6年前に遡ります。。。管理人には2年間の失われた日々がありますので自己感覚的には4年前ですw

STEREOVOX(ステレオヴォックス)のケーブルが気になる

stereovoxHDSE_Lこのエントリを書いた後、実際にSTEREOBOXのRCAピンケーブルHDSEを入手して今でも使っていますが、レビューを書いていなかったのでここで書いておこうと思います。現在HDSEはサブシステムBのFMチューナーDENON TU-1500Nで使用しています。セッティングの都合上RCAケーブルの長さが1m必要な場所ですので、手持ちのケーブルからHDSEを消去法で充てがっていますが、正直TU-1500Nには勿体ないケーブルかも。そもそもケーブルの方が機器より高価というのは何かが本末転倒している気がしますし、抑も音色の傾向が合ってませんので、実のところ無茶苦茶な組み合わせだと思っていたり・・・w 
まず、アメリカのステレオヴッォクス社ですが、リンク先を見ての通りいつのまにか無くなってしまっています。2008年時点では確か未だあったような気がするので、頓挫したのは割と最近でしょうか? 

Stereovox is under reorganization. Please bear with us. Thank you.

URLを消していないので再興する気があるのかも知れませんが、異様に高価なケーブルを散々発売した挙げ句に数年で消滅されると、もしかしてそれって確信犯の○○か〜?とか、なんだかな〜とか思ってしまったりしますが、まあいいや。。。復活したらその時は賞賛してあげよう♪

過去に発売されたSTEREOVOXのケーブルのレビューについては、米国のサイトも含め色々なところで観られますし、日本で発売された商品の概要につきましてはPhile-webでデータを参照できます。

HDSEstHDSEは2004年に発売された同社の廉価RCA/BNCケーブル。定価29400円ですから全然安くありませんけれど、あくまでstereovoxにしては〜という意味で。見た目はとても奇麗です。はっきり言って導体が細くて奇麗なデザインのケーブルが好きなんです私。これは音質的にも一応は理由がありますが、まぁあれだ、つまるところ小さい物が好き〜♪とかそういう類の見た目的な拘りであって、あんまり真面目な理由じゃぁないですw

導体は単線。中空構造のオーバル線らしいです。針金みたいな感じで結構硬いです。プラグは銀色ですが何のメッキだろう???5年間の経年劣化で中はかなりくすんでしまいました。元のピカピカを復活させるにはいつも使っているパンドー29Dでは駄目で、ケイグ赤のDN-5かD100L-25クラスが必要っぽいです。。。
        

ケイグ (赤)接点復活・保護剤 D-100L-25(ケイグ)
CAIGって赤・青以外にも種類が多すぎて訳分かんないですよね》
                                           
HDSEは日本では中途半端な価格帯のオーディオケーブルですのでなかなか試聴することも敵わずでしたが、2004〜2005年のオーディオアクセサリー誌では井上千岳氏のレビューで毎回のようにステレオヴォックス製品が紹介されていて、ハイスピード、高解像度云々と書かれていた事もあって、結構期待に胸を膨らませていたりしました。 以下、2004年オーディオアクセサリー誌115号の井上千岳氏のインプレを転載です。             

ーstereovox HDSEー
                
ハイエンドケーブルの新生として注目されている、米国ステレオヴォックス社のハイCPモデルである。既に発売されているデジタルケーブルHDXVと同じくSTUDIO Lineというシリーズに属する。導体は高純度堂の単線で、マイクロチューブという中空構造が大きな特徴。導体そのものが壁厚わずか0.2mmという極薄のチューブ構造になっている。このため表皮効果の影響を大きく回避することが可能。絶縁にはPTFEテフロンを使用し、シールド線は銀メッキ処理の網組としている。また外被覆はFEPフッ素樹脂である。更にRCAプラグもオリジナルの高精度な設計だ。

出方が大変正確で冷静さを常に失わない。同時に音楽的な表情も活き活きと伝え、無機的な感触が無い。ボーイソプラノはハーモニーに濁りが無く、繊細で情報量の豊富な再現である。声の質感がナチュラルで、生成りの感触に富んでいるレンジが広く凹凸の無いレスポンスを得て音楽が透明だ。ピアノはスピードが速く、厚手の響きが充実感に富む。タッチの骨格が豊かで密度が高く、勢いのある音調である。オーケストラは純度に優れた質感で分離の良い再現を示す。音色はニュートラルだが表情をきめ細かく捉え、起伏に富んだ再現性である。


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とのことです。STEROVOX HDSEはハイエンドメーカーの下位ラインですから、見た目から想像して、情報量が多くハイスピード、滑らかで輝きのある奇麗な音がしたら良いな〜♪なんて思って手にした訳ですが、実際に手にしたHDSEの音質は、意外にもこの見た目からは想像しづらい傾向の音でした。このエントリを書くに辺り、音の記憶が間違っていないかどうか確かめる為、HDSEをチューナーのDENON TU-1500Nから、普段ISODA HA-O8PSRを使っているCREEK CLASSIC CDへつなぎ替えてCDを聴いてみました。

