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ハイレゾとロスレスと圧縮音源の音質差って・・・言うほどあるん?

2021/6月よりApple Musicがロスレスオーディオに追加料金なしで対応!・・・音楽界隈でにわかに大きな話題になっている今日この頃、皆さん如何お過ごしでしょうか( ੭ ・ᴗ・ )੭♡。7500万曲カタログ全体でALAC(Apple Lossless Audio Codec)即ちAppleロスレス48kHz/24bitでのダウンロードが可能になりますが、更に上位フォーマットの192kHz/24bit「ハイレゾリューションロスレス」にも対応とのこと。※加えてDolby Atmosに対応したSpatial Audio(空間オーディオ)にも新規対応・・・ちなみにこちらはDolby Atmosで製作されたアルバムを、H1/W1チップを搭載したAirPodsとBeatsヘッドフォン、iPhone、iPad、およびMacの内蔵スピーカーで再生することで体験できます。

ハイエンドヘッドホンアンプ ヘッドホン ハイレゾ対応

ハイレゾとは何ぞや!?ご存じない方に向けて判りやすく例えると、昔のブラウン管テレビのアナログ画質に対する、ハイビジョン放送画質の音質バージョンみたいなものです。音質規格の場合、アナログレコードや、通常のCD、MD、カセットテープなどは非ハイレゾです。またPC世代以降のデジタルであっても、データ容量を小さくする目的で非可逆圧縮が施されている規格の場合も、基本的には非ハイレゾになります。ところで、画質の違いであれば、大抵の方は新旧規格での解像度の劇的な差を瞬時に見分けられると思いますが、これが音、音質になると実際のところどうでしょう・・・?

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ハイレゾを体感する為には、ハイレベルな再生環境が実は必須です

CDクオリティのWAV16bit/44.1kHzやFLAC、Apple Lossles 48kHz/24bitのロスレス音源と、AAC MP3などの非可逆圧縮音源、はたまた情報量が多く帯域も広いハイレゾ音源から耳で感じられる「体感での音質差」ですけれど、これ、実のところどんな再生システムを基準に話すかで全然違うと思っています。聴感ではなくデータ上の違いを以て、違いは大きいのです!って太鼓判押せちゃうから、実際に聴感上の優位差をどのくらい感じ取れるのかが怪しい場合にでも、みなさんドヤ顔で、暗に効き味もとい利き音が出来る俺様は特別~♪なんてふいんき?のスノビズムで、ハイレゾの優位性が何となく騙られているような気がしているのですが・・・それってば単なる管理人の思い過ごしでしょうか…( 3△3 ).。o

あくまで僕個人の経験から来る印象ではありますけれども、ハイレゾや圧縮の音質差を微々たる差では無く、視覚イメージ的に鮮やかに描き分けられる単品オーディオシステムやヘッドフォン&イヤフォン×ヘッドホンアンプと云うのは、パーツの品質と精度にもそれなりにコストのかかった相当レベルの高いハイエンドオーディオシステムか、シンプル&ストレート伝送に気を遣った、超マニアックなオーディオ機器に限られている様に感じています。

巷に星の数ほど溢れる、寝起きのアーティストがボケずらで涎垂らしながら唄っているようにしか聞こえない、そこらのチープなミニコンポPCオーディオ等の場合、重箱の隅をつつくのに慣れまくった聴覚過敏のオーディオマニアが目を△にして聞き耳を立て、なんとかディテールの違いを「慣れで」一応判別出来るけど、音楽を楽しむ上での実用上の優位差はほんとのところあんま無いよね?ってのが真実なのではなかろうかと・・・ああ言ってしまった~゜゜(´▽`。)°゜。 ※ちなみに冒頭で例えたハイビジョン放送ですけれども、音質面についてはかなり限界まで圧縮&高域のカットオフが施されていて、残念ながらハイレゾ品質ではありません。

ハイレゾ、ロスレス、圧縮音源の技術的定義、スペック

高音質 (ビットレートが高い/サンプリング数が多い)

ハイレゾ = 192kHz/24bit、SACD(DSD)、Blu-ray Audio、DVD-Audio、384kHz/32bit等
※周波数とダイナミックレンジを拡大した高音質音声データ

ハイレゾ = 96kHz/24bit以上 ※日本オーディオ協会
⇅ Apple Lossles(ALAC)、FLAC、AAL、WMA Lossless等 ※ロスレスとは可逆圧縮方式の事

