皆さんの場合、オーディオ機器の接点クリーニングを普段どのように工夫されていますでしょうか?この辺境ブログにわざわざアクセスしてくるディープなオーディオマニアの皆様はともかく、オーディオ機器に疎い一般の音楽ファンの場合、殆ど端子や接点のクリーニングをされたことがない方が大半?ではないでしょうか。
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ラジカセ、ミニコンポなど一体型の音響製品はともかく、独立した単体オーディオ機器を相互に組み合わせる都合上、「ピンケーブル」「スピーカーケーブル」「デジタルケーブル」「電源コード」「映像規格の接続ケーブル」等々、機器の裏側には共通規格の接続端子が複数存在します。本来こういった接点は電気抵抗、損失となりますから、理屈の上では直結が望ましく、接点がなるべく存在しないことが望ましいのですが、ピュアオーディオやホームシアター、業務用オーディオ機器は、そもそも単体オーディオ機器を組み合わせて使うのが前提の世界。
 
スピーカー、アンプ、各種プレーヤー等々、それぞれ独立した異なる設計と役割を持つ単品コンポーネント同士を接続して音を出す上では、互いの機器の端子を、同一伝送規格に則って作られた各種ケーブル類での相互接続がどうしても必須になります。そしてその際に音質上の問題となるのが接続する端子や接点の状態です。

ピカピカに光る端子、新品のオーディオ機器とケーブルの端子同士を接続したまま、抵抗値などの初期性能が永遠に維持できれば良いのですけれども、現実には、接続時に介在した空気中の水分、酸素、指の脂やハウスダストの付着・・・etcの影響で、そもそも接続以前に長時間空気に触れていた端子の酸化や劣化も含めると、オーディオ機器の端子は経時変化と共にミクロの世界では否応なしに汚れてしまうものだったりします。

微小な電気信号や電流を流すそれらの接点部分を定期的にメンテナンス、クリーニングするとしないでは、塵も積もれば何とやらで、トータルでは同じオーディオシステムでも劇的なクオリティの違いとなって現れます。反応がシビアなシステムでは一ヶ所の接点でも聴感上看過できない変化が感じられることも少なくありません。

新品当初は奇麗だった端子でも、タイトな接続による金属表面同士のストレスやもしかすると振動負荷などによる剥離もあるのか、繋げっぱなしの間になぜか黒い汚れが溜まってきますし、抜き差しの時に気を遣わず、端子の先に指先が触れたり、埃の積もった機器周辺に端子が触れてしまえばなおさら経年汚れの原因物質を端子の中に噛みすくなります。また、信号接点のみならず、電源ラインの電気接点端子類にもカーボン煤の蓄積などで徐々に汚れが溜まるのは、オーディオマニアの皆様ご存じの通りです。

もしこれまでオーディオ機器の端子と接点のクリーニングにそれほど真面目に取り組んで来なかったとしたら・・・一見キレイに見える端子でも、接点クリーナーと綿棒でぐりぐりやってみると、あらあら真っ黒どうしましょ!という世にも恐ろしい事になってしまっている筈です(^^;。特に以前に抜き差しを何度も繰り返した端子類を接点クリーナーを含ませた綿棒で擦ると、びっくりするほど真っ黒になって毎回げんなりしてみたり・・・(苦笑)

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オーディオマニアでしたらそれぞれに色々なクリーニング方法があると思いますが、今回は箱ピュア管理人が普段やっているクリーニング方法をご紹介します。

まず用意するのが綿棒が2種類。レギュラーサイズ(あるいは綿球が大きめのシャワー用綿棒)とベビー用綿棒。特にベビー用綿棒は必須で、これがRCA端子の中やピンプラグのクリーニングに丁度良いサイズなのです。まずはベビー用綿棒を用意しないと細かい端子類のクリーニングは出来ません。


audio-technica AT604 AT6022など、RCAプラグの形状をしたオーディオ専用品などもありますが、一個あたりの値段がお高いし、素材が妙に硬いし、コスパと使い勝手はあまり良くないように感じてます。といいつつ管理人はオーディオマニアのたしなみとして用意していたりしますけれども。。。(^^; audio-technica AT604が製造終了になってしまいましたので、現在はOPSOLU 端子クリンキットが唯一の選択肢でしょうか。真っ白く経年酸化したRCA端子類や、電源コンセントの内部をきっちりクリーニングする際には、OPSOLU端子クリンキットが重宝すると思います。OPSOLUは珍しいXLR端子用や真空管用のクリーニングキットもあるのですね。


