Vienna Acoustics MODEL T-2 MOZART SIGNATURE その3

気付いたら前の記事から一ヶ月も開いてしまいました。

その1
その2

今日はウィーンアコースティックにまつわる話、パート3です。このネタは引っ張るつもりなので。 今度も話題が逸れまくりの予感。今回は以前に使っていたスイス、アコースティックラボのスピーカーのお話です。

さて、Vienna Acoustics T-2の素晴らしい音楽性に恍惚となりながらも、当時予算的に厳しかった私は、結局、5万円という手持ちの予算(+ビクターSX-A103の下取り)で、Acustik-labのSYSTEM1.2を購入しました。

画像が無くて申し訳ない(探しても見つかりません…)のですが、見た目は同社の大ヒットスピーカー、Bolero、Bolero Piccoloとほぼ同一。下位モデルなのですが、16センチウーハーを搭載している為にサイズは一回り大きく高さ38cm、ブックシェルフとしてはやや大きめの部類です。仕上げについては、Acustik-labの美点であるバリエーションの多い光沢仕上げではなく、プレーンなウォルナット木目のみとなり、より多くのユーザーにアコースティックラボの魅力を知って貰いたいという観点から、コストに響く無駄な要素を廃した結果、作りと音質の割に価格はかなり安く抑えられた、なかなか良心的なスピーカーでした。

サウンド面はボレロ譲りのスイスの清涼な空気を想わせる、透明感溢れるシャープな音色で、反応の良い高能率のユニットから、束縛感の無い羽のように軽い音がストレートに響き渡る、非常に上品且つ繊細で爽やかな音です。文字通りヘッドフォンのような反応の良さです。ユニットに負担をかけず箱鳴りを生かした作りで、無理矢理音を絞り出すような所は一切ありません。ボレロと比べるとSYSTEM1.2は箱鳴りの音色が異なり、艶やかで宝石のように純粋な美音のボレロシリーズと比べ、磨き込まれた艶やかさでは一歩劣るものの、より暖かみのあるアコースティックな音色と、箱とウーファーのサイズ分、一回りスケールの大きな音が得られる点が魅力でした。特に高域方向は非常に解像度が高く、微小情報量の多さはこのクラスでもトップクラスだったと思います。

弱点は、どうしようもないくらい低域が出ないこと(^^;。100Hz以下は、もうほんとにフロントバスレフから申し訳程度に鳴っているような感じの、か細い音像とふわりとした空気感が出てくるだけで、少々F特のバランスがハイ上がりすぎたように思います。これは、今考えてみるとドライブ面で相性の良いアンプを見つけられなかったのが原因だったようにも思うのですが、Acustik-labで採用されているフォーカル社(フランス/JMlab)の逆ハードドームトゥイーターの反応が良すぎ、アンプのパワーがありすぎると、しゃくれた耳に刺さる鋭い音を出しますし、逆にドライブ力(8Ω/89dB)が足りないと、16センチウーハーからスカスカした音しか出ず、元々足りない低音が更に足りなくなるという具合で、散々試行錯誤した挙げ句、当時の私は良好なマッチングを最後まで見つける事ができずギブアップしてしまいました。(結局入れ替えたVienna Acoustics T-2ではもっと苦しむことになりましたが…)

要するに、最初から店頭でこのスピーカーと相性の良いアンプを、とことん粘ってオーディションすべきだったのでしょう。。。試聴はじっくり飽きるほどしないとこの様に後で困ることになります。

とは云え、今でもこのスピーカーの中域から高域にかけての驚異的な鮮度の高さ、パルシブな反応の良さ、ゾクゾクするような音の透明感と細部の情報量は未だ鮮明に覚えています。それほど印象的で、しかも高解像度系なのに美音で歌いっぷりが音楽的で、良く考えると、敢えて手放さなくても良かったんじゃないか?と、ちょっとばかり悔しい気持ちもあったりします。

でも、やはりアコースティックラボについては上級機の方が魅力的ですね。ステラシリーズはそれまでの同社SPの様な高域方向の突っ込み感が無く
全体の位相も奇麗に整っていて、ともすれば音色が表面的になりがちなボレロと違い、同傾向の美音を維持しながもら、より懐の深い表現力を獲得していったように感じます。特にピアノなどはめちゃくちゃ美しいです。スタインウェイの魅惑的な響きが、レコードに収録出来なかった部分まで何故かちゃんと蘇りますから…。

acustik-lab Stella harmony melody

システム1.2+Musical Fidelity A1Juniorからの買い換え候補が、Vienna Acoustics T-2+TAG McLaren 60iか、或いはStella Harmony+Aura VA200 STINGRAYにするべきか…どちらの表現力も私には大変魅力的で、この後はかなり悩みました。

夕闇の静けさの中でひっそりとクラシックピアノや女声ボーカルを愉しむ…そんな時にアコースティックラボはきっと皆さんの最高の伴侶となるでしょう(*^-^*)。反面、大編成ソースはあまり得意ではないです。迫力を求めるスピーカーではありません。オケも再生するとなると…これはVienna Acoustics T-2以上のモデルが向いています。それもあって結局ウィンアコのT-2を手に入れた訳ですが、Acustik-labへの思いは、正直なところ未だに捨てきれずにいます。

