突然ですが、2013年はカーオーディオを弄ってみる@シトロエンC4
箱庭的ピュアカーオーディオの変遷・・・入口はナカミチでした。

管理人が長年愛用する1DINCDレシーバー Nakamichi CD-35の購入価格は当時なんと29800円。これにはちょっとしたカラクリがありまして、当時ナカミチの低価格ラインナップとして、実のところオートバックス店のみで専売されていたモデルの一つだったのです。ナカミチの廉価品については、会社が傾いたためにオートバックスに安く身請けしていたという批判あったのですが、元々バックスオリジナル製品としての販売は94年からずっと続いていたらしいので、これは微妙に事実と違う様な気がします。記憶では当時、首都圏のオートバックスにはナカミチ専用の什器が置いてあり、バックス専売品はありませんがジェームス系列にも数年前までナカミチ専用の什器がありました。
ナカミチCD-350_front
CD-35は古いCD-350の後継機かと思っていたのですが、調べたら中身違うっぽいです。オートバックス専売モデルのCD-35(他にMDプレーヤーMD-20/2DINのMD-85等)は、ナカミチの一連のヘッドユニットの中で最も低価格な位置づけ。純ナカミチモデルの筐体色がブラックのみなのに対し、こちらは塗装がシルバーのツートンなので見分けが付きます。更に加えてオートバックス専売モデルではリモコンが付属しません。(但しCD-35の中身はナカミチ@本物のCD-40Zとほぼ同じですので、もしかするとリモコン転用可能かもですw)
ナカミチCD-35
純ナカミチの上位モデルでも、CD-35とフェイスパネルのボタン配置が同じor色違いモデルについては、製造元と基本設計が共通であると考えて良いと思います。但し上位機種になるにつれ、基盤のDACチップの銘柄が違ったり、トランジスタアンプの容量が43w→47wにパワーアップしていたりします。 CD-35の製造国はマレーシア。同ラインで2DINのMD-85(MD-95zのオートバックス廉価版)については、6連奏CDチェンジャーのMBミュージックバンク搭載で日本製でした。

ナカミチNakamichi CDデッキ/ヘッドユニット
《USA-AUDIO@Yahoo!Shoppingさんでは今でもナカミチの主要製品でアメリカ平行輸入品の在庫があるみたいです》

フロントパネルのボタンやボリュームのレイアウトも、オートバックス限定モデルとそれ以外で共通。筐体や背面の端子位置も同じ、ネット上に転がっているドライブメカと基盤の内部画像を色々比較する限り、CD-35系とCD-40系はほぼ同じ。CD-45系もメカとシャーシはCD-35と同じ。CD-45zなど45系基板画像が見つけられませんでしたが、マルチビットですので400系と同じかも。CD-400/500系もCD-35と同じシャシーですがドライブメカと基板が違います。尚、6連奏MusicBank搭載のMB系CDチェンジャー機や最上位のCD-700系は中も外も全くの別物です。
Nakamichi CD-350基板
《う〜ん、予想以上にシンプルでスカスカ(爆)上位のCD-40zもほぼ同回路ですが、もう少しキャパシタが乗ってました。》
回路上の大きな違いとしてCD-30z/MD-30z/CD-45/CD-45z/MD-45z/CD-400/MD-95z/CD-500等の中級機ではD/AコンバーターチップにマルチビットDACのバーブラウンPCM1704(若しくは多分PCM1702)が採用されていますが、下位のCD-35/CD-35/MD-20/CD-40/CD-40z等では1ビットDACが搭載されています。CD-35ではSONYのCXD2587Qでした。すなわちシングルビットモデルと24ビット(20ビット)モデルでは基盤設計が異なります。バーブラウンとSONYのチップの違いとして、繊細感や音数の描き分けにはかなり影響があるのではと推測。
SONY CXD2587Q
肝心のCD-35の音質です。コストダウンした最廉価モデルとは云え、私が過去に所有していたホームオーディオのCDプレーヤーCDPlayer2と比べても、音質はじゅうぶんナカミチサウンドの範疇に属すると感じます。余計なものを足さず、アナログアンプの音を素直に引き出したクリーンで無色透明な音傾向です。生真面目で上品且つ繊細。ほんのりクール、蒸留水みたいな感じ。低域方向は程々。高域は繊細でややもすると神経質。パンチやドライブ力はイマイチ。低音好きには物足りないかも。