主に44.1kHz/16bit = 旧来のリニアPCM(LPCM)、CD規格、非圧縮WAV、AIFFなどのこれまでの標準的ビットレート

MP3、MP4、AAC、WMA, ATRAC等の非可逆圧縮方式。
※ハイレゾを謳わない既存のDL音源や音楽配信、放送電波のデジタル音声、MD、DCC等

低音質 (ビットレートが低い)※Apple Lossles 48kHz/24bitについては日本オーディオ協会の定義では非ハイレゾ。JEITA定義ではハイレゾになります。

ハイレゾと非ハイレゾの聴感上の差は、想像以上にシビア

あとこれも常々感じるのですけれど、ビットレートの違いで情報量や音質のきめ細やかさは違っても、一般的に普及しているクラスの大半の音響機器の場合、その差は言葉で言うほど大きくは聴こえないのは僕だけなのかしら?箱ピュアBlogの訪問者さん達の多くがお持ちの高級ピュアオーディオ機器等々であったとしても、電源の質や室内の音響が悪かったりセッティングが狭くてプアな状態では、やはり言われるほど明確には差が出ないのが(皆まで言うな的) 実情ではないでしょうか?中~高級オーディオ機器の店頭試聴環境などでも、大手量販店などでは機器本来の実力の2割(あくまで主観です)も聞こえないくらいの、悲惨な試聴環境になっていますし…( 3△3 ).。o

internal非圧縮音楽配信サービス「TIDAL」の圧縮音質聴き分けテストがすごかった♪

internal【ハイレゾ】Amazon Music HDに加入してみました【ロスレス】

ピュアオーディオに不慣れな皆さんに↑のTIDALでの聞き分けテストの種明かしをすると、実は単に聴き所の違いを経験則で知っているかどうかだったりします。感覚としては、殆ど同じ音色の中で、きめ細かさと歪み感に注視(注耳?)すると音のサーフェス(肌触り)というか階調が違って聞こえます。素人さんが高音質!?って思いそうなクッキリハッキリ、ある意味クリアにビビッドに聞こえるのは実はビットレートが低い方で、情報量が多くなればなるほど、キンキンした高域の歪みが取れて、ある意味では全体が大人しく、そして輪郭が薄くなって自然できめ細やかに聴こえます。粒子情報量が多くなるとでも云いましょうか。。。自然に再生するキャパシティが足りないシステムなどでは、この情報量の多さがオーバーフローを起こし、逆にモワッとしたり音場と音像の三次元的境界が混濁してしまい、不明瞭になって聞こえてしまう事も良くあります。

out[高橋敦のオーディオ絶対領域] 本当に怖い音声圧縮 - 音質劣化を“見た目”で確認!

outMP3の「非可逆圧縮」で失われた音の残骸は不気味なゴーストサウンドだったことが判明

↑圧縮でこれだの音が欠けてるって・・・これほんとすごいですよね。

ハイレゾの差がはっきり体感出来るピュアオーディオの世界

また、オーディオ機器の品質が高く、等身大の三次元的音場空間が、部屋の中で上下左右後方に広く展開するようなピュアオーディオ機器、特にミドルクラス以上のハイエンドオーディオシステムでは、視覚的な音場の広さと奥行き、音像定位と楽器音のリアリティ、響きや間接音の多さ、耳に付く高音楽器の聞こえる音色や音数等々がまるで違ってきたりします。

ハイエンドオーディオ機器
Photo credit: Glass&Tubes on VisualHunt

流石にシステムグレードがここまで上がると大半の人が視覚的にもビットレートの違いを認識出来る様になり、音の階調がきめ細かく、それに伴い演奏表現も深く表情豊かになりますので、こうなるとハイレゾ音源の恩恵を皆さんしみじみ感じる事が出来るのではないでしょうか?とは云え、それらを体験できるのは極一部の高級オーディオ専門店やマニア宅の環境に限られています。音楽を嗜む一般の音楽ファンや、低価格でお手軽ポータブルオーディオ勢、PCオーディオ勢の場合、「ハイレゾ」の恩恵を十分に受け取れるかというと・・・実体はかなり厳しいのではと思います。

ハイレゾの恩恵を堪能するなら何だかんだとSACDがお薦め

ちなみに、SACDで採用されているDSDフォーマットは、ビットストリーム独特の特性的な癖もあってCD/WAVとの音質の差がが判りやすいですので、SACD-Hybrid盤でのCDレイヤーとDSDレイヤーの切り替え試聴を何度もやっていると、自然と聞き分けのコツが掴めるようになると思います。もちろん内部回路でPCM変換を挟まずにDSDダイレクトでのD/A変換が可能な、ある程度高品位なSACDプレーヤーを使用する事が大前提ではありますけれども。(管理人が愛用しているONKYO C-S5VLあたりが、優位差が克明描写可能な必要条件を満たす最低ラインくらいではないかと思います。)