綿棒のメリットは、安価なことに加え柔らかいので専用クリーニングキットに比べて負荷をかけすぎて端子類を傷つける可能性が皆無に近い点です。綿棒は薬局やスーパーの衛生用品売り場に色々売られていますけれども、私はキトサン抗菌や滅菌(Johnson製などの塩化ベンザルコニウム塗布タイプ)は避けるようにしています。とはいえ、ここ数年でベビー用品マーケットから、キトサン抗菌(残留など悪影響があるかは不明)ではない普通の綿棒は殆ど駆逐されてしまい、なかなか店頭で見つけるのが困難になっていますが、精神衛生上やはりプレーンコットンの綿棒を使うように心掛けています。他にレギュラーサイズの綿棒やシャワー綿棒は端子外側や電源系に使用します。


そして大切なのが接点クリーナー。自作派やオーディオファイル向けのピュアオーディオ専用アクセサリーとして、オイル系、イソプロピルアルコール系、はたまた水系など、昔から数多くの接点クリーナー/復活剤/音質改善剤などの商品が出回っていますが、なかには小瓶一つが1万円!なんて驚くものまで存在します。私もオーディオマニアのご多分に漏れず一時期色々な接点クリーナーを試したことがあるのですが、結果的に判ったことが1つ。どの製品を使用した場合もそれぞれに音に乗るキャラクターがあって、メーカーの謳い文句にあるように音質向上するかと問われると、音が変わる=必ずしも改善ではないという点です。

まず、アルコール系や界面活性剤などを含む水系。比較的廉価な製品で多く見かけますけれども、洗浄力が高くありませんので、汚れが酷かったり白く酸化してしまった端子を磨くには流石に非力です。金属皮膜にダメージを与えにくく音質的な影響も程々で小さく済むのが利点。普通に薬局で売っている無水アルコールや、少し水を含む消毒用アルコール(エタノールやイソプロピルアルコール)などで磨くのが無難です。

問題はオイル系。これはかなり強烈に音にキャラクターが乗ります。音質と音色の変化方向が好みの場合は良いのですが、普通の工業用接点・リレークリーナーの場合、鉱物油をベースにした洗浄剤というよりも、オイルの特性を利用した接点導通改善剤としての用途が主で、そもそも音質にポジティブな効果があるかと問われると、管理人的には極めて?であると考えます。

オイル系ではその他に、オーディオグレードとして、各種金属粒子やカーボンを含有するなど積極的に音を変化させようといったアプローチの製品もあり、確かに機械的な歪み感が取れるような感じで、音に潤いと滑らかさが加わり、雰囲気感も改善してなかなか良い感じに聴こえます。オイルベースですので、共振して異音が出やすいピアノのヒンジなどに使ってみるのも効果的みたいです。

ただ、この種の商品の多くで使われているベースオイルはスクワラン。これは化粧品などで良く使われている鮫の肝油です。安定性が高く酸化しない!などと言われていますがこれは厳密には誇大広告でしょう。99.○○%の純度と書かれている化粧品用の超高価な純スクアランでさえ、開封したてと数日使って残り少なくなった瓶とでは、オイルの手触りや感触が全然違います。そもそも動物性の天然オイルですし、食用レベルの短期間で酸化しにくいオイルはあっても、長期間全く酸化しないオイルなんてあり得ないでしょう。

オイルベースの製品の音質変化は、最初の性能がそう長期間は維持されないもので、いずれ時と共に変化していく性質がある点は忘れない方が良いと思います。注:効果が無くなるのではなく、性質が変化するという意味です。加えてオイル系は劣化して古くなるとそれ自体が端子周辺の汚れの原因になります。浸透性が高く、プラグやケーブルの樹脂パーツや天然素材部分に染み込んでしまい、場合によっては機器本体や接続ケーブルを傷めてしまうのも問題。ベタベタしますので、施工時にかなり気を使って塗布しなければ、端子回りを汚していらぬ汚れやホコリを更に呼び込むことになりかねません。

