてすんごい心配になりました。メーカーでは一応ケーブル曲げ耐性:65.0mm(直径)と表記しています。自重でヘナヘナ曲がる柔らかさを考えるとR65mm以上を維持した取り扱いは難しいぞ〜(^◇^;)。とりあえず機器の裏側やラックの角などに引っかかって6〜7cm未満の屈曲が発生しないよう慎重に取り扱いつつ、PIONEERスグレコDVR-DT100に接続してみます。。。
 

先に書いたaudio-technica AT-OPX1との違いで直ぐに気付く点は音場の広がり方が異なること。AT-OPX1の上方後方へ展開する広い音場と比べ、ATC-GB24の音は二本のスピーカーの間に音が展開します。定位は光デジタルケーブルの中では下寄り。言い方を変えるとAT-OPX1より音場が少々狭いかも。特に高域方向の展開についてTOSリンクにありがちな上ずった伸張感が無く、台詞やボーカルの定位がきちんと下寄り、2つのトゥイーターの中央にピタッと納まります。
audiotrak_glassblack
そして、余り広くはないけれど・・・・しかし狭くもない音場に、他の光デジタルケーブルでは感じなかった、ダイヤモンドダストの如き粒子情報量の多さを感じさせます。また、音の立ち上がりが速くアタックがハイスピードで切れ味が鋭いのも特徴。かといって、高域が際立って目立つのかと思うとそうでもなく、アキュレートな再現性且つモニター基調の生真面目な質感です。加えてTOSリンク特有の生ぬるい妙なエコー感と付帯音(光ケーブル特有のディレイ?)が少ない。デジタルケーブルによって付加される過剰な色付けをそぎ落としているような印象です。


音の立ち上がりは速いのですが、PIONEER DVR-DT100経由のAAC圧縮されたテレビコンテンツでは、台詞やボーカルなどの中域の輪郭感や抜けがイマイチで鼻詰まりっぽく聞こえる部分があります。(後日注:数ヶ月使い続けたところ何故か治りました。)これは多分・・・スカパー!やDVDレコーダー側から出力される圧縮音声のクオリティに難があり、audio-technica AT-OPX1のようにそれを心地よくデフォルメせず、ジッターやノイズ感もそのまま含めて情報として出てきてしまうからなのかも知れません。またオプティカルデジタルケーブルにしては低域方向も出ていて解像度も高いのですが、これはあくまでTOSリンクケーブルとしての注釈が付いた場合。GlassBlack ATC-GB24の低域を、低域表現とボリュームに定評ある同軸デジタルケーブルと比べた場合にはやや厳しいかなという印象。

さて、しょ〜じきこの時点では購入して失敗したかも?・・・なんて思っていました。なんというか、AUDIOTRAK GlassBlack ATC-GB24を導入した理由は、同軸デジタル出力装備が省略されたAV機器を、単体D/Aコンバーターに接続する事が第一目的です。ところが、ことPIONEER DVR-DT100に繋げた場合、今までよりも情報量が多いのは良いとしても肝心の声の抜けがイマイチ。加えて表現が生真面目というか色気が足りず面白くない。かといって元のaudio-technica AT-OPX1に戻すと、音場が広がりと程々の躍動感が出てテレビ番組が楽しくはなるのですが、客観的な音質ではAUDIOTRAK Glass Black ATC-GB24には遠く及ばず・・・うぅぅぅぅぅとなってしまうのです(^_^;)。

でもまぁ音質が良くなっても音楽が楽しめなければ意味無いよね?ってのも事実。とりあえずスグレコの光デジタル接続ははGlassBlack ATC-GB24からaudio-technica AT-OPX1へ戻し、今度はメインシステムのCDプレーヤーCEC TL5100Zと、先程と同じく単体D/AコンバーターのFirestone Spitfire 24bitDAC(工事中)の間をGlassBlackで接続してみます。こっちの組み合わせの場合、前述の安価な光デジタルケーブルでは、どれを繋げても昔のビデオ機器へ付属していた黄色ビデオケーブル(75Ω同軸映像ケーブル)の音質にすら敵いません。これが所詮光デジタル出力・・・TOSリンクの限界だよねぇ、、、などと半ば諦めかけていたのですけれども、GlassBlack ATC-GB24を繋げてみるとあらあらびっくりΣ('◇'*)エェッ!? ふつ〜に黄色ケーブルより遥かに音質が良い♪

フジパーツ AVケーブル 1ピン-1ピン 1m FVC-124A
(一般的な75ΩのRCA映像ケーブルと、音声用の同軸デジタルケーブルは同じ規格になります。)