ステレオボックスRCAケーブル 1.0m COLIBRI【中古】1点のみ

AA誌のレビューについてはいつも色々???な所があったりしますけれど、それについては文章で音を伝えるという都合上、自分のブログ文章でも不完全極まりないところがありますのでまぁ仕方ありません。一応上では、僕が感じているHDSEのイメージと共通している部分を太字で強調し、違うと感じる部分は紺色で色付けしてみました。レビューから色々想像しつつHDSEを手にして実際に出てきた音が大分自分のイメージと違っていたものですから・・・。

次はプロ評論家のレビューとは関係なく、pastel_piano自身の感じたままのレビューを書いてみます。

EMF sequel2 rearまず、このHDSEの音は陽気です。それもアメリカの田舎的な陽気さ。音楽の流れが朗らかで"のどか"です。温度感はニュートラルというよりやや温かくぬるい感じ。よく言えば春風のような、朗らかでポジティブな表現力。逆に音楽の憂い、陰の部分、ネガティブさやマイナス方向の繊細さを描写することは苦手としています。また響きがややデッドな傾向になる分、音像のサーフェスは比較的ドライ傾向・・・これを≒情報量と捉えればそうなのかもですが、この点はどちらかというとワンワンと響く音が好きな私とは合わない。でも耳当たりが良く、高音質ケーブルにありがちな歪み感が無いのはHDSEの美点です。

4939325061839RCAプラグの見た目から想像するような金属的な輝き感や艶感は全くありません。むしろ生成りという表現がマッチする自然な音質です。STUDIO Lineの製品とのことですが、ハイエンド的な色つやや滞空時間の長い響きでは無く、モニター傾向のほんのり乾いた音質を狙っているのかな?とは思います。同社はマイナーレーベルのレコード会社でもありましたしね。ただ、純粋なモニター用途のケーブルとしては、情報量やアキュレートさの面でやや性能不足と云いますか、アメリカのカントリーミュージックやジャズの明るい奴ならコレで良いかもね〜と思う反面、同社が標榜していたクラシック音楽でこれはどうなのかな〜?と。ハイスピード系と呼ばれるハイエンドケーブルのような立ち上がりの強調感は無く、比較的中庸な表現です。

世界のプロフェッショナルが高く評価するモンスターケーブル

オーディオケーブルのアメリカンサウンドと云えば、モンスターケーブルに、SPACE&TIMEアナリシスプラス等々、低域方向に厚く、音色はウォームでまろやか濃厚且つ、色々と表現力の面ではおおらかなな音といったイメージが個人的にはあったりしますけど、その手の濃厚なメリケン風味では無くて、HDSEの音色はあっさりと明るいサバサバしたトーンで、表現力の面でのみ緩いアメリカンサウンドといった感じでしょうか。あまり緊張感の無いリラックスした傾向の音です。

subsystemrear聴感F特的には中域が際立ってます。ボーカルやピアノは割と前に出てくる印象で、F特の上下は薄くフェードアウトしていくような印象です。音像は太くも細くも無く、輪郭強調感は皆無。中域を主体に単線ケーブルらしいトーンの安定したまとまりのある音色です。多彩な音色が出てくるタイプではありません。また、ドンシャリ的な低域の量感とか、高域の切れ味、情報量を求めると不満が出そう。ディティールの解像度が特別に高いケーブルでもなく、かといって安物のケーブルのように情報量がゴッソリ欠けているかと言われるとそんな事は無く、Hi-Fi的には中庸で音質的な強調感が無く際立った取り柄が無い感じです。残念ながら聴感S/Nはあんまり良くありません。音場内の無音部分がぐっと夕闇に沈み込むタイプでは無く、昼間の明るさでナチュラルな空気に満たされる感じです。

HDSE STEREOVOXSTEREOVOX HDSEの魅力はほがらかな明るさと快活さ、度が過ぎない音楽性です。音楽性といってもケーブルの自己主張が強く、聴き手を引きずり込むほどの妖艶な表現力を備えたタイプとは違います。HDSEの前向きでポジティブなほがらかさは、めんどくさいことは考えずに、音楽を気軽に楽しもうよ♪というSTEREOVOXのメッセージなのかも知れません。とはいうものの、ケーブルの見た目から想像するような細く奇麗で上品なサウンドでは無いですし、今時のハイエンドケーブルに期待されるタイプの強い個性を際立たせた音質でも無いと思うので、なんかこう、見た目だけで選んじゃ駄目よ?的な勉強をSTEREOVOX HDSEにはさせられた気がするのでした。

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