今回は久々にスピーカーケーブルのインプレを書いてみます。ブランドはイギリスのQED。モデル名はReference Silver Anniversary XT。国内定価は2,205/m。本国価格は£5.38/m 最近の為替の急激な変動で見るとやや割高に感じられるかもですが、少し前は£≒\240でしたので割と良心的な価格です。Silver Anniversary XTはイギリス WHAT Hi-Fi誌に於いける2005年/2007年AWARDS. 2006年"Product of the Year". Hi-Fi CHOICE誌 BRONZE等々、英国各誌で数多くの賞を受賞している事もあり、そのサウンドには以前から興味がありました。
qed silver_anniversary-xt
QED"クオリティ・エレクトリック・デザイン"は1973年に誕生した英国ロンドンの老舗オーディオアクセサリー専業メーカーで、スピーカーケーブル及びRCAオーディオケーブル等のオーディオ関連製品を、エントリークラスから高級品まで一通り揃えていするブランドです。ちなみに姉妹ブランドにはスピーカー専業メーカーのQ Acoustics(キューアコースティクス)があります⇒代理店 イースタンサウンドファクトリー直販ストア
   
英国のケーブルブランドと云うと管理人はIXOS/QED/CHORDあたりを個人的に思い浮かべますが、QEDの場合、主なラインナップは銀コート線の導体を特徴にし、プラグやケーブルの外観も含めて文字通りアクセサリー的な美しさを追求している所がポイント。特にシルバーアニバーサリーXTは、QEDのラインナップの中でも切り売りのリーズナブルなケーブルとして、ピュアオーディオからホームシアターに至るまで他用途に使えるお買い得なスピーカーケーブルです。

尚シルバーアニバーサリーXTの下位モデルには、Profile42、Profile79、Performance Micro、Performance Silver Micro、XTC、Performance Ruby Anniversary Evolution、上位モデルには、XT-40、X-TUBE300、X-TUBE400、Genesis Signature Revelation、そして日本国内でもお馴染みのフラッグシップモデルSignature Genesis Silver Spiralがあります。

QED QUDOS管理人は10年ほど前にはじめてQEDのケーブルを手にしたのですが、その時購入したのがスピーカーケーブル"QUDOS"でした。細くなんの変哲もない数百円/mの低価格なスピーカーケーブルながら、銅の撚り線にもかかわらず真鍮を想わせる輝き感と、単芯導体を想起させる硬質でワイドレンジなサウンドで、ライブ感豊かで明るく明晰、クリアで輝かしい音色に驚いたのを覚えています。QUDOSも1995年のWHAT Hi-Fi?誌での評価は★★★★★。イギリス本国では現在もQED "QUDOS ORIGINAL SPEAKER CABLE"として£2.7/m程度で販売されています。ちなみにSilver Anniversary XTも本国ではQUDOS Silver Anniversary XTという名称みたいです。


切り売りタイプを購入しましたので自分で加工することになりますが、被覆は固めで大変剥きやすくものの3分で加工終了。芯線はシルバーコーティングされた多芯線。導体外側はアンテナケーブルのノイズシールドのような独特の編み方が施されていて、中心には核となる細い樹脂系の絶縁体があります。QEDのスピーカーケーブルにはAIRLOC(エアロック)と呼ばれる専用のバナナプラグ or Yラグ端子を使用した端末加工方式があり、AIRLOC専用の圧着機械で導体と端子を完全に一体化させる端末加工が可能なため、バナナプラグやYラグ端子を使用する際の伝送ロスや音質的デメリット最小限に抑えた端末加工が可能です。※お高いので今回は剥き出しで使いますが、QEDのスピーカーケーブルがお気に召した場合にはAIRLOCに挑戦されるのも良いと思います。

バナナプラグやYラグ端子はピュアオーディオに不必要?(前編)
バナナプラグやYラグ端子はピュアオーディオに不必要?(後編)

XT300、XT400に採用され高い評価を受けているT-TUBE構造を採用したスピーカーケーブルが、人気モデルSilver Anniversaryのアップグレードモデルとして登場しました。

中空チューブの回りに導体(編組線)を円形状に配列しているのがT-TUBE(注1)構造です。この構造は、高価なケーブルに採用される個々に絶縁した導体を使った場合と同じように、ケーブル損失、伝送過程でのゆがみを防ぐ効果があり、高周波がきれいに伝送されます。また端末処理のしやすさも兼ね備えています。T-TUBE構造は、構造的にセルフインダクタンスが低いゆえに、表皮効果の影響が少なくなっています。つまりストレスのないスムーズな信号の流れをもたらし情報量が豊かになり、かつ、音の透明感をより表現することができます。-東志
(注1:本国では 'X-Tube' technologies)

