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音楽の共有のために~管理人がハイエンドオーディオを好まない理由 その2

【オーディオの文化と教養と成金趣味】
投資額と満足度ハイエンドその1|ハイエンドその2|成金趣味

Index

ピュアオーディオの原体験

管理人のオーディオへの最初の興味は、学んでいたクラシック音楽を、学習面と趣味の両面から、中学校の入学祝いでいただいたビクターのCDラジカセより更に良い音で聴きたかっのが入口です。ステップアップとして、中学生当時としては贅沢なバブル時代の国産ベストバイ製品・・・「ステレオサウンド誌で高評価された」3点セット30万+αのシステムを揃えたところがオーディオ道の始まりまでした。あの頃はまだハイエンドオーディオと云っても100万を超える製品はそれほど多くなく、ステレオサウンドにも普通の価格帯の製品がそれなりに載っていたのですよねぇ・・・。

denon_bookshelf Speakers

今思えば只の世間知らずのお馬鹿さんですが、ひたすら細かなカタログスペックを比べつつ、最後は店頭比較試聴により予定機種の一部入れ替わりはありましたけれども、大筋に於いてオーディオ評論家の皆様の言い分と評価点を丸呑みでございました( ̄∇ ̄)

編集:ステレオサウンド編集部
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しかしこれが違和感の始まりで、思っていたような良い音がしない。と云いますか、オーディオ的には良い音なのでしょうけれど、毎日ピアノを弾き、楽器の生音が身に滲みついている自分には、かなりおかしな音にしか聞こえない。ある意味、使いすぎて故障したCDラジカセVictor RC-X7の方が、むしろ良かった気がする事すらあったり。。。

o-greenどんな高級オーディオよりBOSE SOUNDLINK MINIが一番良かった

※賛否両論あるかと思いますけれども、こんな風に感じる気持ちは良く分かります。

o-greenBOSEの新製品体験会2015に行って来ました~♪

せっかく子供には身分不相応なシステムを買って貰ったのに、日々不満が募ってしまい、左右の位相や音質が違うなど、色々と音が不自然でおかしいとメーカーサービスにTELをして呼び出す呼ぶ始末でした・・・(滝汗)

当時はインターネットが未だ無い時代でしたので、良さそうな日本中のオーディオ店にご迷惑を顧みず相談電話をかけまくったり、買えもしないのに電車で行けるお店にあちこち顔を出して試聴してみたり、オーディオ雑誌やレコード雑誌への投稿として内容について狂ってないかと某かものを申したり、そんなこんなしているうちに、商売抜きに色々とお説教してくれた達人達のアドバイスで組み上がったのが、英国Wharfedaleの小型プックシェルフに、回路の部品点数が数えるほどしか無い英国CREEKの小さなMOS-FETアンプ、オーストリアで製造された蘭PHILIPSのポータブルCDプレーヤーAZ6829/06という組み合わせの超コンパクトシステムでした。当時それぞれ5万円程度の今で云うエントリーモデル。この3点セットの音が良いと当時のオーディオアクセサリー誌で紹介される少し前の話です。

見た目も本当に小さく軽くシンプルな構成でしたが、出てきた音にびっくり。最初から既にコンサートホールの音がする。そう、自分が体験して来たホールのあの音のエッセンスが、ステージからやや離れた少しミニチュアの箱庭サイズではありますけれども、音楽的抑揚と温度感、色彩感を伴って蘇ってきたのです。カタログスペックに誇るべき所は全くなく、今までの国産システムの半分の価格、サイズに至っては、CDプレーヤーは13㎏→ポータブルCDの500g、アンプは17㎏→4㎏、スピーカーもせいぜい1/3の容積です。もう、ね。当時の国産機が競っていた物量投入や重量、スペック競争は一体何だったのかと。ハイスペックで戦車のような筐体のオーディオを、安価で小さな欧州機が音質と音楽性の両面で軽々と凌駕してしまった。これが管理人が音と価格が必ずしも比例しないことを知る最初の切っ掛けになった原体験です。

シンプルイズベスト

今でも管理人が自宅で組んでいるいくつかのシステムは、基本的にこの経験をベースにして組まれていますが、結果的に僕がオーディオエンジニアリングに求める理想と方向性は、シンプル&ストレート、最短、最小構成、シンメトリカル、振動モードの高品位化(高剛性化では無い)、筐体の小型化と軽量化、発音部の点音源化です。そして部品精度と品質の高品位化を意識しつつ、なるべくこれらの理想像に沿うような方向性を意識して現実的な妥協点を探るようにしています。

こういったスタイルでオーディオを追求すると、ハイエンドオーディオと呼ばれる高価な機材の殆どは、設計思想の違いから必然的に選択肢から外れてしまいます。また、構成をなるべくシンプルで穏やかな方向に近づけることで、機材によって後から付加された付帯音の巧妙化による、人工的で仮想現実的な演出が一枚一枚剥がされ、生演奏が存在し、尊重された音源とジャンルに於いては、より素のサウンドに近い、元の音楽の演奏の意図とディテールがあぶり出される様になる筈です。レンジや解像度などのHi-Fiオーディオ的な部分で表面的に劣っていても、機材構成と設計思想がシンプルであるが故に、音楽への恣意的な介在、良くも悪くも機器制作者の意思の介入による歪曲、色眼鏡、デフォルメ等々が少なくて済みます。その結果として、誇張をせず虚飾を排した先にある真実の音楽がより鮮やかに聴こえるようになると云う意味です。

中身の豪華な機材では、時に実音以上の高音質を創ろうとして演出された響きやダイナミズムと、創作的で仮想現実的な空間表現の副作用に、音楽の本質がマスキングされて真実の姿が見えなくなってしまう。対してシンプルイズベターな方向性を指針にしてオーディオシステムの在りようを突き詰める場合、一部の例外を別にすれば、ハイエンドオーディオ全般としてより強くユーザーから要求される物量投入、大型化、高剛性化、極端な音質の先鋭化、存在価値をアピールする為の強い自己主張やアイデンティティの内在は、それらの大半が僕のような立場の音楽愛好家にとって望まざる方向に向かってはいないか?との違和感を、それぞれ独特の世界観に彩られた、ある意味では素晴らしいサウンドからどうしても感じてしまうのです。それがある種イロモノじみた個性で勝負するハイブランドの饗宴であれ、今時のトレンドでもある、現実の演奏よりもクリアでワイドレンジで仮想現実的高音質感の演出であれ、其処にあるのは何れにしても実演とは異なるベクトルの違和感に過ぎないように感じます。

オーディオへのアプローチとして、音楽そのものをある意味原材料的な扱いにして、ひたすら聴き手が望む理想の音空間を創作したい。音楽の内面に向かって受動的に聴き入るよりも、主役はあくまでオーディオを通して音質を聴く自己実現・・・という自由形的なスタイルでしたら、こんなことで悩む必要は無いのかも知れません。しかし僕個人は、クラシック音楽好きの矜持として謙虚な姿勢で音楽に触れたい。自我だけでは気づけない、届かない領域に、ふとした拍子に気が付かせてくれるような音楽を聴きたい。これは元音楽の表現や精神性をどれだけ尊重するか?の、音楽に対して個々人が感じる在り様への哲学の違いから来ると思っています。

極上の普通

Twitterでとある方に指摘されたのですが、僕がオーディオ機器に求めているものは、あくまで音楽再生の手段として、音楽にオーディオ機器が必要以上に干渉しない「極上の普通」なのかも知れません。いま其処にある自然な普通、普通の人々にとって身の丈に合った音楽のある日常生活のために、オーディオ機器には音質面でもその佇まいの面でも必要以上に出しゃばって欲しくない。オーディオが趣味なのに変かも知れませんが、プライオリティの上位にあるのはあくまで音楽。音楽鑑賞の為のオーディオ機器であって、オーディオ趣味の為の音楽ではありません。音楽愛好家にとって譲れない本質は、豪奢で現実離れした機材の創り出す仮想現実よりも、音楽そのものが肌身に近いかどうか?なのです。そして大多数の普通の人々にとっては、それぞれの日常生活に於ける日々の営みが、音楽観賞も含めて、それらの先に立つべきライフスタイルオーディオの前提条件であり限定要件となる筈だからです。

そしてまた、音楽鑑賞のためのオーディオシステムだからこそ、最低限の初期投資は別にしても、オーディオ機器への投資額が、コンサート鑑賞のチケット代やレコード、CD等の音源収集、或いは楽器など、音楽そのものへの投資額を大きく上回ってしまうような逆転現象には、個人的に強い生理的抵抗感を感じてしまうのです。もちろんこれも個人的な趣味性に纏わる好みですので、あくまで人それぞれの話ではあるのですけれども、1人の音楽ファンの矜持として、そのように探求先が本末転倒した趣味人にはなりたくないと思っています。

音楽への共感と共有のために

私にとっての音楽は主観。そしてその本質は主観の共有です。

音楽の本質は共有です。音楽をするということは、
たとえ個人的なことから始まっても、気持ちを分かち合うということです。
ヴラディーミル・アシュケナージ

1人でも多くの音楽ファンと同じ音楽を広く共有するために、音楽の再生機材はどのようなスタンス、方向性が望ましいのか?それを突き詰めれば、当然、なるべく多くの人と共有できるシステムが望ましいのは疑問の余地がありません。その意味で、現代は音質以前に先ずは共有の優先を図る、PC、ストリーミング、スマートフォン等のポータブルオーディオに大勢がシフトしてきました。今後はワイヤレス化も一気に進むでしょう。旧態依然としたピュアオーディオの価格的ハードルが(エントリークラスですらも)社会通念上は既に充分に高価でありニッチである以上、大勢と共有するのはなかなか困難になりつつあります。それでも、共有の更に深いところにある共感をより深く味わう為に、可能ならばなるべく多くの人に少しでも質の良いオーディオ機器に触れて貰いたい。その入口となる選択肢を幅広く提示したい。

