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TEAC LS-H265-B お取り寄せきまぐれレビュー♪ (後半)

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ペア諭吉さん1枚前後で買える最近の国産スピーカーが、はたしてピュアオーディオマニアの使用に耐えうるレベルにあるのか?を問われると、TEAC LS-H625に限らず正直未だやや微妙なところではあります。客観的品質としては「家電系ミニコンポの付属スピーカー以上、ピュアオーディオ未満」になるのかな~とは思いますけれども、今までミニコンポの安直なスピーカーや一体型ラジカセの音しか知らない一般の方であれば、LS-H265のクリアで歪みの無い音と響きのボリュームにきっと驚かれると思います。

TEAC LS-H265-B

激安価格でも破綻の無いクリアな音が出るのは、ひとえにメーカーの設計生産努力であり、日本的な誠実さの成せる技かも知れません。

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エントリークラスで人気のある他のスピーカーと比べてどうか?

これはあくまで好みにも拠るのですけれども、TEAC製品”以外”との組み合わせが前提で、更に予算が許すのでしたら、管理人的にここはやはりDALI ZENSOR1をお薦めしたいと思います。或いは現行機でしたらDALI SPEKTOR1が更にお薦め。

internalDALI SPEKTOR1 ZENSOR1 ZENSOR PICOとの音質比較
internalDALI ZENSOR1(センソール1)とLEKTOR1(レクトール1)を聴いてみました。

あと、LS-H265の音を気に入られたら、次は同社のコアキシャルスピーカーS-300NEOへのステップアップが視野に入ります。先にTEACの低価格アンプやUSB-DAC、CDプレーヤーを使ってみて気に入られた場合、TEAC LS-301TEAC LS-H70Aも良いのですが、できれば最初からS-300NEOを最優先候補に入れるるのが王道だと思いまする( ੭ ・ᴗ・ )੭♡。←(予算の配分として、DACとかケーブルとかは後回しでも、ここは一番ケチっちゃイケナイ部分なのです。) TEAC S-300NEOはもうスピーカーのデザインが和の芸術品の域にあると云いますか、より音色に癖も味もありますし、ピュアオーディオの泥沼入門機として、今まで聞こえなかった部分が聞こえてしまうが故の高音質再生の難しさと、そこから垣間見える音楽の深みにはまる懐の深さを色々と味わえると思いますので\(^o^;)/。

低価格×大量生産の国産AVサラウンドスピーカーが跋扈する15年以上前、1万円でまともなスピーカーが買えたかと問われると、当時は殆ど選択肢がありませんでした。ただ逆にその当時のエントリークラスとして販売されていた輸入品を中心とした実売3~5万のスピーカーと同等レベルに、TEAC LS-H265があるのかと問われると、流石にそこまで言ったらそれは嘘になっちゃうかも。。。学生のお小遣いでも手が届くかも知れない、安くても意外と音質が良く、バランスが取れてしまう激安スピーカーが色々あるのが嬉しい反面、手にした皆さんの一部がこれで満足してしまい、上級機の描く音の深みを知らないまま長年過ごしてしまう場合もあるかと思うと、ややもすると音楽的な意味での損失になるのではないか?な~んて、そこはかとなく不安にならなくもなかったり…( 3△3 ).。o

これは聴き手側の人生体験としてだけで無く、奏者の伝えたかった表現とパッションが十分伝わるか?という双方向の意味なのですけれども・・・なんだろう?あからさまな欠点が見当たらなくなるような形で音質的な性能の底上げが過ぎると、もう十分!みたいな人が増えちゃうだろうというか、精神的な豊かさを追求するには、何処かに看過できない欠点があったとしても、表面的な綺麗さだけではなく音楽の内面にアプローチが出来る、もう一段音楽性の高いスピーカーが本来望ましいとは思うのです。

そんな感じでデフレとコストダウンがとことん浸透した「」ファストファッション」的・・・云ってみれば「ファストミュージック?」な今日この頃に些か複雑な気分ではあるのですが・・・こればかりはリスナー個人の責任でもオーディオメーカーの責任でもなく、私たち皆が世界・・・時代の潮流にあらがえない部分なのでありまするん…(ρ゚∩゚)