天然素材系のアクセサリで色々音色を変えるのも楽しいものですが、オーディオ機器や接続ケーブル周りへの安全性や元の状態への回復性を吟味すると、クリーナー成分は出来ればシンプルに徹してなるべく何も加えない方が良いのではないか?という考えに辿り着きます。

接点ケミカル遊びで何度かの失敗を経験して私が辿り着いた結論としては、"接点クリーナーはクリーナーに徹するべき、何も足さない、とにかく奇麗にして何も残さない。"これが理想ではないかしらと。


そこで出てくるのが、英国KONTAKの接点クリーナーKT-100(製造終了しました)
kontak小瓶の上に定価7200円と少々高価ですが、"主成分は塩素処理された安全性の高いソルベント。非常に洗浄力が強く、徹底的に脱脂しつつ一切の酸化を剥ぎ取り、また揮発性が高く後に何も残さないのがソルベントの特徴です。音質的にはヴェールが何枚も剥がされたかの如く澄んだな音が得られるのが特徴で、介在物の抵抗で音調を変化させるのではなく、端子そのものの不確定要素、電気抵抗を徹底的に取り払い、クリーンでピュアな信号伝達に貢献します。"との事です。しかしこの手のピュアオーディオ向け製品ですとなかなか高価な上に、容量が少なくて直ぐに足りなくなってしまいます。。。リッチな皆様には敢えて迷わずハイエンドな薫りの漂う舶来ケミカルをお薦めしたいところですけれども、バジェットHi-Fi指向なわっちの身分には少々敷居が高いのでありんす(^^;そこで管理人は考えました。そうだソルベントならアレがあるじゃん!(笑) そう、美術系のお仕事や学業をされている方々には当たり前の逸品、ミツワのペーパーセメントソルベントです♪


本来はペーパーセメントを薄めたり、良くあるシール剥がし等に使う有機溶剤で、成分はノルマルヘキサンとシクロヘキサン。塩素云々がありませんので、接点リフレッシュ効果はKONTAKに比べて落ちる可能性もありますが、実際に使ってみると十分な接点洗浄効果があり、綿棒で丁寧に磨けば酸化した端子もあっという間にピカピカになります。音質的にもクリアで明るく、一切の余分な介在物が取り払われたかのような、ハイファイ性抜群の素晴らしい効果が得られます。心配の金属に対しての攻撃性も、(耐金属腐食性などの詳しいことは知らないので保証はしかねますが・・・)私はペーセメを何年も使っていますが特に問題はないように感じます。但し樹脂部分は種類によって傷を付けてしまう場合もあるらしいです。安価且つこの洗浄性能と音質で310ml入り。入手は画材屋さんで可能です。

ペーパーセメントソルベントの場合、溶剤としての臭いは薄いのですが、揮発性が大変に高く、作業が遅いと綿棒が直ぐ乾いてしまいますし、開栓している間にも瓶の中身がどんどん減ります。また、吸い込むと体に良いものではありませんから作業中の換気は忘れずに!

以上箱ピュア管理人が使っているオーディオ接点端子クリーナーと綿棒についてのコラムでした。プラグ類は一度でも外したらなるべく毎回洗浄。汚れが取れなくなる前にこれが基本です。使い分けとして、比較的綺麗な場合はイソプロピルアルコール、無水エタノール、ペーパーセメントソルベントなど。これらは少し乾いた感じの明るい音傾向。多少の汚れが気になるケースではPANDO 29D(注:但し音質がクールでさめざめした感じになるデメリットがしょ〜じき気になることも)。中古機器や長期間メンテナンスされなかった端子の白化酸化皮膜をリムーブしたい場合は、アメリカ製の"ケイグ"CAIG DeoxITの力を借りつつ、パンドー29Dやペーパーセメントソルベントで後処理みたいな感じで如何でしょうか?


オーディオシステムの音がどうも濁っている、最近冴えないと感じられるようでしたら、この連休にでも徹底的に接点をリフレッシュさせてあげましょう!きっと見違えるようなクリーンな音質に、今までどうして定期的な接点クリーニングをして来なかったのか、きっと後悔されるはずですd(^_-)。
《Last modified 2017/1/23》

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