箱庭オーディオ管理人は、オーディオブロガーとして10年以上前の立ち上げ当初より、常にそれらを念頭に記事を書いてきたつもりです。しかしハイエンドオーディオは抑も極端に生産数が少なく、金銭的に恵まれていて特別に選ばれた限られた人達のみに享受が許された世界です。ハイエンドマニアの虚栄心の充足を目的として優越感を満たす為に差別化され、より多くの音楽ファンとの共有や共感を無意識的に拒絶しているとすら思える雰囲気を纏い、音楽の本質とは思想的立脚点が逆行しているものを持て囃やすことは、再生機材が向かうべき方向性として望ましいとはどうしても思えないのでした。

o-greenハイエンドオーディオは必要ない
“僕が自分の目で確かめてきた限り、ハイエンドオーディオにハマっている人って音楽ソフトをあまり持っていない人が少なくないんですよね。つまり音楽が好きなのではなく、ハイエンドオーディオそのものが好きだということ。”

かなり古くから指摘されてきているオーディオマニア七不思議?ですが、この逆相関現象には個人的経験でも色々と思うところがあったりします。

以上が、箱庭的ピュアオーディオシステムの薦め”AUDIO STYLE”が、長年、ハイエンドオーディオ、特に近年になって自己主張を剥き出しにしている富裕層のみをターゲットにしたスーパーハイエンドについて積極的に肯定しない、取り上げない理由で御座います。とは云え実際には、ハイエンドオーディオの歴史上には個人的に魅力を感じる優れた製品も色々とありますし、付加価値の提供に針が振り切ったブランドビジネスのみならず、超高級機の存在意義として、各メーカーが持ちうる最先端の技術をコストを掛けて研鑽する場としての意味合いもありますから、ハイエンドオーディオ界隈には本質的に「本物」と「紛い物」が玉石混交で存在する点も含めて、それはまた別の機会に語ってみたいと思います。

【オーディオの文化と教養と成金趣味】
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コメント一覧 (56件)

  • こんにちは。
    お久しぶりでございます。(^^)
    パートワン、パートツーともに
    全く同感です。
    以前のNHK番組での矢野顕子さん
    のスピーカー選びの際の言動を思い出します。
    その番組内の彼女もハイエンド機は否定的でした。
    玉石混交の中からお安くお宝を探し出すのが
    オーディオオタクの醍醐味ですね。
    それにしてもお久しぶりですね。
    わたしはオーディオ趣味も未だ休止中、
    車趣味も休止中。
    まあ経済的事情です(゚∀゚)
    ブログ再開嬉しいです。
    今後ともよろしくお願いします!

  • モグさんお久しぶりです&メリークリスマス♪
    同感していただけて嬉しいです(*^-^*)。これ実はTwitterで夏から議論していた内容からのスピンアウト記事なのですが、共感していただける方がいると同時に、ハイエンダーさん界隈からの反発も少なからずあり、やはりデリケートな話題なのだなぁと(滝汗)。
    今年は4年ぶりにTwitterに復帰してみたのですが、オーディオ界隈の平均年齢層がぐっと下がり、また大幅にハイエンド寄りに入れ替わっていてもの凄く驚きました。元々大した人数が集まる場所では無いので、結果的に普通の金銭感覚の人達の居場所が隅に追いやられている印象が否めなくて。社会が二極化している歪みをヒシヒシと感じてます。
    私としてはあくまで個人的な考えと立ち位置を述べているだけで、考えの異なる誰かに価値観を押し付けたりするような内容では毛頭無いのですけれども、私が書いてもいないことや、誤読からの誤解に基づく反論もあるので、きちんとしたスタンスを書いておきたいなと。

  • https://twitter.com/pastel_piano/status/939486762786623489
    https://twitter.com/pastel_piano/status/939506957500559360
    https://twitter.com/pastel_piano/status/939889294931501056
    https://twitter.com/pastel_piano/status/944563396938153984
    この手の話題では、ハインエンド領域へ何かしら批判的な意味合いを含む意見を書くと、貧乏人は黙ってろ的に、短絡的なお金の問題として一笑に付す反論もあるので、こちらとしては、本質的な理由がそうじゃない事をきちんと明示したかったのです。残念ながらあまり通じないみたいですけれども(^^;
    今回、私の考えを記事にしてあらためて明確化したのは、ハイエンダーの多いTwitterでの交流から、無意識に彼らに阿ってぶれていた自分の立ち位置への再回帰みたいな意味合いです。よく読むと10年以上前にブログで書いているものと内容そのものは何も変わって無くて、自分のブレ無さにむしろびっくりしてます(^-^;)
    矢野さんのはこれですね。
    https://www.audiostyle.net/archives/50882227.html
    https://twitter.com/pastel_piano/status/936834869979619328
    https://twitter.com/pastel_piano/status/936849891480838145
    こちらこそ今後とも宜しく御願いします!

  • ぱすてるぴあのさん
    >共有の更に深いところにある共感をより深く味わう為に、可能ならばなるべく多くの人に少しでも質の良いオーディオ機器に触れて貰いたい。その入口となる選択肢を幅広く提示したい。
    例えばですけど、私は同人音楽イベントで音響機器に出せる予算を来た人に聞いたことがありました。最高でも5万円で1万前後って人が一番多かったです。システムトータルで10万円以上出す人はその時は一人もいませんでした。10万円っていうだけで高すぎるって拒否反応あるくらいです。
    十数人かにきいてこんな感じです。音楽CDに興味があるイベントで聞いてもこんなもんです。普通の音楽ファンにとって各コンポーネントの上限はせいぜい1万以内、これが普通の感覚のようです。
    以上を踏まえて今後このBlogは一般音楽ファンのために「よりローエンドの機器紹介」を拡充するつもりはありますでしょうか。中華アンプや廉価ポータブルも入ってくるとユーザーや価格帯が今よりひろがりますし、裾野へ行くほどターゲット人口も増えます。上記の発言とこの方向性は一致すると思うのですが、素直にどう思いますか?
    続きます。

  • >シンプル&ストレート、最短、最小構成、シンメトリカル、振動モードの高品位化(高剛性化では無い)、筐体の小型化と軽量化、発音部の点音源化
    これを満たす推奨システムはイヤホン+ポータブルです。スピーカのシステムよりずっとシンプルでサイズも小さいです。イヤホンはシングルユニット、点音源、最小最短です。アンプは無帰還のディスクリートバッファを電池駆動すれば上記すべての条件を満たすセットになります。
    イヤホンが嫌ならフルレンジ単発にして、電源の電圧を少し上げればOKです。アンプとスピーカは直近に配置してケーブルの影響も排除します。これでニアフィールドなら十分実用になります。これなら余計なネットワークもない、ケーブルロスも極小、コンポーネントも最小です。
    価格もイヤホンなら数千円、スピーカでも1-2万以内でできるでしょう。もちろん大真面目に答えています。しかも構成は無駄がなく突き抜けていて決して悪い音はしないと思います。もちろんプリアンプも排除してバッファアンプの前段にパッシブアッテネータを直結で使うべきです。
    この構成は上記理念ととても適合しますのでぜひ検討してみてください。いまお持ちの機器はほとんど不要になるかもしれません。
    最後に自分自身のことですが、システムに求める要素的にぱすてるぴあのさんよりは価格上限が高いです。意識的にもハイエンダーに近いです。なので結局は金銭感覚の狂ったハイエンダーってカテゴリに入ってしまうのでしょうか。
    上記について見解を聞かせてください。よろしくお願いいたします。

  • こんばんは♪ まさかInnocent Keyさんに拙ブログへ書き込みをしていただけるとは思っていませんでした。
    ご質問にお答えします。まず前提として、この記事に繋がるTwitterでの先日のやり取りは、ぶっちゃけてしまうと夏からずっと繰り返されたハイエンダーM氏とのDM内での議論がベースにあり、最終的にTwitter上に噴出した部分は氷山の一角だったりします。
    今回のテーマでスレッド上では数人の方と議論になりましたが、Innocent Keyさん含めてM氏以外と平行線になっていたとはこちらは考えていませんし、Innocent Keyさんが書き込みされた内容には大筋で同意しております。そして、Innocent Keyさん含めて議論に加わっていただいた方々については、M氏を除いて私の定義する意味合いのハイエンダーには当て嵌まらないと考えています。
    価格上限については、私自身システムに必要な具体的な価格上限という概念は無いので回答できません。音楽愛好家にとっての必要条件を満たせるのでしたら、なるべく安い方が望ましいという方向性だけです。私が書いているのは、抑もハイエンド製品全体をまとめて否定する趣旨の話ではありませんし、技術的必要性や品質面からそれに相応しいコストが上乗せさた機材については、価格帯に関わらず否定するものでもありません。
    >10万円っていうだけで高すぎるって拒否反応あるくらいです。
    デジタル機器の低価格化とポータブルオーディオの隆盛、そして不況によるミドルクラスの希薄化と経済的な二極化により、入門機での金銭的な敷居は年々下がっているように感じます。この辺りは、私が10代の頃、ほぼ誰でも5万円前後のミニコンポかCDラジカセを持っていて、少し奮発すると10~20万円前後のハイコンポセット、ピュアオーディオは3点30万セットがマーケットの主流として賑わっていた時代とはかなり違いますよね。その残骸がHARD OFFに行くと溢れていて感慨深いです。