《LS-H265の最大のライバルYAMAHA NS-BP200と言えそう。》

それはともかく、今までも何度か書いてますが、日本語のセリフや邦楽一般を一番それらしく描写できるのは、やっぱり日本人が設計したスピーカーだと思うのです。逆に洋楽には西欧圏のスピーカーの方がしっくり来る。オーディオ機器の中でもスピーカーの音作りには、発声やイントネーションの感覚的な違いが特に影響します。日本語の発声を一番ナチュラルに伝える国内メーカーの入門機として、今回のTEAC LS-H265を筆頭に、

等々ペア実売で1万円前後クラスで選り取りみどりなのは、ピュアオーディオの入口として音楽愛好家の裾野を広げる意味でも何だかんだと大いに意義がありますので、各メーカーさんとも今後とも懐に優しい低価格バジェットHi-Fiで、僕らを更にワクワクさせて欲しいと思うのでありんした…( ੭ ・ᴗ・ )੭♡

TEAC LS-H265をお薦めできる人

・ある程度の高音質は欲しいけど、とにかくオーディオにはお金をかけられない、かけたくない場合。

・既にTEACのエントリークラスのフルサイズプリメインアンプA-R630MK2、或いはReference 01シリーズや後継モデルのReference 301、上位モデルのReference 501など、コンパクトなシステムコンポを導入して気に入っている方。⇒TEAC 公式サイト

internalTEAC LS-H265へ接続するプリメインアンプ選び

・乾いた音や、混濁感の強いミニコンポの凡庸なスピーカーに辟易している際のリプレイスとして。

・穏やかな音色で響きに包まれる感じが好きな方、BGMスピーカーが欲しい方。

・包み込まれるような100Hz以下の重低音の量感と音場感が必要な方…【クラスを超えた重低音】が出ます。

・特にマッチするジャンルは大人しめの邦楽~インストゥルメンタル、大人しめのヒュージョンやスムースジャズ、クラシックなら古楽器や小編成で古めの録音。チェロとティンパニ。クラシックギターソロなど。タイトな電子音楽よりはアコースティックな生楽器の再生に向いていると思います。

あまりお薦めできない人

・スピーカー予算が2万円以上(更に良いスピーカーが他に色々あります。TEAC製でしたら前述のS-300NEOの方がより上質。)

・音にパワフルなエネルギーや密度感、パルシヴな制動感を求める方。

・解像度の高い乾いた音が好きな方。

・超高解像度のハイレゾ音源を積極的に愉しみたい方。

・リアバスレフに依存した音作りですので、後方に10㎝以上スペースが取れない場合は非推奨。

・ニアフィルード環境…キャビネットが大きい為、チタンドームツイーターは耳が近くなり過ぎてあまり健康に良くないと思うので。このSPはある程度離れて聴く方がずっとバランス良好です。

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categoryCategory:スピーカー
categoryCategory:TEAC(ティアック)/ESOTERIC(エソテリック)

TEAC LS-H265 公称スペック

『LS-H265』は、Referenceシリーズとのマッチングを重視して設計。スピード感に優れ、 高い分解能を有する20mmチタンドームツイーターと、大型センターキャップ付き133mmペーパーコーンウーハーを 搭載した本格的ブックシェルフ型2ウェイ・スピーカーシステムです。 小音量でも余裕のある小気味良い低音と、チタンドームツイーターならではの爽やかな高音により、 サイズを超えた音場再生を獲得しました。

■均一な高域放射特性を実現するチタンドームツイーター搭載
音のスピード感に優れ、高い分解能を有する20mmチタンドームツイーターを搭載。 濁りの少ない高域特性を実現しました。 演奏の質感をプレゼンス豊かに表現すると共にハイパワーでの連続駆動時にも安定した特性を誇ります。 前面のウェーブガイドは、プレゼンス特性の向上に寄与し、奥行き感や音場感の表現を豊かにする重要なアイテムです。 このウェーブガイドは繊細な音域を受け持つユニットの保護にも役立ちます。

■大型センターキャップ採用のバス・ユニットを搭載
大型のセンターキャップを搭載した133mmのウーハーユニットを採用。 センターキャップにより不要な高域を効果的に減衰させることにより、ツイーターとの自然な繋がりを実現しました。

