CDプレーヤーのデジタル時間軸管理には謎がいっぱい…( ³△³ ).。o

今日はなんとなく重複で買ってしまった(結構あるんですこれが・・・)全く同じCD2枚(ヘルベルト・ブロムシュテット指揮、サンフランシスコ交響楽団 リヒャルト・シュトラウス、アルプス交響曲)を出してきて、メインシステムの業務用CD-RレコーダーMARANTZ CDR630と、ベルトドライブCDプレーヤーのC.E.C TL51Z両方にセット。スタート時間を目視でぴったり合わせてプリメインアンプのセレクタを切り替えながら聴いてみました。

cdr630

CDプレーヤーの音質比較は何度もやって来たことですので、音質の違いは今更判りきっているのですけれど、この両機、再生中に時間軸が少しずつずれていくのに今更ながら気付きました\(^o^;)/。スタートをぴったり合わせたなのに暫くしてからのセレクター切り替えで僅かに音がずれて聞こえたので???と思ったのですが、どうやら約50分間で1秒ほどCEC TL51Zの方が遅れるっぽい。(注:収録35分(アルプス交響曲)+17分(ドンファン)の曲ですが、演奏に停止のない最初の35分でも徐々にズレるのが判ります。加えて、この2台のプレーヤーはトラック切り替えによるスタート時間のずれは目視範囲では無いみたいです。) 感覚的に音がゆったりしていると表現されることの多いベルトドライブプレーヤーのカラクリが実はここにあるのかも!?


ちなみにCEC TL5100ZとTL51Zのデジタル出力(TOS/同軸)をCDR630に入力した場合、回転に伴う周期的なクリックノイズがCDR630側のDACモニター音に入り、SRC(サンプリングレートコンバータ)無しでは同期が取れません。CDR630側でのDACモニタリング及び等倍速リアルタイムレコーディングでは44.1kHz±100ppmまで許容しているのですが、CEC TL51Zではその規格を超える時間軸管理上のジッターが出ているという事のようです(滝汗)

internalベルトドライブCDプレーヤー CEC TL5100Z

CDR630内蔵のSRCを噛ませればDACとしても使えますしCD-Rも焼けますけれども、この組み合わせの場合は当然データレベルでグチャグチャ。聴感上もかなり濁った音に聴こえますので、CD-R焼きの送り出しトランスポートとして当時のベルトドライブ機は残念ながら使い物になりません。ベルトドライブプレーヤーの再生音の素晴らしさは、もしかすると回転ムラによって敢えて正確性を崩すことによる1/fゆらぎなのかしら?ってな感じでございます・・・(@_@;) ※追記:あくまで90年代の初期型ベルトドライブCDプレーヤーでの話ですので、その後の機種では改良されています。

ちなみにCEC機のベルトドライブトランスポートと同社製単体DAC場合、規格上、同期に問題があるとされるTOSリンクや同軸デジタルケーブルによる従来のS/PFDIFデジタルデータ転送に加えて、CECスーパーリンクという別方式で時間軸信号を同期させています。設計者のカルロス・カンダイアス氏が必要性を感じているからこの方法を取っているのでしょうね。とは云っても一般的なオーディオ用単体DACとベルトドライブCDトランスポートを組み合わせた場合、時間軸の揺れに対するDAC側の受けマージンが普通はもっと広いのか、これまで音飛びなどの問題を経験したことは一度もありません。

CEC_TL5100Z_真空管ハーモナイザーLUXMAN

この話を読んだらこんな巫山戯たCDトランスポート使えるか~!となる方も中には居らっしゃるかもですけれど、其処はデムパな音楽系箱庭ピュアオーディオ管理人。聴感上はC.E.C TL51Z/TL5100Zの方がMARANTZ CDR630よりも遙かに良い音がします。両機を同じ外部DACへ入力するトランスポートとして使用してもその差は歴然。TL51系ベルトドライブは音色が滑らかで濃くアナログライクな厚みがあり、ワイドレンジで音場も広大。CDR630の方はコンパクトな空間でクリスプ且つ軽快なサウンドです。音質的なキャラクターがかなり異なりますので違いは誰にでも判ると思いますが、僕のスタンスとしては音楽が良ければそれで良い。論よりも実を取るって感じです♪

internalMARANTZ(マランツ) CDR630 Professional CD-Rレコーダーの紹介をしてみる

MARANTZブランドながらPHILIPS時代の設計/生産(ベルギー製)でビットストリームDACやダイキャストメカを積んだCDR630も、地味ながらも中々に音楽的な音がして決して悪くありません。けれどもまぁ、客観的には165000円という当時の定価から10万円引いたくらいのクラスが相応な音質ではあります。ARCAM CD72Tとは好みでどうぞの良い勝負。設計の新しいONKYO C-1VL及びC-S5VLには音楽性はともかく弱音部の情報量で軽~く負けています。