  • >以上を踏まえて今後このBlogは一般音楽ファンのために「よりローエンドの機器紹介」を拡充するつもりはありますでしょうか。中華アンプや廉価ポータブルも入ってくるとユーザーや価格帯が今よりひろがりますし、裾野へ行くほどターゲット人口も増えます。上記の発言とこの方向性は一致すると思うのですが、素直にどう思いますか?
    ヘッドホン&ポタアン勢を別にすると、現在のピュアオーディオローエンド層は、アマゾンで簡単に入手できる中華デジタルアンプやDACに始まり、加えてHARD OFF等のジャンク改修等が趣味の受け皿になっていると感じてます。私が組んでいるサブシステムでも、Trends Audio、Miuaudio、Firestone、Topping等々を取り入れ、デジアンやDACなど、いくつかはそういったものを含む構成になっています。療養中の身のうえ休止期間が長く、記事化出来てない点は自分で歯がゆいと思っていますが、この手の安価で小さなコンポーネントは基本時に私の思想と一致していると思います。
    >シンプル&ストレート、最短、最小構成、シンメトリカル、振動モードの高品位化(高剛性化では無い)、筐体の小型化と軽量化、発音部の点音源化
    例えば、Innocent Keyさんが創られているアンプ等はこういった方向性をきっと高次元で体現しているのではと考えています。他にもストイックな例としてはガレージメーカーの47研さんなど、国内外にこの手の思想を内包しているメーカーは色々ありますし、リビングオーディオ、ライフスタイルオーディオの観点から、個人的な趣向としての指針、サイトの箱庭的テーマにしているという意味です。但し、好みに拠るバイアスや、実用上の現実的な妥協点は数多くありますので、詰めが甘いのは事実です(^^;)

  • スピーカーは理想論として、本来フルレンジが望ましいのは常に念頭にあります。かといってEclipseのTDやKEFのLS50を個人的に導入してる訳では無いのですけれどね。なるべく小型2way、同軸2WAYなどは意識して試聴するようにしています。
    ニアフィールドについては、私のオーディオシステムは、メインを除いてサブシステム5つ全てニアフィールドが内包されたシステムですし、カーオーディオもそれ自体ニアフィールドです。但しニアフィールド特化では無く、小さな日本の家屋、部屋を基準に、適度な音量で、部屋の何処に居ても長時間音楽を愉しめる身近なオーディオがコンセプトになります。
    >これを満たす推奨システムはイヤホン+ポータブルです。
    私はヘッドホンでのリスニングをスピーカーオーディオとは別個のものであると考えています。この理由は単純で、私自信がヘッドホンやイヤホンで長時間音楽を聴けない耳であることが一つ。人が音楽に関わるライフスタイルの観点から、リスニングの自由度が全く異なる点が二つ目。音楽、音の振動は小音量でもなるべく全身で浴びるのが望ましいと考えていることが三つ目です。
    私自身所有しているのは、ヘッドホンアンプがMusical Fidelity V-CAN2、ヘッドホンはベイヤーとYogaの安価なモデル。インナーイヤーはAKGのNCイヤホンを長期移動時にiPhoneに繋げて使う程度でしかも大きな不満が無い状況ですので、ヘッドホンやポタアン関連の追求については、そちらを趣味として探求されている皆さんに9割お任せです。ヘッドホンはFOCALの普及機くらいは持っておきたいと思っていますが、年間使用時間がトータル50時間にすら満たないのでずるずる後回しになってます(^^;)

  • >価格もイヤホンなら数千円、スピーカでも1-2万以内でできるでしょう。
    実際、私が組んでいる小型スピーカーの多く(audiopro3機種、QUAD、Cambridge、Mission、ELAC)が、現地価格を基準にするとそのくらいの価格帯だったりする訳ですが、指針としての理想論と現実は違いますので、機材の製造開発と部品の質を求めたらそれはなかなか難しいと思っています。妥協点の入口を数千~数万円の世界に求める事は個人的に出来ますが、要求度が上がるにつれ、より質の高い部分にステップアップするための選択肢が増え、オーディオの多様性が広がる事が望ましいと考えています。
    ただ、豊かだった昔を知っている身からすると、上下が二極化し、普及価格帯からミドルクラスが閑散としている国内の今現在のオーディオマーケットに、そういったステップアップの受け皿が十分にあるとは思っていません。
    いつも以上に凄く長くなってしまいましたけど、回答としてはこんな感じになります(*^-^*)

  • ぱすてるぴあのさん
    丁寧なご回答ありがとうございました。前々からのすれ違いだったのですね。経験上ですが価値観の相違はお互いに踏み込みすぎると良くない結果になるだけなのでここは相互に距離を取られるのが一番でしょうね。
    個人的意見では多様性は大事だと思うので異端や異質なものを排除し始めるとそのジャンルは衰退すると思っています。同意できないことでも存在は許容できる程度にゆるく有りたいと思うところです。
    今回の質問の回答で色々と納得しました。直接聞いてみないとわからないこともありましたし、情報不足で誤解していた部分もありました。今後についても明快に回答いただいておりますので、またやり取りがあった際にスムーズになるかと思います。
    ちなみに私の制作物はすべてをシンプルにとはなってなくて必要なところには物量投入するコンセプトです。部品を減らすことでクオリティが向上できるなら至上ですが、物量を回避できないところもあるので、そこはきっちり投入してやっています。もちろん小型軽量で音はハイエンドってのは個人的な理想です。
    最近のローエンドのクオリティは技術の進歩もあり、昔のものより基礎クオリティは上がっていると思います。中華製もまだ粗悪品が多いですが貪欲にハイエンドのコピーをやってるのでそのうち廉価で凄いものが出てくると思います。

  • 拝見しました。結局、オーオタと音楽ファンでは良い音の感覚が違うと記されていましたが、そこに尽きます。オーオタとしてよい音を出すためには相応のコストをかけて音作りをした結果がハイエンド機なのです。録音されたソフトをベースに定位と音場を明瞭に出すとそういう音決めで商品を作らざるを得ません。
    録音側の問題も大きいと思われます。
    価格についてはやむを得ないでしょう。安く作るためには資本が必要です。大量の材料を揃え、それを一定期間寝かせておくだけの運転資金すら満足に確保できないメーカーが多いです。これだけ多くのメーカが消え、再編されたわけですから。高級品の方が売る側からすればリスクは少ないのです。少量生産で手持ち資金に無理なくコストを負担してくれる少数のユーザーに最適化しただけの話です。
    日本の80年代の製品は過当競争の結果に過ぎず、それが今の再編につながったことを理解する必要があります。また音決めも不自然なものも多いと思いますがそこを考えずむやみに持ち上げるのは問題です。
    現在の日本の一般市民が無理なく買うことのできる商品はアジア勢に期待するしかないのかなと思います。

  • Innocent Keyさん
    >価値観の相違はお互いに踏み込みすぎると良くない結果になるだけなのでここは相互に距離を取られるのが一番でしょうね。
    アドバイスありがとうございます。少し前ですが先方にはその様にお伝えしました。水面下でかなり激論を交わすも当初より平行線で噛み合わず、私は意思の疎通に無理があると感じていましたが、先方からは、私とはプロセスは違えど目指す所は同じと考えられていたみたいで、M氏の穏やかな人柄もあってずるずると阿ってしまいました。
    多様性について否定する気は無く、むしろ多様性を確保するために今Twitterで主流のハイエンダー勢とは異なる個人的意見を、敢えてローエンダーの立場から述べたかったというのが私の趣旨です。
    オーディオに限りませんが、金銭的優位に基づくハイエンド指向は、その本質として、行き過ぎると大多数のその他大勢から多様性を奪う様に感じます。喩えると一部の貴族が豊かになって、庶民の大半が飢饉と疫病で苦しむような世界です。
    長引く不況の影響で、現状はハイエンドの技術がトリクルダウンするどころか、ハイエンダーに偏る購買力にプライスレンジが引っ張られた結果、普及機はコストダウンで質の上がらぬ価格上昇ばかりが目立ちます。普及価格帯に十分なリソースが割けなくなり、2K年代以降は新製品が激減し、結果的に選択肢の多様性が大きく失われてしまいました。利益の為に共有を軽んじたしっぺ返しとして、日本市場の場合、屋台骨を失ったハイエンドマーケット自体が結局は勢いを失い始めているようにも見えます。こうなると市場崩壊に繋がる最終局面の入口に足を踏み入れてやしないかと。。。

  • ハイエンドには、Innocent Keyさんのように技術者のプライドを掛け技術の粋を結晶した良い意味でのハイエンド指向があり、しかしもう一方では富裕層をターゲットにそれっぽいストーリーを演出し、音楽再生機としての本質から逸れた部分の、付加価値による利益率の高さを追求した製品も数多くあると思っています。出音の本質的なクオリティ以前に、高級感や究極に色づけられた美意識が求められるジャンルでもありますよね。
    https://twitter.com/themespatiality/status/551097471087017985
    ぼったくるのも(分かってて?)ぼったくられるのも、個人の自由なんだから外野が四の五の文句言うな!というのが、この種の批判を許容できない一部ハイエンダーさん達の本心なのだろうと感じますが、私はその手の閉鎖的で本質的に排他的な拝金ビジネスへの批判精神までもを封殺すると、只でさえニッチな市場が益々縮小し、業界が共倒れてしまうと考えています。自由にも色々ありますけれど、広い裾野をもった健全なオーディオ市場の多様性が十分に維持できないと、結局は巡り巡って富裕層の首を絞めるだけなのではないかと。もちろん、これはあくまで私の個人的意見です(^_^;)

  • とりさんはじめまして。
    >結局、オーオタと音楽ファンでは良い音の感覚が違うと記されていましたが、そこに尽きます。
    https://twitter.com/pastel_piano/status/944571336923389952
    このように、私は音質の良し悪しと音楽表現の伝達度は上手く正比例しないと思っているので、音楽再生の何を重要視しているのか?そもそも音楽から何を聴き取ろうとしているのか?この部分でどうしても話が噛み合わなくなる印象です。
    >日本の80年代の製品は過当競争の結果に過ぎず、それが今の再編につながったことを理解する必要があります。また音決めも不自然なものも多いと思いますがそこを考えずむやみに持ち上げるのは問題です。
    殆どは音楽畑とは関係ない大企業のサラリーマン作品ですので、物量の割に肝心の出音の品位が追いついていなかったのはあると思います。主に音作りのセンスの面で。それが最初の私がオーディオに感じた違和感と安価な海外機への趣旨替えに繋がった切っ掛けです。
    >現在の日本の一般市民が無理なく買うことのできる商品はアジア勢に期待するしかないのかなと思います。
    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000015.000027368.html
    香港台湾韓国その他中華勢もですが、先日再発売されたのCambridgeのローエンド機のように、ヨーロッパやアメリカではまだローエンドから普及価格帯の製品が、機器からアクセサリーまでそれなりにひしめき合っていて、普通の人が普通の金銭感覚で楽しめるオーディオの選択肢がまだまだ色々と確保されているように感じます。私自身、同シリーズのスピーカーや単体DAC/プリアンプを使ってきましたが、そういった製品になるべくスポットライトを当てるのが箱ピュアブログの趣旨だと思っています。