ウェットで響きが豊かですが、これはあくまでDSPを使わないストレートな音の範疇ですので、昨今のデジタル補正バリバリのデッキのようなハイスピードな音や、補正された広い音場感は望むべくもありません。弄れる項目はHigh Low Midのトーンコントロールのみですし、積極的に音を作ってアピールしてくる印象は無く、カーオーディオというよりピュアオーディオ的な思想を感じる音です。おしなべて非常に素直な音質です。ギトギトのDSPに耳が慣れている人は、スッキリしすぎていて肩すかしを食らうかも。。。
TOSHIBA TA8262H
《43W×4chパワーアンプは東芝のTA8262Hバイポーラ式トランジスタです。》

クラシックや洋楽、ジャズなどアコースティック音源向きであり、打ち込み系とかはどちらかと云うと苦手。音楽性は大人しく淡々としています。情報量の面ではマルチビットDACを使う上位モデルのCD-40/CD-40Z/CD-45/CD-45z/CD-400等には一歩劣るかも。それと高域方向の神経質なくらいの繊細感ですが、以前聴いたハイエンドモデルのCD-700などは、CD-35の更に3倍増しのセンシティブでシャープな高域が際立っていました。
CD-700
FM/AMチューナーの音質はイマイチ。感度が低くて市街地では走行中にノイズが入りまくる上に、低域が弱く上擦った音質です。以前の車で後述するナカミチのスピーカーとの組み合わせだった時は、この音調が妙にクリアにマッチしてとても良い音に感じたのですが、音響環境が異なるシトロエンC4の場合、純正Blaupunktのチューナーの方がセリフの中域に密度があってずっと聴きやすいです。
NakamichiCD-35Rear
実は当時購入して一年も経たないうちにCDのイジェクトが甘くなるトラブルが発生しました。本来ディスク半分程度出てくるべき所を、先っぽ1cmくらいまでしか出て来なくなるのですが、これナカミチ機の場合に良くありがちなトラブルみたいです。実用上は問題無かったので長年放置していましたが、ブログの画像撮影のために分解したついでに、上下のゴム製ピンチローラー周りをスリーボンドの電子機器クリーナーPANDO 29D消毒用エタノールを浸した綿棒で丁寧に掃除するだけで、アッサリ直ってしまいました。
CD-35openナカミチ
イジェクト不良は修理に出す程のことではないですので、同様のトラブルでお困りの方は、一度分解清掃にチャレンジされるのも良いかもです。方法はこちら(CD-400)こちら(CD-35)のHPを参考にしました。やってみるとドライバー1本で簡単にできます。スプリングを小加工されていますが、うちの個体は清掃だけで完動品に戻りました。ついでにピックアップレンズもクリーニング。読み取り性能が改善しますので、以前の車で悩んでいた段差等での音飛びも全くしなくなりました。これはシトロエンC4の猫足が良いからだとも云えそうですけれど・・・。
ナカミチCD35内部
《さらに手前左右の上部ネジを外せばドライブメカが簡単に外れます。仮にメカの調子が悪い場合でも類似機種のジャンク品から換装可能です。フロントパネルも簡単に交換出来ます。》

長年の使用でフロントパネルのクリア樹脂が傷だらけでしたので、分解ついでに調子に乗ってポリウォッチで磨いてみたのですが、そんなに力を入れてないにもかかわらず、液晶の端に黒いシミが入ってしまいました・・・(涙) 漏れたのが表示に殆ど影響しない位置で良かった。う〜ん・・・割と大したことない圧力でも中の液晶が潰れるっぽいのでパネル磨きは危険行為かも。取り付け取り外しの際にも液晶周辺には触れないようにした方が良いです。普通に持ったくらいで簡単に潰れる危険性大です。

それから、ナカミチのヘッドユニットは音質向上のためにサーボ電流を最小限に控えているためなのか、CD-Rを再生した場合に時々音飛びします。これは故障ではなく仕様です。CD-Rの焼き品質やディスクメディアの反射性能にも依存するみたいですが、この辺は90年代旧設計のご愛敬と云うことで・・・。たまのレンズクリーニングである程度改善したりしますし、自分は気にせずにMARANTZ CDR630で作った自家製CD-R使いまくりです。夏場に暑くなる車内にCD放置したくないですしね。それと、時代的にMP3のCD-Rには対応していませんので悪しからず。最晩年のCD-500になって初めてMP3/WMAファイルの再生に対応したレシーバーになりました。

以上、今更感はありますけれども、カーオーディオの伝説ブランドであるナカミチ製CDヘッドユニットの内部を公開してみました。尚、ヤフオクではまだ今でも多くのナカミチ製カーステレオの中古品、ジャンク品が流れていますし、中には新品もあったりします。管理人と同じCD-35や或いはもっと良いモデルをご所望の御仁は、一度探してみては如何でしょうか?
(オートバックス専売ナカミチの黒い噂・・・に続く)

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