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プラシーボ?オーディオケーブル交換による音色変化は果たして持続するのだろうか?

僕は各部屋に各々複数のオーディオシステムを組んでいることもあって、それぞれの機器を入れ換えたり、RCAケーブルデジタルケーブルスピーカーケーブルを交換したり、或いはオーディオラック内のお掃除のために機器から電源ケーブルを一時的に外したりといった事をちょくちょくやります。その際にいつも不思議に感じるのは、オーディオケーブルは取り付けて直ぐが一番そのケーブルの持つキャラクターが強く出るように感じること。これ、新品とか既存のケーブルとか関係ないです。一端外してまた取り付ける…ただそれだけにも拘わらずです(゜ワ゜)?。

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面白いのは、単に一端外してまた元通り接続し直すだけで、それぞれのケーブルの持ち味であるキャラクターが不思議なくらい蘇えるのです。その際に端子をクリーニングしても良いのですが、別にしなくても音質は変わる。取り付けて直ぐはケーブルのキャラクタが強すぎて全体のバランスが悪くなったり、音質が悪くなったように感じることもあります。キャラクターが好みの場合は実際以上に良くなったように錯覚することもありますが、それが大体2~3日すると馴染んできて、ケーブルのキャラクターと音質のバランスが整ってきます。ちなみにスピーカーケーブルでもインターコネクトケーブルでもデジタルケーブルでも電源ケーブルでも、この種の時間軸で変わる印象は基本的にどれも共通していて、どうしてなのか、プラシーボ効果だけでは説明できませんよね?

感覚的な音質のピークがどの辺かはケースバイケースですけれども、接続後、数日目あたりが一番アクセサリの効果を感じつつ音質も美味しい時期で、ここを過ぎると徐々に、緩やかに日数を掛けてケーブルの存在感がフェードアウトするように消えていきます。耳がケーブルの音色と個性に慣れるといえば確かにそうなのかもですけれど、同じケーブルを外して繋げるだけで蘇るのはそれだけでは説明できません。そして、数ヶ月も経つとケーブルなんて無いも同然の音質になる。実際にはこのバーンイン(エージング)が進んだ段階でも、どのケーブルを使っているかによって音色…レンジ感や情報量、歪み感などには違いがあるのですが、キャラクターとして意識していた筈の音色の個性は殆ど何処かへ消えてしまいます。

o-greenロジウムそれとも金メッキ?オーディオ端子のメッキと音質について考察してみる。

o-greenバナナプラグの金メッキ,銀メッキ,ロジウムメッキによる音質差を比較してみた

これが特に判りやすいのが純銀線や銀メッキ線。取り付けて直ぐは特に高域が煌びやかで明るい音がして、独特の美しい響き…もとい付帯音がたっぷりと纏わりつき、一部ハイエンドケーブルなどでは特に、アンプやCDプレーヤーの持つ音色をマスキングするほどの強い蠱惑的なキャラクターを感じさせます。(管理人がメインシステムに使ってるオランダSILTECH(シルテック)のスピーカーケーブルやKharma(カーマ)の電源ケーブルKPL Reference/1a等が該当します。。。)、それがシステムをそのまま弄らず使い続けていると、いつのまにか、銀線特有のキャラクターとして感じていた輝き感がなりを潜め、独特の膨らみやまろやかさも薄まり、レンジ感と情報量、歪みの無さなど、音色とは別の音質クオリティの部分のみが、無色化した音色の中に残されるようなイメージです。

この段階になるとケーブルで付加されていた色彩感より機器それぞれの持つ色彩のブレンド的な音色が優先して耳に届くようになりますから、銀線を敢えて使っている意味が良くわからなくなってくる訳です。或いは音が渋くなってつまんなくなってくる。ところがしかし、こうなって尚、安いOFCとか6Nのケーブルに試しに替えてみたりすると、やっぱり空間の透明度や情報量も高域の歪みっぽさも低域の厚みも違ってげんなりする。そして直ぐに元の高級ケーブルに戻すと、すっかり忘れていた特有の音色がまた蘇って聞こえてくる。ただ、音質的には最初に外す前に比べてフォーカスが甘く、情報量も少なく中途半端な感じになり、ケーブルのキャラクタに全体がコーティングされたような化粧過多な音になる。そこから元のスッキリしたクリアな音質に戻るにはまた数日から数週間を要するわけです。

まぁ、一端ケーブルを外して元に戻すだけでも、手作業で適当にしている以上、接点の抵抗値やケーブル内部を流れる電子の走り方や各種震動の伝わり方がある程度変わると思いますから、機械的ストレスや抵抗が強く、抵抗値の高い音(注:イメージ表現ですからね)をケーブルのキャラクターが強く出ている魅力的な色付けと感じている部分は多々あるのではないかと思うのです。それが、時間経過と共にバーンインが進み、たぶんきっと中にいるコビトさん達wwwが自然に流れるようになってくる。楽器でもありますよね。調律して直ぐと、時間が経った時みたいな変化。で、時間経過と共に自然に流れの最適化と伝達震動によるストレスの開放及び安定化が進み、ゆっくりとケーブルの持つキャラクター…抵抗によって生み出されてた色付けが排除される方向へ進む。そんな感じじゃないかしらん?あくまでイメージ表現でね♪