  • 前回の続きではありますが、これをご覧ください
    http://www.jp.onkyo.com/ir/ir_pdf/20171227_JQIR_shikin_saihenko.pdf
    オンキヨーのような企業でも運転資金程度を銀行ではないところから調達しないといけないというのは様々な理由があるでしょうが、疑問に思わざるを得ません。
    それほど苦しいのでしょう。これでは目につくトレンドに片っ端から喰らいついて日銭を稼ぐの精一杯な気がします。

  • パイオニアのオーディ事業部と合併して、TEACと業務提携し、その後はDENON&MARANTZのように外資に・・・という話がありましたよね。デジタルアンプもSACDも、初代の質が良いので既存モデルの金型のままで中身のマイナーチェンジでも質的には充分勝負になる筈なのに、そんな後継機種すら全く出ないところをみると経営が辛いんだろうとは感じています。それでもONKYOはハイエンドビジネスに手を出さないところが凄いと思っていました。
    国家レベルで日本の実体経済がどう回っているかが主因ですので、それぞれのオーディオメーカーレベルでどうこうできる話では既に無いですよね。その意味で、2極化の責任はメーカーにもユーザーにも本質的には無いと思ってます。この状況、個人的にどうしていいのか分かんないし、どうにか出来る訳でも無いのですけど、皆が豊かに暮らせるような良い方向に改善して欲しいという気持ちはあるのですよね。。。

  • ハイエンドについてですが個人的には必要だと思っています。オーディオの話じゃなくて経済の話に踏み込んでいるので、そちら方面で例えるならちょうど貧富の差をどう捉えるかって話と繋がりそうです。
    富裕層に規制と課税ばかりするのは成長を阻害します。もちろん答えは一つではないですが少なくとも経済成長だけを考えるなら米国のように法人税減税をするほうが長期的な経済成長は確保できるようです。
    http://blog.livedoor.jp/cpa_capitalist-index/archives/2017-12-22.html
    向こうの富裕層はオーディオを買うことが車や時計のようにステータスらしいので、景気が良ければ今後も業界の貧富の差は拡大していくでしょうね。

  • 正直単純に日本だけ所得が成長していない+円安のため海外製品がとても高く見えるのが拍車をかけてます。
    でも業界自体のことを考えるならそういう人たちがお金を出すことってとても大事だと思います。安いものしか売れない業界って健全ではないと思っていて、たいてい過当競争になって賃金低下+ブラック企業化です。日本の給与がまた少なくなります。
    そう考えると良いものに高いお金を出す人が沢山いるって良いことです。むしろ健全化に必要だと思いませんか?
    ハイエンダーの存在はどうしても目立ちますが、実際に全体のオーディオ人口からしたら僅かだと思います。ヘッドフォンやポータブルまで入れればですけどね。そういう人たちがいなくなったら、本当に優れた製品もあわせて消えていくと思います。輸入代理店も撤退、多様化が消えて行きます。
    あとハイエンダーといっても個人個人の思想や性格は千差万別と思うので、ぱすてるぴあのさんの姿勢も寛容に判断される方もいると思います。

  • 結局ですが、ハイエンドが高付加価値化して高額化しながらも存続できていて、その反対側で中華の登場によってローエンドの価格崩壊、それがスピーカの据え置きからポータブルまで同時に広がっている現在の業界はとても健全に見えるという印象です。
    上にOnkyoの事例がありますが、安くなくて音も良くない製品を出していたので業績悪化は当然と思うところです。P3000R持ってたので音は知ってます。今は中華にその役目を取られましたね。マランツはまだ頑張っていますが。
    日本から高付加価値のハイエンドブランドが次々撤退していく未来は果たして健全なのか考えてみてください。多分その頃の日本の庶民は今より更に貧しくなってると思います。

  • まず、私ももちろんハイエンドは必要だと思っています・・・という前提で、
    >日本から高付加価値のハイエンドブランドが次々撤退していく未来は果たして健全なのか考えてみてください。多分その頃の日本の庶民は今より更に貧しくなってると思います。
    現状このまま行けばそれしか見えないというのが私の肌感覚です。ハイエンド層が市場を支えていると云うより、2000年代以降の諸々の経済政策の結果として所得の二極化が進み、生活にあっても無くても良いオーディオを余剰資金で買える人が富裕層しかしかいなくなりました。この経済政策が生んだ結果がそれこそ賃金低下(労働者の非正規化)でありブラック企業化です。
    結果、今は業界が僅かなハイエンダーに依存して利益率の高い高付加価値商品で食いつなぐしかなくなった。上のONKYOの例もですが、未来を見ている訳では無く、自転車操業で日銭を稼ぐために。
    過去日本を支えた音響産業は製造業としてほぼ壊滅しつつあり、市場規模が小さすぎて殆ど日本経済には寄与しない超高額輸入品や特殊なガレージメーカーのみが残りつつある。そしてそれらの輸入品は日本経済が豊かだから開発されて存在している訳では無く、主に海外富裕層の事情で生まれた製品が、日本の好事家の片思いで極一部が持ち込まれているに過ぎない。
    このように考えています。
    オーディオに限らず、私が理想とする健全な市場はピラミッド型を形成していて、学生にも手が出る廉価で広い裾野があり、それが豊かな普及価格帯~中間価格帯に繋がり、そして頂点にコストを度外視したハイエンドが存在するマーケットです。

  • 今はハイエンドの屋台骨である普及~中間価格帯の消費者をごっそり失ってしまった結果、広い裾野に折れそうな細々とした中間市場があり、頂点の僅かなハイエンド市場が下を押しつぶす重さでのし掛かる、いびつな状況に陥っているように見えます。これでは健全どころか、不健全で病的な、市場経済的には終焉間際の状況にあるとしか思えません。
    私は社会の90%が自分を中流だと感じ、それなりの報酬を得られた高度経済成長末期の時代を見て育ちました。当時と所得が二極化した今の社会を見比べて、今が豊かで住みやすい世の中だとは思いません。むしろ大多数には夢も希望も無い冷たいギスギスした世界に感じます。私はオーディオも含めて、社会全体が豊かになるにはどうしたら良いのか?という視点で捉えているので、大多数が豊かさを享受できなくなる程の二極化を、健全という感覚は理解出来ないのです。
    >上にOnkyoの事例がありますが、安くなくて音も良くない製品を出していたので業績悪化は当然と思うところです。
    ONKYOはミニコンポからピュアオーディオの普及機まで、安くてそこそこ質の良いものを、なるべく多くのユーザーに広げようと長年努力し続けてきた会社の一つだと思っています。ハイエンダー視点では所詮中途半端な音質でしょうし、音作りの好みは皆さん色々あると思いますが、庶民のニーズを読み、庶民生活と音楽環境を豊かにしてきたのは事実です。
    90年代末のサンスイやナカミチに始まり、日本を代表する音響メーカーの多くが資金繰りに困り、事実上の倒産を余儀なくされてきた現状はおかしいと思っています。遂にそれが東芝やシャープなど巨大な電機メーカーにまで及んできたのが近年。淘汰の結果として新たな市場が創出され、国内に新たな需給や雇用が生まれる訳でも無く。これでは日本人として、働く側も消費者も両方が不幸になり、社会が落ちぶれていくだけでは無いでしょうか。

  • 私が余計な書き込みをしたのがいけなかったみたいですね。
    結局、IT系で日本企業が全面敗北してしまったのがいけないのでしょうね。AV家電がIT機器に吸い込まれてしまいましたが何の対抗馬も打ち出せませんでした。海外の専業メーカーに比べ規模が大きいだけに固定費負担が出来ずに倒れてしまった。
    特にゼネラルオーディオがIT機器に置き換えられたのでマスを稼げなかったのでしょう。英国型のバジェットハイファイの部分が日本メーカーの場合ミニコン、シスコンでしたから。
    家電系における日本の技術力というのはメカ系に強いことであってデジタル化でメカニズムへの依存度が下がったのが致命的に思えます。
    再分配の問題については労働環境の整備も含め先進国というにはお粗末でこの辺りは悪い意味でアジアのままなのが大きな歪になっている感じはします。

  • 国産への想い、国内景気、ここに色々なものが集約してそうですね。現在のオーディオ業界の本当のところは統計でも取らないと本当のところは見えてこないので、お互いにどう思うっていう意見が出揃ったいま、根拠なくこれ以上踏み込んでも成果はないでしょう。
    確実にわかってることで言えば調子の悪い国産大手はコストパフォーマンスで中華に完敗というところでしょうか。大手は変化を嫌い中身がほとんど進化してないですので、そこで海外との競争に負けてます。最近の中華の基板設計を見ると本当にそう思います。
    私の好きな言葉に、強いものが勝つのではなく変化に適応したものが勝つ、というものがあります。調子の悪い国産大手は時代の変化に乗り遅れていると思うところです。家電ではテレビを見なくなってるのにテレビに投資とかそういうことです。