■豊かな低音域を表現するリアバスレフ方式を採用
背面に配したバスレフポートにより、より豊かな低音再生を実現しました。

■その他特長
金メッキ入力端子、バナナプラグ対応入力端子、防磁設計

型式 2ウェイ・2スピーカー・バスレフ方式(防磁型)
使用ユニット部
低域用 133mm径 ペーパーコーン型
高域用 20mm径 チタンドーム型
再生可能周波数帯域 55Hz~30kHz
最大許容入力 50W
インピーダンス 8Ω
出力音圧レベル 86dB/W/m
クロスオーバー周波数 1.7kHz
キャビネット内容積 8.0リットル
外形寸法 174mm×268mm×246mm (サランネット、ターミナル突起部含む)
質量 3.6kg/台
付属品 スピーカーケーブル(2m)x2、取扱説明書、保証書

メーカーサイト
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コメント一覧 (7件)

  • 身銭を切っての実機批評は大変参考になります。
    以前TEACのS-300(前のバージョン)を同軸2ウェイに惹かれて検討したことがありました。
    変わったスピーカーが好きで、前はタイムドメイン系のMarty101とか(息子の所でテレビ用になってます)、平面のや最近ではエレスタットスピーカーなどに手を出しています。最近の液晶テレビの最悪な音を補正する目的で前から気になっているのはTDKのSP-XA160というアクリル板を鳴らすものなのですが、実際の音に触れられないので二の足を踏んだままです。やはり人柱になってレポートしないとダメですかね?

  • こんばんは、、、いつも遅レスすみませぬぅ。
    直接比較したわけではないですが、たぶんS-300よりはS-300NEOの方がクリアになってる気がします。先代のS-300系列は箱もアレですし同軸トゥイーターの弊害による混濁感が強く感じられ、個人的には耐えられませんでした。店頭でどこでも置いてあった気がしますが、聴く度に・・・・・・ってなってた。でも今聴くとそれが味わいに聞こえてしまいそうで怖いです(笑)。S-300NEOもですが、アンプが合わないと簡単に破綻しそうなスピーカーですよね。スピーカーと同じ3万のアンプじゃ鳴らないでしょこれ~!?みたいな。S-300NEOは箱の質感が大きく向上して、なんというか大正浪漫を感じさせるハイカラな佇まいだとおもふw これで日本生産してたら最高だったかも・・・漆塗りとかで。
    TDK SP-XA160、以前にお店で見た気がしますが音は覚えてないです。TDKのコンセプトは面白いと思いますが続かずにそのままフェードアウトしまいましたね。アクリルパネルではありませんが、リボントゥイーターやエレクトロスタテックのスピーカーは個人的にも好きです。でもなんか日本に入ってきません・・・マーティンローガンとか長らく途絶えてますし。Martin Logan LX16が密かに欲しいスピーカーだったりします。
    SP-XA160は中古のお値段次第ではないでしょうか?自分でしたら5Kを超えたらイラナイかな~?タイムドメイン系のスピーカーは素材的にプラスチック素材が多用されていて無機的な音がしますので、そこが安っぽさに繋がらないようにするには、やっぱりまだ色々工夫が必要な気がします。

  • ヨドバシでLS-H265を試聴した時は音質が良くてびっくりしました
    DALIぐらいの値段だとLS-K901が一番好きです。 DALIとONKYOはあんまり好きになれませんでした。

  • LS-H265は比較的悪環境に強いと思いますので、量販店のように機器から長い引き回しでスピーカーが沢山数珠つなぎされていると更に美点が際立つと思います。そしてLS-K901もですが、低域が良く出るスピーカーがお好きな人(音楽の低音域を中心に愉しみたい人)には、DALIはどれもあまり向いていません。クラシック音楽向けにかなりデフォルメされた楽器の生々しさ、アコースティック感、ホールトーンの再現性、音楽性の高さがDALIの魅力です。
    ONKYO機はONKYOのアンプと直接組み合わせた上で、明快なドライブ感とクリアな切れ味を愉しめるかどうかですね。こちらは邦楽洋楽問わずロックポップス~ジャズの現代録音向き。DALIもONKYOも得意ジャンルが偏るとは思いますが、それぞれの音楽愛好家向けに良く作られている製品が多いです。
    TEACもKENWOODもJVCもONKYOもDALIも、千差万別で種々様々な音のスピーカーや再生機器があるのは、作り手も含めそれだけ色々な好みの音質や好みのジャンルの人がいるからですので、実際聴いた上で好みの一組を選ばれるのが一番だと思います。

