ここにきて初の海外製品の候補です。10万円未満で買える唯一の舶来SACDプレーヤーという事もあって、管理人は最初Cambridge Audio Azur650BDを買う気満々だったりしました・・・。だって昔から英国ケンブリッジオーディオの製品は大好きですし、実はまだ公開していないSirocco S30を使っていたりするのです。
それはともかく、Cambridge Audio Azur 650BD。よ〜く調べてみると、中身はケンブリッジオーディオのオリジナルでは無く、OPPOのブルーレイディスク対応ユニバーサルプレーヤーらしいのです。
OPPO Digital社は音質に定評ある米国の新興ブランドNuFORCE(ニューフォース)などともコラボレーション製品を出していたりして、日本ではアメリカからの上陸ブランドみたいに思われがちですけれども、元来は中国のメーカーだと思われます。ただ、Cambridge AudioへのOEM製品については、オリジナルのOPPO BDP-80と比べて外観とシャシーが豪華になってますし、OPPO NuForce Editionとも異なるケンブリッジオーディオ独自のチューンが為されているみたいです。加えてOPPOのオリジナルは見た目がまるっきりAV機器のDVDプレーヤーですので、Azurシリーズの高級感あるピュアオーディオ然としたパネルデザインを実機で見てしまうと、少しくらい高くなっても絶対にCambridge Audioのじゃなきゃヤダ!とインテリア重視の管理人などは譲れない想いを抱いたりして・・・(^^)ゝ
インターナショナルな視点から捉えると、Cambridge Audioは低価格なバジェットHi-Fiオーディオを代表するメーカーとして、日本製品以上に世界中で広く普及しているブランドだったりしますし、ライバルメーカーは同じくイギリスのNAD辺りになるのかな・・・こちらも日本への輸入が長らく途絶えてしまっているのが残念だったり。。。(涙)

ただAzur 650BDに限った場合に一番気になったのが、ベースモデルが米国圏を中心に絶賛されているOPPO BDP-83かと思いきや、実はその下位機種にあたるBDP-80らしいという点。PDP-83は本国では$500ですけれども、BDP-80って$290のモデルじゃんか。。。まぁ価格を考えるとBDP-80はずいぶんコストパフォーマンスの高いプレーヤーみたいですし、OEMのAzur 650BDではシャシーが異なりフロントパネルに厚みのあるアルミパネルが使われてる点等、色々とCambridge Audioのクオリティへ配慮されてはいるようですけれども。→比較画像その他(英文)
■OPPO オーディオビジュアルからまさかの撤退
Azur 650BDの場合、DACチップはメインの2chステレオ側がクリスタルセミコンダクター(Cirrus Logicの事)CS4345。6CHのマルチチャンネル側はCS4361・・・・・・ん?これって両方ともDSDをサポートしてないPCMのDACチップじゃ・・・? 我がパイオニア DV-585AとかPS3みたいに、内部でDSDデータを一旦PCMデータにエンコードしてからD/A変換するって奴でせうか?ぽぽぽぽぽかーんΣ(・□・;)www
それと気になるのは、OPPO BDP-83ではD/A変換にCS4382Aを使った7.1マルチチャンネル音声出力以外に、より高音質なステレオ専用DAC、CS4398を経由した2ch音声出力用に端子が別途付いています。両方ともDSD対応チップですが、CS4398側の音が凄く良くて「別物」らしい。CS4398はMARANTZ SA7003/SA8004等々でも採用されているDSD/DACですし。このピュアオーディオ専用出力がBDP-80では統合されてしまってる。必然的にAzur 650BDにもこれが無い。内部的にはCS4345/CS4361で処理系等が分かれていますが・・・つまるところ、あくまで良く出来たマルチチャンネル用のユニバーサルプレーヤーであって、SACDプレーヤーとして2チャンネルDSD音声出力の品質に最善の配慮された製品では本来無いという事に・・・。
逸品館さんのレビューではCDの再生音質について「2〜3万円前後の良質なCDプレーヤーで聞けるくらいの音質」と書かれていますが、この辺りがクラスの限界になるのかな・・・。で、SACDについては30〜50万円クラスのCDプレーヤーに近いと。だがしかし・・・CDとSACDでそんなに音質面で差が開くのってあり得るのでしょうか〜?(棒読み)
以上、こんな感じの生産委託とベースモデルの回路事情を色々と調べているうちに、Azur 650BDは管理人の候補対象から残念ながら外れてしまいましたとさ。。。
ちなみに実売10万円を超えそうな上位機種のAZUR 751BDについては、Wolfson WM8740 24/192kHz DACを5基搭載とありますので、DSDのダイレクトDA変換をサポートしていると思われます。WM8740はWM8741/WM8742の普及機向けバージョン。これ、選別グレード違いみたいなもんなのかしら・・・。ちなみにAzur 751BDについては、ヨーロッパで2011-2012シーズンに於けるEISAアワードを受賞したり、What-HiFiでも★★★★★獲得など各所で非常に高い評価を得ています。となると、もっと安いOPPOのオリジナルモデルを手に入れればお買い得♪な〜んてみんな考えてしまうところ。このAZUR 751BDに相当するOPPOのベースモデルは一体どれでしょう?
ここで整理しておきますが、OPPOのBDP-83で使用されているDACチップは、2chステレオ音声出力専用にシーラスロジックCS4398。7.1chマルチチャンネル側がCS4382A。BDP-93ではマルチチャンネル用Cirrus Logic CS4382Aのみで2ch専用出力がBDP-80/Azur650BD同様に無し。最新のOPPO BDP-95


ただ、両機共にDVD/ブルーレイプレーヤーとしての画質には定評があるのですが、管理人の所有するDVDはCPRMでTV録画したコンテンツばかりで、セルDVDソフトやブルーレイのソフトはあまり観ないんですよね。。。そしてケンブリッジオーディオのAzur 650BD/751BDの場合、現状はCPRMに非対応なのです。OPPOもどうやらそうみたい。これでは映像再生機として使えない・・・と、こんな感じで散々調べた挙げ句に徒労に終わってがっくりでした。だってこれだけ調べるのに何日もかかったんだぉ(^^;
余談ですが、ハイエンドメーカーのLexicon BD-30というプレーヤー。中身がまるっきりOPPOのBDP-83だとして米国で騒ぎになってました。なにせBD-30の方は$3500もする機種。ベースモデルとして使うだけで色々オリジナル要素満載なら良かったのですが、どうみてもそのまま・・・ということで、OEMにするといっても限度があるよね〜というお話。これについては他メーカーも含めて後日別に爆弾エントリを書いてみようかな〜?なんて思っています。
■SACDプレーヤーに思いを馳せる・・・2011 Autumn
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そろそろプレーヤーの更新期かと思い、SACDも検討したのですが、
けっきょくAtoll DAC100を導入し、既存のCEC TL5100ZやデスクトップPCにつないで遊んでいます。
PAL再生用にパイオニアのDV-610AVも持っているので、いちおうSACDが聴けなくはないのですが、ワルターとかグールドとか、そういう昔の録音だったらアナログで聴きたいし、今の環境のままでもいいかなーという心境です。