  • 国産大手の良くないところは流行を後追いする付け焼き刃的な開発です。
    ご存知と思いますがデジタルアンプブームが典型的ですね。Sharpに始まって大手がこぞってD級アンプを出しましたが大半が粗悪品でした。そうしてるうちにICE-Power、UCDと来て本当に優れた次世代特許は海外が全部抑えました。
    国産はその頃にはD級アンプは音が悪いって評判が定着して売れなくなったのでアナログ回帰です。この転身には本当に呆れました。こんなことやってるなら負けて当然だと思います。D級アンプが悪いんじゃないです。
    車業界がハイブリッドで先んじて時代の先を行く特許を押さえたことと対照的です。なので日本が全部ダメだといいません。
    嘆いてハイエンドを否定しても何も変わらないです。大手への想いがあるなら国産大手がどうしたら元気になるか考えて動いていくべきだと思います。私は記事という形ですが具体的に書きました。

  • すみません。ちょっと違う意味に取られかねないので最後のところだけ補足します。
    >大手への想いがあるなら国産大手がどうしたら元気になるか考えて動いていくべきだと思います。
    現状で何もしていないという意味ではないです!出来ることをみんなでやっていくことが力になると思っているのでお互いに頑張っていきましょう、というふうに捉えていただけますと幸いです。
    よろしくお願いします。

  • Innocent Keyさん、とりさん、新年明けましておめでとうございます。
    >とりさん
    以下、Innocent Keyさんへの返信にとりさんへの回答も含まれると思うので、そちらを読んでいただけると幸いです。
    >Innocent Keyさん
    >国産への想い、国内景気、ここに色々なものが集約してそうですね。現在のオーディオ業界の本当のところは統計でも取らないと本当のところは見えてこない
    これは今の景気というか社会格差に対する視点の違いですので、ここはInnocent Keyさんと私では置かれている立場が違いますので、見方が違っていて当然だと思います。例えば上で私が書いた広い裾野については、今は新たに創出されたポータブルアンプやDAP、ヘッドホン界隈の市場になると思うのですが、90年代のポータブルCDPやMDプレーヤー、カセットWalkman、DAT等を身近に使ってきた世代からすると、本当に流行っているのか?その市場規模には疑問を感じていたりします。
    当時、ラジカセやミニコンポ含めて据え置きオーディオが中心の時代だったため、ポータブルオーディオが巷で流行しているという強い印象はありませんでした。それでも、1万円弱~5万円程度のポータブル再生機が、当たり前のように大手家電量販店どころか、日本中の小さな電器店やスーパー、ホームセンターの家電販売コーナーですら色々と並んでいました。昔のポータブル機は音が良かったなんて言われたりもしますが、実際・・・良いお値段でしたから。

  • 景気悪化が進んだ2K年代以降、可処分所得の低下を伴うデフレ圧力と質的低下でポータブル機が中華機に置き換わり、超低価格機が当たり前になってしまいました。90年代はそこそこ高額なポータブルプレーヤーが一般層相手に売られていて、マニアに限らず購入される方が普通にいてだれも不思議に思わなかった訳です。私が考える景気の良い社会とは、例えば今売られているDAPやポタアン、イヤホンやヘッドホンのそれなりに高級なモデル含め、マニア層に留まらず日本全国どこでも売られていて普通に買う人がいる豊かな社会を指しています。
    国産製品の開発姿勢の問題やデメリットについては23.24.でInnocent Keyさんが書かれていることに概ね同意します。これは、オーディオ開発者としての視点から日本メーカーの功罪を捉えるか? マクロな景気の流れとして捉えているかの違いだと思います。実際問題、私個人は使用機器の中で国産製品の比重が高いとはとても言い難いですし、そこから見ても判るとおり、国内メーカーに特別な思い入れがある訳ではありません。正直、個々の製品が自分の希望に適うなら国籍は問いません。
    現実問題、今後、旧い製造業としての日本のメーカーが生き残る可能性はとても低いだろうと思っています。(オーディオに限りませんが) 海外勢との競争に負けたのは、過当競争以前に、90年代後半以降、景気の悪化と共に徐々に物が売れなくなった結果、開発予算が削られ人件費を抑制するための就職氷河期が起こり、まともな人材を集めて育成しなくなった事に起因します。

  • 人材と開発予算の両方を失った結果として、2K年代以降は製品開発が上手く回らなくなり、時代の変化に伴った新規アイデアを取り入れつつ、日本企業が世界のビジネストレンドに乗ることが徐々に出来なくなりました。わたしはこれは、景気下降局面に際し、日本全体が置かれた国家レベルの長期に渡る舵取りが生んだ結果であって、個々の企業には、ある意味どうしようもない流れだったと思っています。
    >嘆いてハイエンドを否定しても何も変わらないです。
    私はハイエンド全体の否定論者ではありません。だから、タイトルにも!?を敢えて付けたつもりです。文中で述べているとおり、そもそも景気が良かった時代含めて、私がある種のハイエンドオーディオに懐疑的な姿勢は初心者だった90年代にほぼ確立していて、ずっと変わってないのです。市場としてはハイエンドマーケットは必要ですが、普通の音楽ファンには必ずしも高額品って必要ないよね?というスタンスは、箱ピュアのテーマとして05年の開設時から一貫しています。
    このエントリでは、性能よりも付加価値追求型のハイエンドビジネスにはあまり興味が無い理由について、個人的な理由を述べているに過ぎませんし、ハイエンドは末広がりの健全な市場に支えられている方が、ハイエンドの品質維持や開発持続の為にも望ましいと考えているだけです。多数のユーザーと低価格機からの突き上げとフィードバックが失われたら、進化が停滞し、更にまともな製品が作れなくなると思います。

  • 大手の将来性については正直なところ悲観的です。中堅以下では独創性を発揮して生き残るところはあるでしょうが、適者生存が叶わなかったのは、それが世界の大きな流れですから。でもそこに関わった人が大勢いる事を忘れてはいけません。抗えない流れである以上、自己責任と見放すべきだとも思いません。オーディオという一側面に限らず、日本がどうしたら景気回復できるのか?という面は常日頃から気になってはいます。私がどうできる訳でも、具体的なアイデアがある訳でも無いのですけれどね。
    ただ、私個人が望んでいるのは、経済的格差を許容しつつも、なるべく市民社会全体が豊かであるよう支え合う社会ですので、大多数の地盤沈下や富の二極化をもたらすほどの格差拡大によって生み出される僅かなトリクルダウンに縋るのでは無く、これまでの行き過ぎた資本原理主義とは違う形の、より実業が尊重され、民主的な範囲で再分配機能が強化された穏やかな市場経済にシフトする事が望ましいとは思っています。
    https://wirelesswire.jp/2017/06/60153/
    http://sirundous.com/ponics/sihonwg/
    http://sirundous.com/ponics/piksunihao/
    http://bizacademy.nikkei.co.jp/knowledge/piketty/article.aspx?id=MMAC3l000013042015&page=1

  • 全てを書くことが難しいのでオーディオの話はひとまず置いといて、経済の話についてかいてみます。
    景気の悪化は国内の問題で大きいのは
    ・高齢化
    ・増税
    ・所得再分配の下手さ
    色々あるかと思いますが、元気がなくなってる理由の大元はこの辺にあるかもですね。大手企業の硬直化も高齢化と年功序列が合わされば必然かもしれません。平均的には若くて能力のある人がドンドン出世する社会じゃないですからね。
    個人的には今の日本の経済政策自体は余り間違ってないと思っていますが、常に対応が遅いと思っています。円安誘導、トリクルダウンへの方針転換は2012年ではなく2009年にスタートしていればリーマンショックのダメージはもっと軽かったかもしれません。
    今はその効果の限界を知ってようやく次に行こうとしていますが、これももっと早ければと思うところです。なので今語るべきはその次の時代かとおもいます。トリクルダウンは日本では特に機能しないと思っていますから、別の政策が必要でしょうね。

  • ぱすてるぴあのさん紹介したピケティは知っています。10億持っていたら金利1%でも1000万円ですから普通に働くより稼げます。しかも株式投資なら税金が固定20%ですから普通に1000万円稼ぐより効率がいいです。これが労働格差の原動力でしょう。
    でもこれからは働いて稼ぐ時代じゃないかもしれません。AIが台頭してきたら仕事がなくなります。自動運転とショップ店員の無人化が実現したら大失業時代の到来ですから本格的な社会問題になると思います。
    それでも日本はまともな仕事なんてなくなっても「仕事をしろ」って社会的圧力が続くんでしょうね。日本人は真面目に働くので海外よりこういう問題への対応も動きも遅いと思います。それこそ大量の死人が出ても方針転換出来ないと思います。先の敗戦のように。
    ベーシックインカムはある程度以上の知恵のある人は必要性を訴えていますが今はまだ早いですね。上に書いた自動運転、ショップ無人化、このあたりがトリガーになると思っています。

  • あるべき経済ってのは答えがないので難しいです。ぱすてるぴあのさんが好みそうな方針はこちらにまとまっています。
    https://ameblo.jp/reisaiouen/
    先日紹介したCPA Capitalistさんは真逆の事を言っています。
    http://blog.livedoor.jp/cpa_capitalist-index/
    でも私はどちらも正しいと思ってます。全体の成長ならCPA Capitalist氏、零細応援氏は中間層の充実です。どちらも満たすような政策は不可能かもしれません。中間層の充実も最初は良いですが全体が沈むので長期的には結局悪化するでしょう。逆に全体が上がっても中のバランスが悪ければ本当に豊かな社会とはいえません。
    なので基本は全体の成長を狙いつつ、経済強者の反発を招かない範囲で中間層への配慮をすることが理想でしょうけれども、一つの方針に絞っても上手く出来ない現状ではこんなこと簡単ではないはずです。まずは全体の成長が優先なので法人税減税なのでしょう。