GlassBlackの性格としてはクール系で温度感はひんやり、硬質で折り目正しい生真面目な音楽表現、ハイスピードな立ち上がりと輪郭感で楽器の描き分けもそれなりに出来ていますし、S/N感も良好。Firestone Spitfire 24bitDAC(工事中)で気になっていた(高次のオーバーサンプリング特有?かもしれない)中〜高域方向のほんの僅かなパウダリー感が影を潜め、GlassBlackの持ち味である冷たく冷やしたのど越しの良い辛口フリザンテ感(謎)へ置き換わってます♪ 私が良く言うところの格別"音楽性が高い"光デジタルケーブルではありませんが、ストレートに音質が良い。モニターライクでクッキリカッチリとした正確な音を出してくれます。特にピアノの音は透徹感や輪郭が心地よくなかなか聴かせる音色です。


CEC TL5100Zも含め、カルロス・カンダイアスの手による歴代CECベルトドライブトランスポート搭載機の音質は、中域〜低域に厚みがあるウォームで滑らかなアナログテイストのサウンド。接続するDAコンバーターのFirestone Spitfire 24bitDAC(工事中)の音質は控えめでニュートラル。ベルトドライブの音質は暖かく滑らかで”緩い”傾向が強いため、AUDIOTRAK GlassBlack ATC-GB24を経由することで適度な締まりと硬質感、立ち上がりのスピード感が戻り、温度感をニュートラル方向へ引き戻してくれるのです。音楽性と躍動感はCDトランスポート側で、グラスファイバーケーブルでモニター的な高音質感と解像度を加味し、素っ気ないけれども忠実な再現性が取り柄のDAC部に注入する・・・それぞれに異なるキャラクターがマリアージュされて、見事にバランスが取れてしまいました\(^o^)/

AUDIOTRAK GlassBlack ATC-GB24のまとめ♪

・粒子情報量の多さと透明感を基調にした、スタジオモニター的でキリリとした音調
・ノイジーな機器を送り出しに使用した場合、逆効果になることも?
・比較的真面目な薄い音ですので、音楽性を積極的に演出するタイプではない。
・PCオーディオ系の方々は、この手の正確な感じがする音は好きな人が多そう。
・プラスチックコアの光デジタルケーブルを使用されている場合、GlassBlackにアップグレードした方が良さそう。
・超高級同軸デジタルケーブルの音には及ばないけれど、2〜3万円以下の同軸デジタルケーブルでGlassBlackより音質が悪いケーブルが沢山ありますので、お値段以上の価値があると思います。


※後日注:導入当初に感じられたモニターライクな生真面目さや辛口な印象は、エージングが進むにつれて緊張感が薄まり、線の細いフリザンテ感はそのままですけれど、情報量の多さに加えて透明感と響きの潤いが心地よい自然な鳴り方にいつの間にか変化してました。光デジタルケーブルにエージングとか殆ど無いような気がするのですが、極細グラスファイバー多芯線ですので、何度か付けたり外したりする間に微細なクラックが内部に出来てしまい、結果的に音質がより魅力的に柔らかくなっているよ〜な気がします(^_^;)

光デジタルケーブルの切り替えテストは思ったよりしんどかったです。。。TOSリンクの音色は良くも悪くも脱色系と云いますか、同軸デジタルの音に比べてキャラクターが薄いですよね。更にプラスチックコアでは品位が一定範囲内レベルにとどまっていて、デジタル同軸ケーブルやアナログピンケーブルのようなパッと聴いて直ぐ認識できるようなキャラクターを感じにくいのです。AV用として毎日映像コンテンツを視聴していて、次第に伝わってくる台詞の雰囲気やニュアンスの違いがじわじわと、そこはかとなく気になってくる感じでしょうか。。。

TOSリンク保護キャップそういやオプティカルデジタルケーブル端子の保護キャップ、とっかえひっかえしている間に無くしてしまい、いつのまにか数が減っていく・・・そして知らぬ間に掃除機の餌食に(´Д`;) 保護キャップだけどこかに売ってないかなぁ〜なんて。それと、TOSは先端が角形で差し込みがシビアなうえに、プラグが丸形の場合、どちらが上か指先で判らないのはブラインド接続では大きなストレスになります。この点についてきちんと対策されているのがaudio-technica AT-OPX1のみなのが残念。といっても石英コアを採用したaudio-technicaの上位モデルAT6D40やAT-EDP1000、AT-SDP2000(工事中)などは丸形だったりしますけれども。。。

最後に、以前光デジタルケーブルのリファレンスに使っていた「熱研 OPTICAL GATE」は、ATC-GB24よりも更に高音質だったような気が、、、あくまで美化された記憶かもですけれど。。。これ、自然断線してしまったのですが復活しないかなぁ・・・(涙)
熱研オプティカルゲート
光らなくなったので試しに真ん中からぶった切ったら片側は光るようになりました。しかし光ってるケーブルの先端部分をオプティカル端子に差し込んでも、残念ながらDACが認識してくれにゃい(;゜ロ゜)光るだけじゃ駄目ですのね。。。端子部分には光学レンズ的な何かが必要なのでしょうか? (もしも奇跡的に直りましたら比較レビューしてみたいと思ってます。)
《Last modified 2015/8/30》

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