ステラシリーズについての技術的考察サイト(アーカイブ)

今もしもAcustik-labのスピーカーがまた新品で買えるなら…私はBolero Piccolo(ブルー♪)を購入したいですね。個人的には、ちょっとエレガントに美しすぎるデザインのStellaシリーズよりも、昔のボレロシリーズのシンプルなブックシェルフの方がスッキリしていて好みなのです。どうして、Acustiklabが現在ボレロやボレロピッコロを生産していないのか…ハーベスiconHL-P3ESiconを再発売したように、アコーステッィクラボにもボレロシリーズを再販して欲しい!と思うのは私だけでしょうか?このデザインと音質でしたら、細々と作っていっても売れ続ける気がするのですが…( ³△³ ).。o。

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コメント一覧 (8件)

  • はじめまして!
    僕も昔bolero piccoloを使っていました。
    bolerが買えなかった為、やむなくといった感じで選んだのですが。今思うと腕が悪かったせいなのですが、全然鳴ってくれませんでした。
    今でも当時の憧れだったboleroを使ってみたい気持ちはあります。カラーはアイベで。
    どうもこのメーカーには、後ろ髪が引かれる罪な魅力がありますね!(笑)

  • はじめまして(*^-^*)。
    忙しくてサイト更新思いっきり遅れ気味で、遅レス失礼しますです~m(__)m
    個人的には小さめのpiccoloの方が好きだったかも知れません…。
    どちらにしろ、合うアンプが見つからないとピーキー鳴りそうですね。
    当時はONKYOのA-1EやAuraのVA100かVA50辺りで鳴らすと良い感じでした。
    中古屋さんでこのスピーカーを見つけたら確かにグラッとなります。
    ちなみに私はやっぱり青いマーブルのヤツが欲しいです~♪
    こんな色合いのスピーカー、他のメーカーではなかなかありませんので…。
    これも含め、ピアノフィニッシュと木目では音質も違うみたいです。

  • Bolero GrandeからJM Lab AitoUtopiaと乗り換えて来ています。
    素晴らしいコメントです。
    一行一句に、全く同意いたします。
    以前、Bolero Grandeを使っていた時に。
    試行錯誤の途中で、音が悪い時に限って、
    耳の肥えたヒトがやって来たりして…。(^^ゞ
    それでも、ピアノだけは無茶苦茶良かったですネェ。
    ボレロの再販、是非お願いします。

  • はじめまして。
    20年前に聴いたBoleroが忘れられません。当時、私は学生で買えなくて、ONKYOのD-202Aを使っていました。
    先日、中古のPiccoloを発見しまして、心が揺れ動いています。本命のBoleroとの出会いを待っていた方がいいのかわかりません。BoleroとBolero Piccoloの性格は似てると思うのですが、比較など、アドバイスをお願いします。

  • もんぷちさんはじめまして~。
    ブログを今日再開したばかりですが、
    それまでここ二年ほど誰にも返信コメントを
    してませんから運が良いですよ~…。なんて(^^)ゝ
    私も当時購入できなくてシステム1.2とかでお茶を濁した口です。
    ボレロorボレロピッコロとオーラデザインの
    VA-100 or VA50 + CDPシステムは最強でした。
    さてAcustik-labのボレロとピッコロですが、
    どちらも殆ど同じ傾向の音質です。
    同じ音色でサイズの分、中低域のバランスが少しだけ違う感じです。
    ちなみに私は当時ピッコロの方がバランス的には好きでした。
    少しハイ上がりにはなりますが、音のまとまりが良く、
    ボレロよりほんのりとして快活な音楽性が感じられました。
    組み合わせで逆転しちゃう程度の些細な違いですけれども。
    更にピアノフィニッシュ鏡面仕上げの方が音質は良かったです。
    青いマーブルカラーのとかは特に宝物の部類ではないでしょうか?
    でも、今更入手される場合はボレロか
    弟のボレロピッコロかどうかよりも、
    年月を経た経年劣化がどの程度かでしょう。
    外観と上下のユニット共に程度の良い物であるならば、
    私だったらどちらも買い。痛んでないという条件付きですけれど、
    家具としても一級品ですから選んでいる場合じゃ無いかもです。
    どちらの機種かより、程度が良いかどうかだと思います♪

  • pastel_pianoさん、こんにちは。アドバイス感謝します。それに、ブログ再開うれしいですよ。盆栽的なピュアオーディオ、私の絶妙なツボです。
    先日、ONKYO D-202Aを下取りに出し、Bolero Piccolo(PB)をゲットしました。聴いて美しく、見て美しいので、スピーカーとして、家具として大満足です。
    買ったお店では、多くの中古機器を扱っていましたので、Boleroを予約して帰ってきました。手に入れるときは、またアドバイスお願いしますね。

  • おお!良いスピーカーですので大切にしてあげて下さいませ。例えば小出力の欧州製プリメインアンプや出来の良い真空管アンプ、上質なスピーカーケーブルなどにもきっと鋭敏に応えてくれると思いますd(^_-)

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