  • >30.
    経済政策の対応が色々遅きに失しているのは同感です。手法が正しくてもタイミングが遅れれば十分な効果が出ませんし、副作用が大きくなってしまうこともありますし。
    >トリクルダウンは日本では特に機能しないと思っていますから、別の政策が必要でしょう。
    http://sirundous.com/ponics/piksunihao/
    私もトリクルダウン理論には懐疑的ですが、仮にトリクルダウンさせようにも、日本の場合、年収1280万以上でトップ1%、754万程度で5%入りでは、富裕層がトリクルダウンを起こせる程の財力と市場規模を持っているとはとても云えないでしょうし、95%以上の国民が対外的にみれば事実上、既にのっぴきならない地盤沈下状態に陥っているのではないかと。本来、年収576-1280万の人達は中間層~アッパーミドルとしか呼べないはずで、2K年代以前はこの部分に含まれる世帯の割合が今よりずっと分厚かったように思いますし、このような人達を富裕層と呼ぶのは無理があると思います。
    >31.
    そうですね・・・日本は働かざる者食うべからずの文化ですから、ベーシックインカムを対外的な圧力からの後追い無しに自主的に先んじて取り入れるのは不可能に近いでしょう。自分は、実体経済で胸を張って労働と定義される範囲が広くなるのが理想です。本来は何も物理的な生産と労働に限らなくても、精神的ものであれ何かのサービスを間接的に生み出せればそれは労働と定義されて良い筈ですよね。

  • ただどちらの生産性をも伴わない、お金がお金を生み出す的な投機的虚業(恥ずかしながら自分も昔は株取引で稼いでいたくちですが・・・)の比率が、実体経済を遥か大きく上回る現在の資本主義は健全ではないと思っています。資本の提供が社会を潤すというのはもはや建前で、実体はマネーゲームを介した実体経済からの搾取の側面のほうが遥かに大きいですので。日本に限らす、今の資本主義って、実業的な収入よりも資本家として限りなくインチキに近い脱法的なマネーゲームに目覚めた人ばかりが富裕層になれる社会ですよね。
    >32.
    零細応援氏のはちゃんと読んでないですけど、これから読んでみます。そもそも私は固定資産税も消費税も法人税も所得税(超富裕層除く)も、金融的虚業所得以外の実業所得部分は、理想を云えば全部まとめて減税するのが望ましい的な考えもあったりします。いっぱ一絡げに増税or減税するよりも、社会的弱者と庶民、中小企業が優遇されるようにもっと細かく課税すべきだと思っています。大企業についてはどんな分野であれ市場の寡占化を法律で抑止すべきでしょうし、内需に貢献するなら減税しつつ、資産と技術、生産を海外に流出させる類のビジネスには、むしろ懲罰的にがっつり課税して良いのでは無いかと。あとは従業員への所得と時間の十分な還元の法的強制ですね。ブラックや非正規の上にあぐらを搔いて搾取したがる経営者と資本家は、長い目で見たら集めた金で社会に負の力しか生み出さないでしょうから、全部まとめてギロチンに掛けて資産没収すれば良いと思いますw

  • 英CHORD社の様に、
    日本円100万円以上のDAVEの様な象徴的な機種をトップに置きつつ、
    同時に、日本円5万円以下のMojoの様なリーズナブルな設定の機種も用意する。
    そんなオーディオ機器展開が、老舗の国内ブランドからも複数見られる様であれば、
    エンドユーザー(なり個人事業主レベル)までが
    「日本国内における、オーディオの将来性」を、
    話題の中心にせずとも済むのでしょう。
    もっとも、こういった、
    音楽に情を動かす機会に普遍性をもたらす程度に幅広い展開には、
    同時に独自性という軸が求められます。
    その核には、
    http://ascii.jp/elem/000/001/130/1130242/
    「DSDとPCMどっちが音のいいフォーマットかと議論した際に、
    Watt氏は断然PCMであるとコメント」といった、
    自らの価値観(視覚でいうところの審美眼)を信じる、
    独自性を核としているように思います。
    これは、しばしば営業上求められる
    (同インタビューで、オーディオ業界色の強い他媒体では言及されない位に)、
    「これまでの”期待”を総ざらえする」事と相反します。

  • 私が思うには、OPPOのSonica 「DAC」で一番思い切っているのは、
    DACチップでも電源レギュレーション対策でも、価格設定でも無く、
    「ヘッドホン端子を”付けない”」商品企画かなと。
    前作のOPPO HA-1が、事実上「PCに1台足すだけで揃うヘッドホンアンプ」でもあったのに対し、
    Sonica DACは、別途アンプを必要とします。
    他方、これからの音源の入り口である「ネットワーク」には無線込みで対応させています。
    果たして、「定番のヘッドホンアンプ機能vsこれからのネット配信対応機能」を
    天秤にかけた際に、定番より、これから、という価値判断を「老舗」達は企画で通せるか…
    ある意味、自社なりエンドユーザー(市場の広がり)を「信じて」いないと取れない企画でもあるかなと。
    マランツND8006も、DRM縛りなSACDより、ネット音源の方を選んで出てきましたが、
    事実上の「フォロー記事」が即座に出されたりしています。
    https://www.phileweb.com/review/column/201711/18/571.html
    (国内営業的には、反応が相当気になっているのかな、と。)
    そういった意味でも、案外今後は形状含め「縛り」の少ない、
    いわゆる「ゼネラルオーディオ」の方が、
    再度、機器市場でも主導権を持っていくのではないかと。
    ここでも言及があるフィリップスのポータブルCDプレーヤーAZ6829も、
    オーディオとしては誰も言及しない、
    簡易なサラウンド・プリセットイコライザボタン機能が付いていた様に、
    商品企画上は、あれでも”ゼネラル”オーディオだったのですから。

  • はじめまして(*・ω・)ノ
    たまにブログを覗きに来て、今回の記事も興味深く拝見しました。
    20代中盤~後半にかけて、ちまちまオーディオをかじっていた私は、オーディオ雑誌を眺めながら羨望の溜息をついていたものでした。
    4年ほど前、東京で開催されていたハイエンドオーディオショウに行く機会ができました。
    どんな別世界があるのかと、ワクワクしながら会場に向かったのですが、確かに凄いものの、数千万円のシステムでも、私の期待していたほどの世界はそこには存在しませんでした。
    「あれ?確かにいろいろ及ばないとはいえ、自分のシステムもなかなかのもんじゃね?」と思ってからは、オーディオ雑誌もパッタリ読まなくなり、ときどきアクセサリーやセッティングをいじりながら、音楽を楽しんでいます。
    ハイエンドオーディオは、それはそれで良いものです。
    F1のような、コスト度返しのメーカーガチンコ勝負の技術開発の場でもありますし、実際にメーカーにとっての貴重な収入源でもあるでしょう。
    が、ミドルレンジの製品の層が痩せ細り、ハイエンドを一部の高所得者が買い支える現在の市場構造では、やがて先細ってしまいそうで心配です。
    オーディオ業界の衰退もですが、音楽業界も、CDが売れず、ダウンロード販売もそこまで振るわず。音楽に関するもの全体において、お金を落とさない(落とせない)社会になってきてしまっているのは悲しいですね。
    パステルピアノさんのブログは、音楽の楽しさ、オーディオの楽しさが伝わってきて、読んでいても楽しいですし、参考になります。
    このブログを通して、オーディオに興味を持ち、今まで以上に音楽を楽しむ人が、少しでも増えればと思います。
    体調のこともあると思いますので、無理のない範囲で、今後も続けていってください。応援しています(*´∀`*)

  • >レクフユノキアさん
    はじめまして♪応援ありがとうございます(*^-^*)。いつもとりとめのない駄文で申し訳ないのですが、私が書いたことでレクフユノキさんに少しでも参考になる部分がありましたら、こちらとしては本望ですV(^_-)
    オーディオショウ関連は、会場の制約諸々の影響から音的にもうちっょと何とかならないの?というのが余りにも多くて、行かなくなってしまいました。時々凄いって思うものに巡り会うこともありますが、その再現ベクトルは殆ど現実の演奏とは乖離した誇張された世界の凄さだったりするので、オーディオで音楽の再創造的な演出を求める方々には魅力的なのでしょうが、大半が私の求めている方向性とは違うので、聴いていても完全に他人事みたいな感じになってしまう事が多く・・・
    >やがて先細ってしまいそうで心配です。
    日本の場合、二極化と云っても、若年~中年マニア層のハイエンド人口は極めて限定的です。そしてそれ以上に世代格差による富の二極化の側面が圧倒的に強いので、支払い能力のある団塊の世代のマニアが減る近い将来、今のまま進んでいくと、ハイエンド諸共そうならざるを得ないのではと思っています。
    既存の音楽ソフト業界は、とにかく権利関係での中間搾取が酷過ぎましたので、いちどメチャクチャになってリセットし、ユーザー側の課金の大半が国境を越えて直接アーティストの身入りになるようなシステムに新構築されて欲しいと願っています。メディア製作もデータフォーマットの選択も配信の可否も、例えば全部同人みたいになれば良いのになと。これから主流となるであろう有料ストリーミングは、配信元の胸三寸で権利と利益配分と拡散力の首根っこを全部掴まれてしまうので、これもアーティスト本位にはなり得ないと思っています。

  • >CD92さん
    お久しぶりです&あけおめです。
    CHORDも興味はあるのですが、ポータブルとハイエンドの両極端で、バッテリー非内蔵の据え置きでお手頃なモデルが事実上ACアダプタ駆動の2Quteしか選択肢がありませんので・・・安価なホームオーディオ派としては、今でもなかなか敷居が高いメーカーです。このくらい出すなとすると、まともな電源を積んだ据え置きDACが視野に入ってきますので。
    Robert Watts氏のDSDよりPCMのが音が良いというコメントは、個人的な本音を言わせて貰うと私もそんな気がするとしか(滝汗) SACD Hybrid盤等では、音質的な部分よりも、音楽的なタイミングの部分でPCMの方が活き活きとリアルに聞こえる事がままある印象です。SACDの音質的なディテールを引き出すにはそれ相応の精度と物量投入が必要ですし、その結果として向上するファクターが音楽として果たして意味のある要素かと問われると、完全にオーディオマニアックな領域での良し悪しですので。
    SONICAについてはブログで取り上げようかずっと悩んでいます。ESS搭載機なのと、評価が二分していて、第三者の立場から肯定意見のみならず、否定的な意見をも併記することが、SONICAのユーザー層にはあまり望まれ無さそうというのが理由です。値段と品質のバランスという観点では、ハイエンダーでは無い一般的なオーディオマニア層にもっとも求められている筈なのに、近年商品ラインナップがもっとも欠けていた領域を見事に突いてきたな~と。