これらの事からの経験則として、どんなに面白い音色のケーブルを買ってきても、その音色の色付けキャラクターが好み~って理由で繋げた場合は、使い続けるうちにいずれ消えてしまうんですよねぇ。。。時間経過後に残るのはもっと別のファクター。そのケーブルの持つ本質的な意味での音質の方です。まぁお高いケーブルは大抵こうなっても情報量やレンジ感とか歪みの少なさとか音の厚みが安物ケーブルと比べてかなり違ったりするので、キャラが濃いのは最初だけ=高級ケーブル無意味~にはならないのですけれど、ハイエンドケーブルの中には色付けキャラクタが濃いだけで、良~く聴くと音質自体は大して良くないってタイプのもの少なからずあったりしますから、間違ってそういうケーブルを使ってしまうと、時間が経つと魅力が失われて素顔の酷い音になってしまうかも知れません(滝汗)。そして緩やかにそうなってしまっている事に使っている当の本人はなかなか気付かない。。。みたいな(^^;)

編集:音元出版
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僕自身、音質変化が判りやすいイロモノ系のケーブルばかり使いたがる傾向があるので敢えて自戒を込めて書いているのですが、オーディオケーブル選びをする際には、本当はぱっと繋げて出た瞬間の音色の魅力ではなくて、時間経過で馴染んだ後にもきっと残るであろう本質的な音質部分を聞き分けて評価しないといけないんじゃないかと思う、今日この頃なのでした♪

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コメント一覧 (5件)

  • 最近、オーディオ雑誌みたいなプログが多くなって評論家みたいな人が多くなったけど、メーカーが作る電化製品なんだからそんなに宣伝しなくてもいいんじゃないかなあ。個人で友達同士でいろいろ評論するのならいいけれど、情報を発信する以上、いろんな人が見て影響を与えるだけにアイテムの評論は慎重にすべきだと思う。外国には商品紹介と個人敵な主観評価を混同した評論家みたいな人の存在はあまり聞かない。いつのまにか本当にほしいオーディオが無くなって、末端のアクセサリーアイテムばかりが出回る。閉鎖的な村社会が進むはずだと思いますね。

  • 貴重なご意見ありがとうございます。
    宣伝がお嫌なのでしたら、こちらではなく宣伝を一切していないサイトを選んでご参考になされては如何でしょうか?私は音楽ファンの皆さんにとって、オーディオ関連製品の購入や使いこなしについて、手助けになるようなブログ作りが出来ればいいと思っております。結果的にお買い物情報サイトである側面を否定するつもりはございませんし、今後ともよりお役に立てるように力を入れていきたいと思います。

  • 失礼いたしました。ぜひ今後も真の音楽愛好家の為の情報を期待しています。私のようなユーザーにとってこうしたプログは大切な情報源です。できれば、こんな商品はいらない。なくていい。真の音楽愛好家のユーザーのためにご提案されることも切に希望致します。念のため、私は、このプログを参考にオーディオを買い替えましたことを追記させて頂きます。

  • >できれば、こんな商品はいらない。なくていい。
    私個人の中での製品の好き嫌いや、必要性を感じない商品は沢山あります。しかし、何かについてネット上で語る場合、ある程度の言論の自由の中であっても、基本的なマナーとしてその製品を作った人、販売している人、そしてその製品を既に購入して使っているユーザーの皆さんへの心理的な配慮を欠いてはいけないと思うのです。
    必要性があるか無いか、価値があるか無いかというのはそれこそ主観的なものであり、どう感じるかは人それぞれです。購入した製品に感動して大喜びする人もいれば、同じ製品にがっかりして直ぐに手放す人もいます。
    いらない、無くて良いという意見は、裏を返せば作り手やその製品に納得しているユーザーを否定することでもあります。ですから、個人で情報発信をするといっても、積極的に出来ることは○○はとても良い、○○を気に入りました。という個人的で主観的な感想を述べることが基本になります。何かに疑問を感じていても、その点への記述は遠回しな表現に為らざるを得ません。それでも私はこのブログで、○○製品の○部分は良いけれど反面○○は弱点かもしれませんとか、この環境の中では○○よりは○○が良さそう、程度までは突っ込んで書くようにしています。
    >オーディオアクセサリーについて。
    こりは誤解の無いように書いておきますが、ブログ上でも何度も注記している通り、私はオーディオアクセサリーの存在価値を認めています。自分でも色々なアクセサリを試して上手くいったり失敗したりの試行錯誤を繰り返していますし、オカルト的な側面も受け入れています。アクセサリによる小さな変化の積み重ねがシステムトータルの最終的な音質へかなり影響を与えると思っていますし、楽器と一緒で僅かなチューニングの違いが音を生かしたり殺したりする経験もしています。こと音楽を主軸に置く限りこれはとても無視したり否定できることではありません。証明不十分だったり、理屈は分からないけれど結果的に音が変化する現象を体感出来た場合、私は論より実を取ります。これは”技術理論よりも音楽が大切”というここのスタンスに基づきます。

  • >このプログを参考にオーディオを買い替えましたことを追記させて頂きます。
    お差し支えありませんでしたらお買い換えされた機種&ご不満な点を教えて下さいませ。もしかしたら使いこなし等で何かしらアイデアが出せるかも知れません♪

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