  • pastelさん
    こんにちわ
    ご無沙汰しております。
    私もいろいろありつつもなんとか元気にやっております。
    スピーカーのレビュー、熱いですね。価格の制限というネックはあるものの、一部のメーカーでは良心的なモノづくりを続けているようでありがたい限りです。
    最近、ダリのメヌエットIIをヤフオクで入手しました。が、なんと一本の出展で届いてからどうしたものかと思いましたが、一本でもその音のよさは実感できました。1本1万ちょっとでしたが、さすがに2本セットだと5万円台です。でも5万円台なら全然安いです。
    後継機種のメンソールメヌエットも何度も試聴していますが、全然、異なる音で全く納得できません。ロイヤルラインから外れたのは実質のランクダウンであったのではと思いますが、ダリに限らず往年のメーカーが、どんどん新しく変わっていくのは、なにかとてもさみしく感じます。
    ところで、最近のメインとサブの内容をまとめてみました。結局、メリディアンの200シリーズとリンのマジック+アイケミという英国のコンポは本当に納得のいく音でした。もう自分の中では、1980年~90年代のオーディオでこのまま一生いけるのではという感じがしています。
    ■<メリディアン200シリーズ:納得のブリティッシュサウンド オーディオ銘機探訪>
    http://arukunakama.cocolog-nifty.com/life_i_love_you/2014/10/200-6a18.html
    当然、新しいものも横目にみつつですが、とにかく最近のモデルは元値が高すぎてかないません。
    とぼやいていても仕方がないので、ここら辺で。
    ではでは^^?

  • しばやんさんお久しぶりです。一ヶ月遅れのレスですみませぬ。。。10月から鬱が重くなってしまいしばらく撃沈しておりました。先週のCTと血液検査で結果が少し良くて気分が晴れたかも。。。なのでぼちぼち動き出してます。ブログ再開するかはまた思案中ですけれども。
    LINN IKEMIとはすごいですね!おいそれと手が出るCDPじゃないです。昔とあるオーディオシッョプで試聴時のリファレンスに使わせて貰ってました。うらやましひ。
    DALI MENTOR MENUETですけれども、最初はロイヤルシリーズがディスコンになったショックで見る気もしませんでしたが、ロイヤルメヌエットと比較せずにDALIの全く新しい別のスピーカーとして聴いてみると、案外かなり優れたスピーカーではないかと思うようになりました。古い録音では旧ロイヤルに分がありますが、新型はクラシックの近代的な小型小ホールのアコースティックな再現性に長けてますし、現代のクラシック音楽全般や録音が比較的新しい女性ボーカルに向いていると思います。

  • 血の通った音楽性の高さは、評価が高い下位のZENSORシリーズやLECTORシリーズすら大きく凌駕してますし、特に30周年記念のMENTOR MENUET SEは(懐に余裕があれば)今すぐにでも欲しいスピーカーだったりします。中身を見るとVifaのツイーターやネットワーク、ペーパーウッドコーンウーファー等々、クラスを超える高級パーツがしっかり奢られていてランクダウンではないと思います。音楽性の指向性が新時代的で明るく若々しいですので、影が足りないとは云えますけれども。
    そういや近所お店で長年売れずに放置されていたロイヤルタワーは先日見たら無くなってました。指咥えてる間にどこぞの誰かに持ち去られてしまったぁw 最近のモデルではMENTOR MENUET SEかソナス・ファベールのTOYが音楽愛好家向けに一押しなのですけれども、TOYはフランコ・セルブリン氏がなくなってディスコンになってしまいました。今ね知人に15万でのサブシステム構築を依頼されていて、メインのスピーカーにノーマルのMENTOR MENUETをセレクトしています。

pastel_piano@管理人療養ちう へ返信する コメントをキャンセル

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