  • その1から引き続いて読ませていただき、凄く共感しました。
    音が良いかどうかについて良く議論になりますが結局は個人の好みの問題に帰着します。
    個人的には、音を分析的に聴くより、リラックスして音楽に身を委ねることに重きを置いています。
    社会通念を逸脱した超高額な機器を買わずとも、常識的な範囲のリーズナブルな機器でも自分好みの音を実現できれば幸せなオーディオライフを実現できると思っております。

  • こんばんは。コメントありがとうございます。
    ハイエンド製品には研究開発や製造コストを掛けた結果として、結果的に価格が高く成らざるを得ない優れた製品も中にはあるのですが、実体よりも付加価値の部分が肥大した結果としてゼロの桁が2つも3つも増えてしまうようなブランドや製品も、残念ながら数多くあると思っています。特にピュアオーディオのようにマーケットが年々小さくなり、数が売れ無い手工芸的製品になってくると、尚更ビジネスが利潤偏重で混沌としてしまい、更に市場を狭める事に繋がる負の循環に陥っているように感じます。
    経験的にも直感的にも、製品の品質と価値の見極めを正確に付けられる方は少ないですので、売り手側の資本原理主義的な考えからすると、どうしても、付加価値でつけ込もうという計算が働いてしまうのですよね。
    ※オーディオ趣味は自慢と自己顕示欲を美化したもの。
    ・・・と、Twitterでとある先輩が見事に揶揄してましたが、そういった物欲や金銭的な見栄を張るにはお金がかかりますが、其処を捨て、価格にとらわれず単純に「音楽のために」というシンプルな基準に基づいて機材を試行錯誤、取捨選択されるのでしたら、意外とお金を掛けなくても好みの音質に辿り着けますし、また十分色々と愉しめる懐の深い趣味だと思っていますd(^_-)

  •  ご無沙汰しております。金剛山です。
     本記事を拝読して首肯すること頻りでした。価格COM等の
    機器批評を読んでいて、マニアの方々は機器集めには熱心な
    様子だけれども音楽鑑賞にはさほど関心にように感じていま
    した。やはりそのような傾向はあるのですね。
     機器の特性探りに終始して、肝心の音楽を聴いた際の感想を
    述べているブログは少ないので、貴ブログはとても為になります。
     ハイエンドオーディオと呼ばれる製品群については値段を吊り
    上げることで消費者の選定眼を惑わせるはったりではないかと
    常々懐疑的でした。ある程度の性能は有しているのだろうけれど
    余りに高価だと感じています。
     さて。私自身は作曲者や指揮者、演奏家の苦悩や哲学を感じ、
    知るために音楽を鑑賞しています。この点でも、音楽を聴く道具
    として各種機器を紹介されている貴ブログはとても参考になります。
     
    追伸
     イヤフォン、ヘッドフォンの使用は難聴の原因となり、脳に
    異常を来しますので止むを得ない場合を除き避けるべきです。
    ※人間の聴覚は両耳で同一の音を聴き取るように出来ているが、
     イヤフォン、ヘッドフォンはそれに逆らい各耳に別々の音を
    押し込むため。

  •  Pastel Pianoさんが引用されているアシュケナージさんの演奏は
    ラフマニノフピアノ組曲第一番とスクリャービンピアノソナタ(共に
    デッカ制作)を聴いています。特に後者は歳を経ると共に奇人振りが
    顕著になったといわれるスクリャービンの人間性が想像出来るような
    迫力のある演奏でした。

  • 金剛山さんお久しぶりです(*^-^*)
    ハイエンダーさんや、ハイエンドオーディオへの憧れが強い若い子が多いTwitter上では、私の一連の(あくまで個人的)見解にもかかわらず、感情的な異論反論が散見され、時代が変わったなぁと感じてしまいましたが、ブログはあくまで当方のテリトリーとは云え、賛同して下さる方が少しでもいてくれるのは嬉しいです♪
    物には作り手と売り手側に還元されるべき適正な値段の範囲があって、それ以下でもそれ以上でも、その乖離が極端になるとマーケットの健全性にもユーザーの広がりや多様性維持にも巡り巡って悪影響を及ぼすので、行き過ぎた資本原理主義や非常識に対してはなるべく懐疑的であるべきというのが私のスタンスなのですが、なかなか理解して貰えないのも時代の流れなのでしょうね。
    私はヘッドホンやイヤホンで長時間音楽を聴き続けていられないこともあり、自分が積極的に使わないので、ヘッドホンの悪影響については、あまり考え無いようにしてきました。ただ、居住形態の問題でヘッドホンでしか音楽を聴けない方が沢山いらっしゃいます。特に今の若い人はそんなケースが多く。それもあるので、あまり強く否定論を展開することは出来ませんが、とにかく長時間聴き続けたり、たとえ短時間でも大音量で聴くことだけは皆さん避けて欲しいと思っています。

  • >さて。私自身は作曲者や指揮者、演奏家の苦悩や哲学を感じ、知るために音楽を鑑賞しています。
    これも割と当たり前のことだと思っていたのですが、これすらも異論反論が結構あって、趣味の多様性からすると、オーディオ遊びが目的で、音楽は手段というのも認めるべきというご意見は多くあり、中には音楽は手段で目的はオーディオ、機器製作者の創る音が聴きたい。魅力的なハイエンドオーディオと巡り会わなければ、ここまで音楽を聴く様にはならなかったと言われる方もいらっしゃいました。
    https://twitter.com/pastel_piano/status/950759713855102976
    自分もオーディオのガジェットとしての楽しさは良く解った上でブログを運営して来たつもりですので、機材を弄ったり、好みの機材を集めて囲まれたり、試行錯誤を愉しむことを否定する気は毛頭ありませんが、あくまで機材は道具で手段、目的は音楽再生って部分はオーディオを嗜む上での不文律に近いことわりだと思っていました。
    ※オーディオマニアも音楽を聴く。 しかし、音楽そのものを聴いているのではなく、音楽を通して、コンポの凄さを確認しようとしているのである。 この場合、音楽は目的ではなく、コンポに磨きをかけ、箔を付けるための手段だと考えられる-長岡鉄男。
    ですので、長岡鉄男氏の「手段が目的となることを趣味という」みたいな迷言を聞かされても、本末転倒するもそれまた良しみたいな胸中には正直なれる気がしないというか、むしろ絶対になりたくないと思っていたりします。この考えは変える気も無いし変わるつもりも無いので、それが原因で手段が目的化したオーディオマニアの方々と対立するのでしたら、もう私はそれでいいやと思うことにしました\(^o^)/

  •  こんばんは。わけのわからない方々と議論することはさぞお疲れでした
    でしょう
     古い格言で恐縮ですが、近江商人の「三方良し」(売り方良し、買い方良し、
    世間良し)の理念を実践出来ない会社や業界は廃れて行くと思います。
    ハイエンドオーディオを名乗る製品の大半は上記に反しているので、いずれ見捨て
    られて行くと推測しています。。私は既に見捨てています。
     しかしながら、デノンが頑固にPMA390を作り続けたり、オンキヨーの新型デジタルアンプ
    を搭載したミニコンポが好評を博したりと、まともな会社のまともな製品の光明は途絶えていないと
    思います。
     音楽鑑賞よりも機器集めに熱中する方について。自身は身銭切って浪費を楽しんで
    いるのだから勝手にすれば良いと割り切っていますが。Pastel Pianoさんが一部マニアの
    考えを許容し難いのは、演奏者として真剣に音楽に取り組んでいらっしゃるからだと思います。
     ツイッターも僅かですが拝読しました。クラシック鑑賞初心者には学ぶべきことの
    多い内容に感じられましたので。いずれツイッター上にてメールを差し上げた上で
    フォローのお願いに上がるつもりです。
     意見の異なる方々との議論の連続でお疲れだと存じますが、Pastel Pianoさんと
    同様の考えの方も少ないと思います。どうぞ心身に障らない程度に、音楽に取り組んで
    下さい。

  • 訳がわからないのはお互い様と云いますか、たぶんこれは先方も同じなのだと思います。
    この記事の元になった前年末の議論では、反論に対してTwitterで長文で返す私にも落ち度はあるのですが、趣旨を認めがたいが故に、既に私が回答或いは同意している件について、(私が同意してないという誤った仮定に基づいたまま) 同じ反論を何度も繰り返しされたりしたため、イラッときて言動がキツくなり、最後は匙を投げてしまいました。
    >一部マニアの考えを許容し難い
    これは許す許さないの話では無くて、私はこれこれこういう理由でおかしいと思うので、自分はそうしないと云うあくまで個人的スタンスの話だと思っています。
    ハイエンダーとローエンダーでは、それぞれ立脚点の違う考え方もあるんだなという部分で皆さんそれぞれ互いの違いを認める形で折り合ってくれれば良いのですが、所詮私の個人的な意見に過ぎない見解にもかかわらず、受け入れがたい異論を押しつけられていると云う、被害妄想的なフラストレーションを感じたりする方もいらしたりで。
    自分の考えに少しでも賛同して貰えるのは嬉しいのですが、こちらとしては全く考えが違うような方々にまで、持論を押しつけるつもりは無かったりします。
    近年、Twitterでのフォローは皆さん殆ど挨拶無しに無言フォローでフォロー返しするのが通例になっています。ですので金剛山さんも気軽にフォローして下さいませ。HNが違う場合はブログでお知らせいただければリフォローします(^^)ゝ

