私がはじめてCDを目にしたのは、小学校高学年くらいだったと思います。当時、その12センチの虹色にキラキラ光る円盤の展示サンプルに、電気店やレコードショップの店先で目を丸くし、来たる新しい未来にゾクゾクしながら、ものすご〜くワクワクしたのを今でも忘れられません。そう、私は間違いなくCD世代です。それまで家にあったメディアといえば大量のLPとカセットでしたが、カセットはともかく、子供雑誌の付録のLPは、再生して貰えないから何故かフリスビー代わりにしてたなぁ・・・(爆)

そんなんで、LPについては子供の時分に殆ど触らせて貰えなかった為、あまり変な思い入れがない(音の良さを知ったのは10代後半から)のですが、CDにはメディアを集めること自体に異常な執着心があったりします。光る円板自体に言葉では言い表せない自我と"萌え"を刷り込まれていますので(笑)、圧縮しなければデータは同じだと解っていても、お陰様でHDDに曲を溜め込む気にはなれません(笑)

20年CDのコレクターとして歩み、4桁以上のCDを保有していると、CDという単純で旧式のデジタルデータフォーマットが、単なるデジタルデータのキャリアでしか無いにもかかわらず、非常に些細なことで音質変化を起こすことに気がつきます。

トランスポート側でバイナリデータが変わるわけではないのに、デジタルトランスポートを交換する事で音質が大きく変わる。これもオーディオの世界では当然の事実として扱われていますが、考えようによっては既にオカルトに近いというか、普通の科学では理屈が良く分かりません。

データはデジタルでも時間軸転送はアナログで、実際には同期がきっちり取れていない等、コンシューマーオーディオ特有の規格のゆるさがもたらす問題はあり、それだけ、オーディオグレードの民生用のデジタルトランスポートの品位が低い(といっても多くはパソコン用のドライブと元は一緒ですが)のかも知れないし、そもそもデータの読み取り能力なんてどんな安物のドライブでも問題はなく、16ビットの0/1のデジタルデータをリアルタイムに正確に読むという事以外に、機器からのデジタル出力波形を変調させている何らかのファクターが存在しているという事なのでしょう。ジッターとか、電源の微変調とか、技術屋さんでない私には詳しいことは良くわからないのですけれど。

CDに記録されているデータは単なるデジタルデータですから、データを欠落無く正しくコピーすれば何度ダビングしても劣化することはありません。ま、不安定な民生用レコーダでのリアルタイムコピーでは精度を保証いたしかねますが。入れ物についても、CDに入れていようが、DVD-Rであろうが、PCのハードディスクであろうがデータ自体は寸分違わず一緒です。

そう考えると、やれポリカーボネートよりアートンだ!更にアートンよりゼオネックス(幻の高音質素材w)だ!アルミ蒸着より24金蒸着、国内盤より輸入盤!はたまた高額なCDのクリーニング用リキッドにコーティング剤、スタビライザや緑のペン、消磁器にマイナスイオンにプラズマ照射に・・・この手のCD音質改善グッズは一部の怪しい詐欺グッズも含めて、数え上げればキリがないほどある訳ですが、こうやってディスク自体のクオリティを云々したところで、本質論から見ればデータは絶対に変わる筈がない訳ですから、ある意味バカらしい事を試行錯誤しているのも事実です。(2007年注:最近はガラスCDなんてのも出てきた!)

それでも尚、やはり現実に変わるものは変わるのです。

プラシーボと言われようが、私には違って聞こえてしまうのですからどうにもなりません。で、多少変わったからなんだと言われればそれまでなのですが、案外、些細な音色の違いで再生音楽から受ける印象や、感動の伝わり方までがガラッと違ってくるから音楽ってば難しい。

まぁ、"元データの保存"という意味では、徐々に朽ちていくばかりのアナログ盤やテープと異なり、CD等のデジタルフォーマットは半永久に劣化無しという奇跡をもたらしましたが、とは言え、実際にデジタルをアナログに変換するという解凍作業では、結局の所、不完全なD/A変換とその後のアナログ段の匙加減に大きく依存している訳で、その不安定さと不正確さ、DACの計算アルゴリズムと想像力で適当に補完♪云々も含め、何処までが真実なのかも分からないし、市販オーディオ機器レベルでは製品からして余り精密でも厳密でもなさそう。そんなオーディオ機器の世界とは、ディスクそのものの些細なコンディションで聴感上の音質がガラッと変わってしまうくらい、ファジーで曖昧な精度でも、まあ良いじゃないのドンマイ♪で行けちゃう、結構おおらかな業界なのかも知れません(爆)

そんなこんなで机上の空論的な難しいことを言っても始まらない訳ですから、ここは、現実に音が変わってしまう以上、変化の事実を無視する訳にはいません。データ保存性は半永久ですから、完全な再生の実現は未来の人にお任せして、今は不完全で不安定な再生の中で、より良い音を楽しむのが趣味ってものです。要するに、「科学的・理論的説明」という部分では理屈が十分に説明できないけれど、結果的に音楽が違って聞こえてしまう (大なり小なり違いを感じたり聴き取れる人達が沢山いる) という事実はどうしようもないところで、その理由を紐解いて解明するのはまた別の頭の良い人の仕事って事にしておきたいと思います。

ついでにいうと単発の音と音楽は、ぴあの弾きな私の中では明確に違うというか、何である一定のピッチの組み合わせを人が心地よく感じたり、不快に感じたり、明るい気持ちになったり、悲しい気持ちになったりするのか? そして、時間軸方向への絶妙な組み合わせと揺らぎによって何故「音」が「音楽」になるのか?等と考え出したら切りがないというか、そもそも終局的には人間の生理的な「主観」に帰結してしまう問題であり、結論が主観である以上、それをあんまり突っ込まれても困るわけです。極論すると、音が音楽に聞こえてしまう事自体、もうそれはプラシーボとか言われそうで(笑) ついでに音楽の生命(核心)はものすご〜くミクロな時間軸の揺らぎの行間に宿っていたりする訳で、再生装置(フィルタ)の微妙なズレやバイアスで、それぞれの音楽の持つ感動の量が激変するくらい微妙な世界。そんなこんなで、オーディオ機器はあくまで音楽鑑賞のために存在するという管理人のスタンスとしては、

あくまでそこにある音楽>技術や理論
音楽鑑賞(目的)>オーディオ装置(手段)
リスナー(聴き手)>音楽(弾き手)>オーディオ装置(伝達手段)

という部分は基本的に譲れないというか、どちらが良いという意味ではなく、音楽愛好家としての立ち位置は必然的にこうなるのであり、それがこのブログの趣旨ですので、神も宇宙の多次元もプラシーボも信じて楽しんじゃう管理人的には、理屈はどうあれ結果として音楽が楽しめればそれで良し♪ あとの細かい話はそれぞれの専門家にお任せって所で、手段と目的が入れ替わって「音楽」が置き去りになるような議論はつとめて避けたいところなのでした。

ちょっと前置きが長くなりましたが、このコーナーでは次回から、CDをより良い音で楽しむ方法について、再生システムについてではなく、CDコレクターとして、音盤、光ディスクの取り扱いそのものに焦点を当てて書いていきたいと思います。 (例によって"つづく"但しちょー不定期だよん)

次回はアコースティックリバイブ(Acoustic Revive)消磁器 "RD-1"の予定。

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