さて、現在SACDプレーヤーを購入しようとする場合の最大のネックは、選べる機種の選択肢が極端に少ない点ではないでしょうか? 通常のCDプレーヤーと違ってSACDプレーヤーを製造しているメーカーは少なく、製品の大多数が日本の大手家電AV機器メーカーの製品であり、特に趣味性の高い製品を作り出すマイナーブランドの製品は殆ど存在しません。縦んばあっても大衆に手が届くであろう価格帯を大きく上回る、富裕層や一部マニアをターゲットにしたハイエンドモデルにほぼ限られてしまう点です。
現行のSACDプレーヤーを一通り調べてみると海外メーカー製は殆どのSACD対応機が50万円以上で、なんと100万円以上もするモデルが目白押し。その反面一般人の手が届く国産ブランドについては、個人的に敢えて欲しいという程のモデルが今のところあんまりないという・・・orz
そもそも論として値段がどうこう〜という以前に、ハイエンド指向が強すぎるのが最近のトレンドなのか、普及機〜中級機でも筐体サイズが大きく現代的でゴージャスなデザインの製品が多く、箱庭的な趣味性、サブシステムにも使える薄型コンパクトさ、そしてある種の控えめで落ち着きのある伝統文化の薫りがして、書斎の片隅にさり気なくたたずんで馴染む様な・・・そんな音楽ファンの心をときめかせるシックなモデルがなかなか国内まで入って来ないみたいです(・・・なんか海外製品には一応ある) ↓は現在SACD対応プレーヤーを国内で販売している主なブランド一覧です。
国内メーカー
・SONY(ソニー)・ONKYO(オンキヨー)/INTEGRA(インテグラ)
・
・MARANTZ(マランツ)
・PIONEER(パイオニア)
・
・TEAC(ティアック)/ESOTERIC(エソテリック)
・Accuphase(アキュフェーズ)
・LUXMAN(ラックスマン)
海外メーカー
・イギリス dCS(ディーシーエス)・アイルランド LINN(リン)
・アメリカ McIntosh(マッキントッシュ)
・アメリカ lexicon(レキシコン)
・アメリカ KRELL(クレル)
・アメリカ Ayre Acoustics(エアー)
・カナダ Classe(クラッセ)
・カナダ EMM Labs/Meitner(EMMラボ/マイトナー)
・ドイツ
・ドイツ Lindemann(リンデマン)
・スイス GOLDMUND(ゴールドムンド)
・スウェーデン BLADELIUS(ブラデリウス)
・デンマーク PRIMARE(プライマー)
・中国 SHANLING AUDIO(シャンリング オーディオ)
・中国 CAYIN(カイン)
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そんな感じで色々と比較しながら悩んでいる間に、SACDを再生できるという最低限の責任?はPIONEER DV-585Aに任せて、普段はメインシステム/サブシステムそれぞれのCD再生専用プレーヤーを、そのままHybrid-SACD盤の再生に使い続けることに。。。
《2012年現在の最廉価CD/SACD専用プレーヤーPIONEER PD-10。PD-10/PD-30が製造終了した場合、低価格入門機種がほぼ無くなってしまうことに・・・。》


Pioneer CD/SACDプレーヤー ハイレゾ音源対応 PD-10
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国内ブランドでしたら、以前CD92さんが紹介してくれたYAMAHA DV-S1500。欧州製スタイリッシュコンポとの混用にも馴染む薄型のリージョンフリー系ユニバーサルプレーヤー。実売価格は3万円弱。更に時々ファクトリーリハビッシュ(再生品)が2万円台前半で出回ってる脅威の低価格機。発売されたのは大分前になると思うのですが、結構ロングランで未だに製品を見かけます。
ポイントはYAMAHAブランドですが中身が実は欧州PHILIPSのOEMという点。ただ、CD92さんのレビューを見た感じ、音質はPHILIPSというよりヤマハ系(注:この辺りはアナログ段でちょいちょいと弄れると推測)というのが個人的には微妙かな〜と。ヨーロピアンサンウド丸出しのウォームで色っぽいフィリップストーンでしたら、音質なんて二の次で買う〜!とか言い出すところですが、ヤマハサウンドはもっと薄味で上品。端正な佇まいですので、そこが気になって手が出せないでいます。いや、それでも2万円の出物にばったり出くわしたら即回収しちゃいますけれどね・・・(^-^;) 但し価格.comの掲示板を読むとノイズやメカの回転音が大きいとの事で、ピュアオーディオ専用機としては幾許かの難点がありそう。。。