  • スピーカーを持ってないようなニワカクソ雑魚ナメクジの意見ですが、既に若者の所得の中央値が年収200万円台となった日本において、オーディオに割り振れる金額は、よほど好きな人であっても単価2万円程でしょう(理由は後述の年収試算したときの感想参照)
    よって、現在の現実的な最高音質環境は、2万円のポータブルDAPに2万円台の有線イヤホン or ヘッドホン、合計金額でも5万円以内といったところですね
    ローはスマホに5000円のイヤホン直刺しで超高級品クラス(ピュアオーディオで言う電柱建設クラス)です
    一度試算したのですが、年収200万円では、可処分所得は年60万円もありません
    現実的には年20万円もないでしょう
    年収400万円ならば、可処分所得は年200万円程にまで増えます
    普通目線では、2万円は1ヶ月の可処分所得とほぼ同じなのです
    今の企業の賃金支払い実績から見る限り、一部ホワイト企業以外は働いたら負け、ナマポニートが正解と言うのは真実です
    日本は若者を筆頭に、発展途上国と賃金水準で肩を並べるほどに貧しくなったのです

  • ぱすてるさん
    こんにちは。ご無沙汰しております。
    初心者さん向けの記事、ひさしぶりに再会でしょうか^^?
    その1とその2を併せて読ませていただきました。全く、御意です^^!
    最近といっても、この6年になりますが、聖子ちゃんという最強の音源に出会ったので、特に聖子ちゃんファンのみなさんにオーディオの宣伝をしているのですが、このような記事は、とても参考になると思います。
    やっぱり音楽好きだけど、オーディオにこだわっていない人って、実はいっぱいいるんですよね。当然、耳がいいはずなのに、学生時代にやっていても社会人になってオーディオから遠ざかってしまった人たちもいて、でもいまからオーディオを再開するのはハードルが高過ぎるというアラフィフ、アラフォーのみなさんに、私は、80年代から90年代の中古オーディオを今、勧めまくっています。
    そんな中、ハイエンドじゃなくて音楽を聴こうよというメッセージ、とても貴重に思いました。
    これからもよろしくお願いいたします。
    ではでは^^?

  • pastel_piano さん
    大変ご無沙汰しております。ブログを続けおられて、とても嬉しく思っております。どうぞご自愛なさって、これからもお続け下さい。
    その後、数度の転居があって環境が大きく変化しましたが、当ブログの感化もあってコンパクトなシステムの変遷を続けています。
    現在は、居間にある Vienna Acoustic S-1 を中心にしたシステムと Acustik-Lab Bolero Piccolo を中心にしたシステムを使い分けていますが、S-1の方は低音を充実させるのに四苦八苦した末に Namamichiのレシーバーアンプ Receiver2 とCDプレーヤー CDPlayer4 の組み合わせ(どちらも「オーディオの足跡」に記載あり)に、Bolero Piccolo の方は濁りのない音を求めて creek 4330 の後 audio-analogue ENIGMA に落ち着いています。S-1 は柔らかいですが奥行きの深いどっしりした音、Bolero Piccolo はベールが数枚取れて至近距離で聴いている様な音の印象です。
    もう1つ Celestion3 MkII があって、寝室用に Pioneer X-HM- 81-S のレシーバーアンプと組み合わせています。小さなシステムですが、電源部がしっかりしているのか思いのほか侮り難い鳴りっぷりです。
    スピーカーケーブルなど基本的なところを抑えれば、小さなシステムはオーディオとして色々と可能性があると思います。ハイエンドオーディオでなくても音楽を聴き込む楽しみは有るのではないでしょうか?

  • 皆様お久しぶりです&いつものことですが、激遅レス失礼します。
    >通りすがりのにわかさん
    おっしゃるとおりだと思います。
    >しばやんさん
    こちらではお久しぶりです。2~3月はほぼTwitterしか見て無くて、しかもTwitterも3月半ばはサボってて、ブログコメントの確認とレスのタイミングが噛み合わなくなってしまい申し訳ないです。※あとFacebookは未登録で読めないのでご容赦くださいませm(__)m こちらこそ、音楽ファンの皆さんへの中古&低価格オーディオの布教を含め、今後とも宜しく御願いしますですd(^_-)
    >ufugiさん
    コメントが週跨ぎですみませぬ。長期休止の繰り返しばかりですが、見捨てずいつも読んでいただいてありがとうございますm(__)m
    >Nakamichi CDPlayer4
    そういえば10年以上前に紹介したCDPlayer2の兄弟モデルですね♪
    https://www.audiostyle.net/category/nakamichi
    良い感じにコンパクトシステムの複数構築が進んでいらして、布教冥利に尽きます(*^-^*) Acustik-lab Bolero Piccoloをお使いなのはすごく羨ましいです。現代ハイエンドオーディオの多くは、虚栄心の強いオーディオマニアに向けて作られたものであって、一部の本当に良く出来た製品を、更に持て余すこと無く使いこなす能力が無い限り、音楽の本質を遠ざける負の側面がむしろ強くなってしまい、純粋な音楽ファンには無用の長物であると思っています。

  • はじめまして。
    私もピアノを多少嗜むので、巷のオーディオ機器とその評価には疑問を覚える事が多かったです。
    これはハイエンド機器に限定されず、ユーザーであるオーオタ全般に問題があるのだと思っています。
    掲示板などで他のオーオタの方々と話していた時期があるのですが、結果的にわかった事はオーオタは科学には疎いという事でした。
    それだけなら話がこじれる事はないのですが、オーディオを自尊心を満たす代償行為として利用している側面が出る事が多く、巷の機材の評価に悪影響を与えていると感じる事が多かったです。
    どこでも女性蔑視の発言が多かったので中高年のマナーが悪い人がオーオタに少なくない割合で存在し、若年層の流入による自浄作用が働いていない様子。
    2019年になった今でも国内のオーディオ関係の情報は非科学的で誰かの代償行為のために歪められている情報が多く、1970年前後の音に関する論文がいくつも発表された以前から変わっていないのではないでしょうか。
    人間がもともとそういうものだと言われればそれまでなのかもしれませんが、国内のオーディオの評価はほぼほぼあてにできない事が私的にとても残念です。
    ピアノに関してはオーディオでも帯域が広く再生がかなり難しい音源だと思っています。
    マルチマイクでミックスされている事も多いため、音源側で既にちぐはぐな事も多いのですが…
    私的には通常スピーカーであれば1次反射の処理を最も重要視していますが、帯域が広い楽器の場合はスピーカーを含めた機材の位相がフラットになるようにして倍音のアライメントを揃える事が優先的な気がしています。
    余談ですが、記事内にある「極上の普通」というのはハイファイの事ではないでしょうか。
    国内だと誤った意味でのハイファイの使われ方が多いようですが。
    長々と失礼しました。

  • デジタルデータを人間の五感に投射する機械というのは全て距離によって分解能が変わる。
    例えばオーディオではスピーカーと耳との距離が遠いほど分解能が下がる。
    低音は分解能が更に下がり高音は拡散してしまい音像バランスが保てなくなる。
    かといってヘッドフォンのようにゼロ距離で聞くと空間表現ができない。
    1m前後で聞くと上記問題のハードルは低いが大型システムと比べるとやはり空間表現が難しい。
    大型システムは2m以降の距離で聞くが、ここまで離れるとやはり分解能がSN比も悪くなるし音量を上げると歪み率も高くなる。
    これを解決する為に高性能なスピーカーユニットや3way、大型エンクロージャ等の技術的工夫がなされるのだが、それぞれにデメリットがあるから問題なのだ。
    ツイーターを高性能にしようとするとダイヤモンドやベリリウムのような硬くて軽い素材が必要になるが、これらはコストが高い。
    ウーハーやスコーカーの歪み率や分解能を改善しようとすれば、やはりコストがかかる。
    なので大型スピーカーを違和感無く鳴らすには技術的かつコストのハードルが高い。
    3wayや大型エンクロージャを用いれば位相の整合性が悪くなるし逆に空間表現が苦手になる。
    ネットワークの部品品質も同様で性能が低いとあらゆる要素が悪くなる。マルチウェイではネットワークが複雑化するので悪影響が出やすい。
    つまり何が言いたいかというと広い部屋と高性能な大型スピーカーでなければ違和感が出るのはしょうがなくて、小型スピーカーを近くで聞くと良く聞こえるのは当然という話。
    決して高級だとかプアなどの問題ではなく物理的にそうなっているだけなのだ。
    スマホのカメラで撮った写真がスマホの小さな画面で綺麗に見えても大きく印刷すると汚いのと同じ。
    大きく印刷しても綺麗に見えるのは高性能カメラのみで、その写真は小さな写真より表現力抜群だ。

  • 楽しく読ませて頂きました。ハイエンドとは具体的にどういった製品群を指していて、またどのメーカーあるいは商品が駄目なのでしょうか。

  • 5chで言われてるハイエンドオーディオの定義
    ハイエンドオーディオという言葉を誰が考案したかは不明なのだが、
    ハイエンドオーディオという言葉を広めたのはハリー・ピアソンという人物だ。
    彼はジ・アブソリュート・サウンドという一昔前の新興オーディオ誌の中心人物。
    この雑誌は、既存のオーディオに対するアンチとしての編集方針を持っていた。
    既存のオーディオとは、ズバリJBLやアルテックやタンノイの製品で、
    これらは主に「音色と音像と迫力」を楽しむオーディオだった。
    一方、ジ・アブソリュート・サウンド誌のオーディオ理念は3つで、それは
    「サウンドステージとステレオイメージとイリュージョン」と言われるものだった。
    奥の深い音場空間【サウンドステージ】に、前後左右正確な位置に音像が
    林立し【ステレオイメージ】、リスニングルームに録音現場(演奏現場)の
    空気をそのまま出現させる【イリュージョン】。これこそがジ・アブソリュート・
    サウンド誌が掲げたオーディオ理念であり、これを出せる機器と調整手腕こそが
    ハイエンドオーディオであるとするものだった。
    まずこのことを理解してから語らないと、
    単に「高額な製品=ハイエンドオーディオ」となってしまうが、それは違う。
    正にこれですね

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