ハイレゾの恩恵を享受する上で、管理人としては何だかんだSACDをお薦めしています。理由としては、音楽専用機として開発されたSACDプレーヤー(ユニバーサルプレーヤー除く)の場合、各社の発売モデルが中上位機に限られていることもあり、どれを選んでも再生機単体で一定以上の音質的なクオリティが確保されているからです。また、録音の面からもDSD収録されたSACD盤はかなり高音質なものが多く、CD盤と比べて平均的な音質レベルが一段高い傾向があります。

それでもなお、結局の所、元の録音品質やマスタリング加工の影響の方が、ビットレートの大小よりも遥かに音質に寄与する影響が大きいとは思うのですけれども(>_<)。更に云うと、同じSACDプレーヤー内でのCDレイヤーとSACDレイヤー間での音質差よりも、異なる機種間のCD/SACDプレーヤーでの音質差の方が聴感上は遥かに大きいですし、PC再生であっても、同一音楽再生ソフト内でのビットレートの違いよりも、音楽再生プレーヤーそれぞれの音質や個性の違いの方が、より聴感上は明確に違って聴こえてしまうジレンマはあるのですけれども~゜゜(´□`。)°゜。

internalオーディオマニアはプラシーボ?ケーブルの音質って聞き分け出来るの!?

ビットレートの違いよりもケーブルによる音質差の方が大きい!?

更にココから爆弾発言させて貰うと、巷でプラシーボと叩かれまくって久しいオーディオアクセサリー・・・例えばスピーカーケーブルとかRCAケーブルとか電源ケーブルを交換したときに感じられる音質差の方が、ビットレートの違いよりも、(少なくとも私には) 聴感上は遥かに大きく感じられる事が圧倒的に多いです。(注:もちろんその程度の大小は、試聴環境と比較対象にとなるアクセサリーの種類でもかなり差がありますし、違って聞こえる部分のベクトルが少々異なるのでやや乱暴な比較ではあるのですけれども。)

ビットレートと圧縮率は裏付けのある明確なデータ上の違いですので、実際に聞き分け出来ているかどうかに拠らずハイレゾをオカルト呼ばわりする方はいないと思います。けれども、オーディオアクセサリーは多くの場合、見方によっては理論的裏付けに乏しいオカルト商品だとかプラシーボだのと揶揄されることも多かったりします。

とは云えオーディオマニアな僕達にとっての現実問題、聴感上の音質差に於いて圧縮率の差よりもオーディオケーブル等々での音質差の方がより大きな違いとなって聴こえてしまうと云うことは、逆にいえば、圧縮率の違いによる繊細な音質差すら聴き分けられる超耳の皆さんは、オーディオケーブル等で生まれる音質・・・聴感上の周波数バランスやエネルギー感、音色、温度感、音場定位と展開の視覚的違いというようなものも、ほぼ確実に、しかもずっと容易に感じとれるのではないのか~?と思うのですよね・・・そしてその逆もまた然り…(ρ゚∩゚)

internal箱ピュアカテゴリ:オーディオケーブル

ケーブルでの音の違いが全く判らないのにもかかわらず、圧縮率での音質差は明確に判るという方がいらしたら、僕なんかはある意味びっくりΣ(‘◇’*)エェッ!?だったりするのですけれど、世の中にはたぶんきっとそんな方々もいて不思議ではありませんから、それはそれできっと、証明された理論的データの違いを正しく聞き分けつつも、実在しない(科学で証明出来ない≒実在しない前提)音の違いについて全く惑わされないという、頭から電波がゆんゆん飛びだしてるルンペンオーディオマニアートの管理人などでは及びもつかない程に、超越したゴールデンイヤーの持ち主だったりするのかも知れません\(^o^)/