QED Silver Anniversary XT取り敢えず最初はシルバーアニバーサリーXTをONKYO A-1VLのサブシステムに接続してみます。外観が以前使っていたQUDOSと良く似ていましたので、類似したサウンドを期待していたのですが、意外にこれが全く異なる音作りなのですね。全く別メーカーのケーブルといっても過言でないくらいサウンドが異なっていて面食らいました。聴き始めて直ぐに気付くのは歪み感の少なさ。この点は特筆に値します。明るい爽やかな音色で、音楽表現は親しみやすくチャーミング。音楽性も割と高く抑揚も自然。

低域方向は弾力的。中域〜高域は丸みのある聴きやすいサウンド傾向。この価格帯のケーブルとしては珍しくそこそこ位相が整っていて、それぞれの楽器のパートが崩れずに立体的に定位します。残響は整理されていて、エコーやホールトーンなどの間接音よりも直接音に意識が行く印象。でも音像感がカッチリしているわけではなく、輪郭強調の無い柔らかな傾向で、音像そのものはふくよか。音色を色に例えると、銅線とは異なる銀コート線独特の白っぽい音です。ケーブルの色が付いていませんので、音楽の色彩感をパステルタッチで素直に表現します。なんと云いますか、冷たくないパウダースノーみたいな(謎) 女性ボーカルはマシュマロみたいでとても魅力的です。

弱点を挙げると、音楽性が一貫でして爽やかで明るい表現のため、音楽の陰影、マイナス方向の深みや暗さの表現は苦手かも。それと、弦楽器では基音がビニール臭く感じられる場面もあり、欲を言えばもう少しヨーロピアントーンの格調があっても良いのになぁと。情報量は程々。このSilver Anniversary XTの細さとクラスに見合った箱庭的マイクロシステムではあまり問題は出ないでしょうが、メインシステムで使うには少し寂しい感じ。メインシステム用途ではSignature Genesis Silver Spiralや最低でもGenesis QED Signature Revelationを使われる方が望ましいと思います。

《Reference Silver Anniversary-XTでこのくらい出るとなると、最上位のQED Signature Genesis Silver Spiralに手を出したくなる音質ではあります。》

QED Signature Genesis Silver Spiral

それまでONKYO A-1VLのサブシステムで使っていましたSpace&Time Omni 8Nと比較した場合、音楽的な面で劇的に良くなる感じはありませんが、音質的にはシルバーアニバーサリーXTの方がより現代的で本格的な音がします。Omni 8Nに戻したところ、レンジが狭まって音色の暖かさとまったりしたレトロ調の色付けが気になることに・・・。ずっと聴き慣れていてすっかり忘れていた欠点なのですけども。。。(苦笑)

Trends_Audio_ta-10.1次にデスクトップPCオーディオの方へSilver Anniversary XTを接続・・・これはなかなか良いかもです♪ PCオーディオの色彩感の欠如した無味乾燥でアルミアルミwした音が、このスピーカーケーブルで聴ける音質にガラッと変わりました。位相反転したような質の悪い変な響きを抑えてくれますので、長時間聴き続けても疲れない点はSilver Anniversary XTの長所です。欲を言えば音像はもっと明瞭な輪郭で絞った音だったら良いなぁと思いますが、もっと相性の良いスピーカーケーブルが見つかるまでは、当面はシルバーアニバーサリーXTを使用することに決定♪ ※現在ではNORDOST Wyrewizard Spellbinderを使用しています。 ちなみにこの時の画像で使われているRCAインターコネクトケーブルはWireWorldのSolsticeです。

QED Reference Silver Anniversary XTは、そこそこ情報量の多いONKYO A-1VLaudiopro Image11を組み合わせたサブシステムではどこか物足りない出音でしたが、よりコンパクトなデスクトップPCオーディオや、一般的な箱庭的コンパクトオーディオ用途には総じてそれなりに使えるスピーカーケーブルだと言えます。特に長時間聴き続けても聴き疲れしない歪み感の少なさは特筆に値します。強いて云えば結構音が耳に残るケーブルですので本当の意味での低歪みとは違うのかもですけれど。。。なんというか、お化粧・・・おしろいっぽい音色ではある。WHAT Hi-Fiでの持ち上げっぷりはちょっとばかり大袈裟かも!? 注意点としては、繊細な多芯線ですので端末処理が必須な点。今回のインプレは端末処理をしないで試聴しているのですが、輪郭の滲みやぼんやり感は端末処理次第で案外印象が代わりそう。本来はQEDのAIRLOCバナナプラグかスペード端子を専用圧着加工するのが良いのでしょうが、音質的には金メッキよりもロジウムメッキのYラグ端子がむしろ合いそうな気がします。但し、あんまりお高くないヤツでね♪

QUAD L-ite2 ぱ〜と5 バイワイヤリング接続を試してみる その1 ※Silver Anniversary XTのレビューあり

Tara Labs
QED RCA同軸デジタルケーブル Qunex Signature75。こちらのブログでインプレが書かれています。台湾製との事ですけれども、QEDって以前はロンドンでパートのおばちゃん達がハンダゴテ片手に一つ一つ手工芸で作ってたのになぁ・・・。モデルに拠るのかもですが・・・これも時代の悲哀かしら?
《Update2018/9/11》

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