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DHCサウンドコレクション ホロヴィッツ華麗なる小品集

健康食品等で有名なDHCでは、通販サプリメント商品のお買い上げ8000円毎に、オリジナル企画CDを1枚プレゼントする定番企画があります。どのCDも限定プレスで、無くなり次第タイトルが入れ替わるのですが、この秋から配布されている一部タイトルがちょっと変わっていて、クラシック音楽&オーディオファンにはちょっとした見逃せない企画になっているのです。

DHC ホロヴィッツ華麗なる小品集

世紀のピアニストシリーズ呼ばれるこのシリーズですが、何が変わっているのかと申しますと、その録音方法。70年前のSPモノラル録音をデジタルリマスタリングして収録…という普通の、そしてごく音質の悪い音源の定番復刻盤でしたら、敢えてこの様なプレゼントを入手しなくても、版権元のオリジナルCDを買えばいいのですけれど、今回の企画のポイントは、録音の悪いモノラル音源をデジタルリマスタリンクでノイズ除去した後、

紀尾井ホールのステージにB&W MATRIX 802を並べ、その再生音を敢えてマイク(B&K4006)に通し、改めてDSDステレオ収録した事にあります。

要するに、若きヴラディミール・ホロヴィッツがセミリタイヤして引き篭もりになる以前の名演を、紀尾井ホールのホールトーンとB&Wマトリックス802のサウンドテイストを感じながら、ノイズ感の全くない鮮度の高いステレオサウンドで聴くことが出来る訳です♪

兎に角、オーディオマニアとしてはこの音を聴いてみたいので、半ば無理矢理8000円分サプリメント…。を買い込み、世紀のピアニストシリーズ1”ホロヴィッツ 華麗なる小品集“を手に入れました。内容はショパン、シューマン、スカルラッティ、プーランク、ドビュッシーなどの名曲ばかり。

その音質は期待していた以上の素晴らしい物で、クリア且つ豊潤♪さすがに元が古い録音なのは解りますが、復刻版にありがちな耳障りなところは無く、また驚いたことにこれだけの複雑な介在物で原信号から遠回りしているにもかかわらず、音楽的なキモ…音楽性が失われずに生き生きと蘇っているのには脱帽です。素直に録音エンジニアさんの感性と努力に拍手をおくりたいと思いました。この企画、出来れば色々な演奏家で今後とも続いていって欲しいと思います。それだけの為にDHCの健康食品やサプリを1タイトル毎に合計8000円ずつ買わざるを得ませんけれど……。 プレゼント企画の性質上、全タイトルが無くなり次第終了ですのであくまで早い者勝ちです。ご興味がおありの方はお早めにゲットしてくださいね♪d(^_-)

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ちなみに私がホロヴィッツのあまたあるレコーディングで一番好きなCDがこれ。1989年、彼が亡くなる4日前の録音です。それまでのホロヴィッツとは明らかに音色の異なる、間近の死を悟ったかのような明るく透明で無垢な響きは、或いは最後になって新しいスタインウェイを使用しているのもあるとは思うのですが、それまでの底に漂う暗さと孤独感や、時に意地悪でヒステリックな毒気が抜け、崇高な神々しさに満ちあふれています。ピアノの高音質録音としても一枚持っていて損はないです。

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コメント一覧 (3件)

  • ホロヴィッツのラストレコーディングを持っているオーディオ&クラシック好きの方は結構おられる様です。私もその一人ですが、私も含めて何人かが、このレコーディングはオーディオ装置によって違った感じに聴こえる様な印象を持っています。録音に何か特殊な事情でもあるのでしょうか? ちなみに私の場合、Celestion SL-6Si & Creek4330で聴くとライブなホールトーンが感じ取られてホロヴィッツのアパートメントはかなり響きが良いのかな?と思われるのですが、Quad 11L & Auvi SD-SG40ですと響きはピアノ自体から出ていて使っている新しいスタインウェイに起因している様な感じです。どんな感じで聴いておられますか?

  • 例えるとお風呂場みたいな感じに聞こえますね。良く響く部屋で、
    マイクも或いはコンサートホールに比べて近接して録音しているような感じでしょうか?
    録音後にミキシングでDSP処理されているとか微妙にあったりするかは…(謎)です。
    うちの場合、サブシステムでもメインでもこの印象に変わりはありませんが、
    手持ちの輸入盤と国内盤を比べると、国内盤の方は多少響きがデッドな感じです。
    トータル音質は輸入盤の方が良いのですが、国内盤にも輸入盤で耳が行かない
    細かなニュアンスが聴ける部分があり、気分で両方使い分けてます。
    ラストレコーディングの数ヶ月前にDGで録音されたHOROWITZ AT HOMEでも、
    かなり残響豊富な録音で、装置によってはモコモコとわけのわからない甘い再生音になります。
    ホロヴィッツ所有のピアノは学生の頃イベントで少しだけ弾く機会があったのですが、
    非常にタッチが軽く、独特の整調がされていてとても常人が弾きこなせる代物ではないです。
    もの凄くコントロール範囲が広く、デリケートなニュアンスと小さなピアニッシモが出ます。
    ただ、独特の整調はともかくとして、調律師のフランツ・モーア氏から聞いた話では、
    色々言われているが仕掛けはあくまで普通のニューヨーク・スタインウェイだという事です。
    他の調律師さんからは場合によってキー裏に○×△◇などされていたという事も伺ってます。
    ラストレコーディングのピアノはそれまでの録音と比べてハンマーの整音が
    少し柔らかい(普通に近い)ような印象ですが、あんまり自信はありません。
    新しいピアノだからそう聞こえるだけかも?

  • なるほどっ! ホロビッツは大きな手でなぞる様な弾き方に見えましたけれど、ピアノのタッチが軽かったのですね!! とてつもない握力の持ち主かと思っていました。謎が一つ解決です。手持ちのラストレコーディングは輸入版だから響きが多めなのですね。11L & SD-SG40はピアノ自体の響きを聴かせてくれて、結構行けそうに思います。11L & 4330より全域で解像度が高く、低域も伸びています。価格的にもマアマア釣り合っている様ですし。。。
    DHCのHPはアクセスが多くて、オリジナル企画CDは未だ手に入らずです。サプリは大人気ですね。(ホロビッツが目当てってことでは無いですね。。。) 

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