~まとめ~

そこまで言うなら、箱ピュア管理人は圧縮とかどうでも良い派なの?って問われたらもちろんそんなことは無くて、非可逆圧縮とかほんと大っ嫌いで198x年あたりにタイムリープしてMD開発した連中をウチュウデンパで精神攻撃しつつ、目からビームで地球から追放しても良いくらいには思っていますし…。、今はSACDソフトやハイレゾ音源をコソコソじゃなくてコツコツ集めるのに人生賭けていたりする訳ですけれども、これもやはり、SACDやハイレゾマスターの優位差を最低限気持ちよく感じられる程度のオーディオシステムを、ささやかながら何とかやっと組めているからこそ、初めてアプローチを続ける意義がある訳です。

internal高音質SACD購入レビュー

でも、世の中そうとは言い難い音楽視聴環境が圧倒的多数派であるだろう事を鑑みるに、ハイレゾ音源のメリットをロクに享受できる環境に無いような人々にまで超絶優位フォーマットであるかの如く喧伝するのは、聴き分けられない場合にも、違いが判る人っぽくしたり顔をしてなければいけなくなるような気がして、そういう人間心理をロスレスとかハイレゾ的ビジネスが今更あざとく突いてるような気がして、これってどうなのかにゃ~?と少々訝しく思っていたりするのでした。

internal日本オーディオ協会の“ハイレゾ”定義に逆噴射してみる♪ (前編)

internal日本オーディオ協会の“ハイレゾ”定義に逆噴射してみる♪ (後編)

で、自分でも何が言いたいのかサッパリ判らないいつもの自虐的な論説になってしまった訳ですけれども、要するにハイレゾの快楽というか聴き所に目覚めちゃうライバル予備軍をこうやって予め蹴落としておけば、僕が将来集められるはずのSACD盤を横取りされる可能性を一つずつ潰しておけるだろうと、長大な未来計画に基づくしたたかな計算なのでありましてよっ…\(^o^;)/。

結論。ハイレゾ音源は素晴らしいのですけれど、その真の恩恵をより明確に享受するには、広帯域且つトランジェントが良く、精度が高くて出来の良い、技術的にも品質的にもある程度きちんとしたオーディオシステムが必要になります。そして管理人は色々オツムが足りてないので文節がやたら長すぎるのをどうしても直せません。なのでいぢめないで下さい…( ੭ ・ᴗ・ )੭♡。

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コメント一覧 (3件)

  • 管理人様
    ハイレゾの音源ですが、確実に違いが有ります。実は、先日 192Hz 24bitの音源を聴きました。スピーカーのとこらへんに楽器が有る様に感じました。これは、耳が良いとか悪いとかの話ではなく誰でも感じられるものです。
    以前、音響研究所の人が言われていました。また、一般の人もテストに参加し納得されていました。それは、人間は音を体で感じていると言われていました。
    その通りで、私も実感出来ました。良く出まわているハイレゾ音源は、殆ど録音が良くないのが多いです。だから、その感じを掴めないのです。また、音響システムにも影響すると思います。
    是非録音の良いハイレゾを聴いて確かめて下さい。

  • よたっぺ様こんばんは。コメントありがとうございます。
    この記事は、オーディオマニア且つクラシック音楽のSACDコレクターで、普段から数多くのハイレゾ音源に触れて慣れ親しんでいる僕自身の視点から、ハイレゾのによる音質差の度合い(vs 16bit/44.1kHz)は、システムクオリティに大きく依存するため、世間一般の大半の再生装置では、ハイレゾの音質的メリットを十分の享受出来ないのでは?という趣旨で書いたものです。
    現代オーディオで再生する世界とは、ステレオスピーカーの周囲から上下左右後方へ広がる三次元立体音響になり、ハイレゾ録音も2ch/マルチサラウンド問わず基本的にそれに準じて製作されています。スピーカー間の距離と部屋サイズの影響は受けますが、上質なオーディオ機器で制約無くセッティングが出来れば、空間サイズの限界を超えるような等身大の立体音響が生まれます。
    この様なシステムで体験するハイレゾの詳細な情報量は素晴らしいものですが、反面、その有意差はシステムのスケールと再現精度の高さに強く依存するため、部屋が狭く機材のセッティングの制約が強かったり、オーディオシステムのグレードが下がるほど、CDフォーマットとの聴感上の違いは僅かなものになります。
    これはハイブリッドSACDで、「完全同一音源」でのCD層とSACD層の音質差を明確に描き分けられるマニアックなオーディオシステムが、実際にはそれほど多くないことから明らかです。違いが認知出来たとしても、プアーな再生環境では、それほど劇的には変わらないという意味です。

  • とても言いたいことがわかります。
    ハイレゾの特性を生かしたソフトになればなるほどオーオタでも相当神経を研ぎ澄ました環境構築をしないと出てくる音がオーバーフローしてしまいますね。
    この辺りの難しさを関係者はわかっているくせに知らんぷりで機材を売ろうとすればそりゃオカルト扱いされますね。

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