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次はPIONEERのPD-D9もしくはPD-D6。この普及価格帯でユニバーサルモデルでもマルチチャンネル対応機でもなく、完全に2ch再生に特化させたSACD/CD専用機として開発されています。低価格ながらも余計な機能が介在しない分、コスト配分を純粋にピュアオーディオとしての回路と音作りへ特化できるのがポイント。ただ、実機は横幅420mm高さ100mmの普通のコンポサイズで案外大きいと感じるかも。私は当初、写真の印象からはもっと小さいのかと思ってたのですが、実機を見たら大きかったです。あとやや変わったデザインですけれども高級感が素晴らしい。イロモノ機能かも知れないレガートリンクコンバージョンも個人的にはかなり魅力的ですし、往年のターンテーブル式パイオニア製CDプレーヤーや高級LDプレーヤーで感じられた、日本的な節度のある色気と潤い、スッキリした伸びやかなトーン、レガートリンク特有の高域方向へのチャーミングな表現力などが健在であれば、なかなか魅力的なモデルになる思います。但し、いかんせん一昔前であればエントリークラスの普及価格帯に当たるモデルですので、コスト面から来るクオリティの限界をどの程度許容できるかが判断の分かれどころなのかも。
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重量級筐体+パワフルな中〜低域の押し出し感があるサウンドで、最も日本のオーディオマニアックな方々に人気のあるデノンブランドが、こんなオサレで音楽ファンに媚びたものをリリースするなんて吃驚!とか大袈裟に言ってみる。見た感じ、LPジャケットサイズや薄型のトレイとか、一昔前のLINNのデザインを意識しているのかな?と思えるスクエアなコンパクトサイズ。とにかくデザインだけでも凄く魅力的♪ しかも価格はお手頃。これ、もの凄い売れてるみたいで、同時に作られたプリメインアンプの
最後にSONYのプレイステーション3(初期型)。ゲーマーを卒業してだいぶなりますので、今更PS3をゲーム機として欲しいとはあんまり思わなかったりするのですけれども、実はこれ、SACDプレーヤーとしての音質が素晴らしいと各所で話題になっています。ただこれって割と技術的なアプローチを評価する視点からの音質評価で、こちらでもレビューされていますが、ピュアオーディオ視点から音楽の再生品位で比べてしまった場合、SCD-XA1200ES
《2008年に発売されたSCD-1200ES後継機SCD-XA5400ESですが、その後、2015年時点でもSONYからは改良新機種がリリースされていません。》


ソニー SACD/CDプレーヤー SCD-XA5400ES
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SCD-XA1200ESを試聴した感じ、SONYの歴代SACDプレーヤーの音作りは、さすがSACD規格を作ったメーカーだけのプライドを感じると云いますか、ソニーサウンドの音作りは伝統的にSACD規格に向いていると個人的には思っています。耳当たりとしての音楽性が高いか?と訊かれると・・・う〜ん(滝汗)だったりしますけれど、デジタルオーディオ的な鮮度の高さ、SACDの持つ音質のスペック的な良さをいじらず素直に引き出しているのはやはりSONY機に一日の長がある。これはオーディオ機器としての作り込みはされていない筈のPS3ですらもそうでしょう。他社製SACD再生機の場合は、それぞれに割とメーカー独自のキャラクターを付加して音楽的に聴かせる代わりに、聴感上、価格の割に情報量の多さや上下帯域の伸びがスポイルされてるような機種もあったりします。これについてはどちらが良いかは賛否両論だと思うのですが、私はソニー製品の音質の良さと、他社製品の音楽的表現力の狭間で視聴時に結構悩んでしまいました。録音の種類や品位によって何れの再生機がマッチするのかが、どうしても違ってきてしまいますから。。。
さて、ココまで書いた上で、それじゃ〜ここの管理人は何を買うんだい?と訊かれても、結局結論が未だに出ていないのですけれども、湯水のように予算があればゴールドムンドのSR CD3-Gを手に入れてみたい気がしますし、低価格箱庭オーディオ好きとしては、出来ればもう少しばかり様子を見たい気もします。そんな感じで今後も時々試聴しながらつらつら考えようという事で、今現在迷っている機種を今回はとりあえず挙げるだけ挙げてみたのでした〜\(^^@)/
《Last modified 2015/8/1,19/1/30》
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アップコンバータの質で勝負という点では、dcs社のVerdi Encoreと内部処理の発想は共通しています。もっとも、PS3が単体で儲ける位置付けでは無いゲーム機としての、強みは圧倒的な低価格、弱みがスピーカの音圧に曝される事を想定していない、防振対策の欠如です(対策は、かないまる氏サイトに詳細あり)。
AVアンプ側がHDMI1.3待ちで、現在、完全に過渡期であるため、HDMIマルチch入力対応のAVアンプを、PS3の周辺機器と割り切って買える、もしくは既に持っている事が、PS3音質評価の前提となります。