この時間軸問題、7~8年前にも手持ちのいくつかのCDプレーヤーで同様の実験をした際にも経験していて、それぞれみんな再生時間がずれていくので大笑いした記憶があります。SONY CDP-X555ES(スペック至上主義SONYの中級機ですから時間軸精度は高いと推定)を基準として、聴感上CDP-X555ESよりも好ましく感じられたPHILIPSのポータブルCDプレーヤーAZ6829/06は、分解すると水晶発振器ではなくセラミック発信子を使っていました。これはもう時間軸管理がぁゃι ぃのが耳で判ってしまう位で、A/B比較をすると体感的にテンポが僅かに速くなっている様に聴こえるのです\(^o^;)/。うろおぼえですが4~5分のトラックを再生して軽く1秒以上ずれていました。これがPHILIPS AZ6829/06の明るく快活な音のカラクリなのかも!?とか根拠の無い超推測で言ってみたり…。

PHILIPS AZ6829-06

他にもこれは知人所有モデルの聞きかじりですが、当時の国産DE〇ON社の普及型CDプレーヤー(型番忘却)の一つも、同様にCD一枚で数秒ずれていたらしいです・・・なんだかなぁ(滝汗) 16bit/44.1kHzのデジタルと云ってもあくまでコンシューマーレベルのCD-DAフォーマット。時間軸方向については相当ユルい入力でもDAC側は同期訂正せずに動作出来るという事なのかしら。。。あまり酷いと微かにピッチがずれてる事に気付く人がいそう・・・(^-^;)。この程度のズレ、判るわけ無いだろうと言われれば確かにそうかもですし、あくまで感覚的な印象ですのであしからず。

エラー訂正の面でも、クラシックやジャズのCDコレクターの方は、輸入盤で盤面に傷が無いにもかかわらず、音飛びを起こすCDに遭遇した事がある人は結構いらっしゃると思います。これはCD製造管理の甘さからプレス成形段階の雑さに伴うピットの成形ムラや反り、偏芯などが理由。プレーヤーによっても再現性が違って、ディスクコンディションの許容値が広くメカのサーボが優秀なプレーヤーではほぼ何でも再生出来るみたいですが、CEC TL5100Zの場合、廉価な再発輸入盤やSACDハイブリッド盤が時々駄目だったりします。ちなみに同じドライブを積んだC.E.C TL51Zでは割と何でも平気だったりしますので、単にドライブメカの個体差かも知れませんけれど。。。(ベルトドライブメカが改良された後継機では問題無いはずです。)

更に手持ちのPHILIPS PLD600(コンパチブルLDプレーヤー)。問題無く再生できれば音質そのものは良いのですけれど、国内盤でも時々決まった場所で音飛びを起こしてクリックノイズのリピートループに陥ることが屡々あります。輸入盤では更に高確率で音飛びディスクが発生。これも根拠皆無の超推測ですが、音飛びに至らなくても相当U2訂正が入っていそうな雰囲気。若しくは読み取り訂正が殆どマトモに出来てないんじゃ~?ってレベルです。少しばかりイライラしますけれど、プレスに何らかの問題があるディスク発見器としては重宝します…。

internal1DINヘッドユニット ナカミチCD-35を分解メンテしてみた。


internalアコースティックリバイブ(Acoustic Revive)CD消磁器 RD-1/RD-2/RD-3

ちなみに車で使っているナカミチのヘッドユニットNakamichi CD-35もCDでは滅多に音飛びしませんが、CD-Rにすると駄目。カーオーディオですからそれなりのメモリバッファを積んでいるとは思うのですが、それ以前にピックアップの出力が弱いからとかそう云うコトなのかしら?これもCD-Rの銘柄で音飛び率がぜんぜん違いますし、車に放置状態ですので、焼いて直ぐは良くても数ヶ月~数年で劣化して音飛びが始まったりします。しかもアコースティックリバイブ RD-1で消磁すると音飛びが治ったり・・・音飛びしていた箇所が何故か移動したりする(謎)。そんなCD-Rでも普通のCDプレーヤーでは(聴感上はともかく)特に問題無く再生できますし、大抵はリッピングも問題無く出来ますので、一体なんでやねん?という感じですけれど(苦笑)

アコースティックリバイブ
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そう云えば、高級CDプレーヤーやトランスポートほど、サーボ電流が音質に与える悪影響を避けるため、極限までピックアップの動作を抑えるとか言われてますよね。むしろ低価格機の方が読み取りそのものには強いとか。技術的な因果関係の真偽はともかく、コンシューマーオーディオに於けるCD-DAのリアルタイム読み取り能力って、結構おおらかでいい加減ではないかしら?な~んてこれまでの経験上思ってしまったりする訳です。時々音飛びするケースがあると云うことは、そのプレーヤーでは更に多くの頻度でデータ復元可能或いはその範囲を超えたデータを類推補完している事になるのでしょうから。

アーティスト:サンフランシスコ交響楽団, 指揮:ヘルベルト・ブロムシュテット, 演奏:サンフランシスコ交響楽団, 作曲:R.シュトラウス
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ともかく、光学式CDプレーヤー等を複数台所有しているみなさんは、一例としてリヒャルト・シュトラウスのアルプス交響曲など、トラックに長時間切れ目のない同一音源CDを数枚用意し、みんな同じタイミングでずっとCDが回り続けるかどうか試してみると面白いかも。。。数台に1台、時間軸が速くなったり遅くなったりの変なプレーヤーが見つかるかも知れませんよっ…♪

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