じゃ〜ん。殆どPCオーディオに関して放置状態だった管理人が初めて購入したPC関連のオーディオ製品。それがオンキヨーのUWL-1です。現行製品ですが発売直後に購入しましたので、もう2年近くなるのですね。

ONKYO USBデジタルワイヤレスシステム UWL-1(S) /シルバー

デジタルワイヤレスシステムを簡単に説明すると、PC内のデジタル音楽データをリアルタイムに2.4GHz帯の無線で飛ばし、受信機側でD/A変換して音出しをする外部D/Aコンバーター。ずばり、無線式USB DACです。最近では同様の機能を持つAirmac Expressが良く知られていますが、UWL-1はあくまで純粋な音楽再生機であるのと、それなりのDACを積んでいること、ミニジャックではないTOSリンクの光デジタル出力を備えている点が特徴です。

無線DACのメリットは、パソコン内の音楽データをレシーバーを接続した離れたオーディオ機器でも再生できること。無線ですのでパソコンが近くにない隣の部屋へもデータを飛ばせますし、PCオーディオの根本的問題であるパソコン内に渦巻く各種ノイズ、電源ノイズ等からオーディオ部分を電気的・物理的に切り離す事が出来る訳です。同じWAVIOのPC用サウンドボードを購入することは躊躇われた私でも、無線送信で物理的に切り離せるってのはやはりピュアオーディオの匂いがして魅力wという事で、発売された当初・・・まだAirMac Expressもさほど知られていなかった頃に購入したのがUWL-1でした。

UWL-1_INSIDE1UWL-1はUSB端子の付いた送信機UTX-1と、DACを内蔵した受信機RX-1の2つで構成されています。RX-1の内部はこんな感じ。上下のカバーを止める四隅のネジは基盤を貫通していて、開けると基盤ごとすっぽり取り外せます。ケースは端子側でプリントシールで接合されていますので上蓋は全開できません。何の変哲もないプラスチックのケースですので、中に電磁波吸収シートなんかを貼り付けたら音質が向上するかも知れません・・・等とさり気なくデムパを飛ばしてみますw 私が購入した頃はUSBトランスミッターが黒だったのですが、いつのまにかグレーでデザインが良くなってる?みたいで羨ましい♪

uwl-1_inside2右下のDACチップは英Wolfson(ウォルフソン)のWM8720(注:PDFです)が一基。デジタルボリューム内蔵型ですが、RX-1自体にボリュームコントロール機能はありません。真ん中にある無線デバイスはシーラスロジックの192kHzデジタル・オーディオ・トランスミッタCS8406(注:PDFです)。私は技術的なことは全く分かりませんのでレシーバー側なのになんでトランスミッター?なのかは良くわかりませんが間違いなくCS8406です。トランスミッターのUTX-1の中身は不明ですが(開けられない)、対となるCS8416が入っているのかな?また、中国製ですが丁寧な実装です。

使用方法は至って簡単で、ソフトを特にインストールする必要もありません。レシーバーをオーディオ機器に繋げ、PCにUSBトランスミッターを挿すだけです。再生ソフトはWindows Media Player/QuickTimeなど普通のソフトでもOK。ONKYOの専用ソフトも付属していますが、実は開封していません(^^;。ドライバは以前はSOUNDMAXを使ってましたが、ASIO4ALLが出てからはASIOでも音が出せるようになりました。

uwl-1_onkyo問題点としては送受信が出来る範囲外が意外に狭いことです。自室のデスクからリビングルームのメインシステムまで直線距離で6〜7メートル程度ですが、間取りがL字型で遮蔽物があるため、この状況では再生中ブツブツ音が途切れます。また、うちは無線LAN環境なのですが、これとの相性が非常に悪く、UTX-1をLet's noteのUSBポートに指した場合、近接するLet's note側の無線LAN11b/11g共に断線して殆ど使い物になりません。結局、リビングでUWL-1を使う場合、自室のデスクトップPCのからUSBケーブルをリビングまで延長し、その先にUTX-1を付けるというお馬鹿な状態で使用することになってしまいました(^^;

また初期型のUWL-1には内部ソフトウェアに問題があったらしく、オンキョーが自主的にリコール回収をしています。発売日に買ったうちのは思いっきりシリアルナンバーが該当していて為、交換して貰いました。オークションや中古で入手された方などは一度チェックしてみてください。

さて、肝心の音質です。再生ソフトはいつもの通りASIO4ALL/Lilithを使います。この状態でのUWL-1アナログ出力の音質は色付けの少ない素直な音です。取り立てて特徴がないので使いやすい音質です。独特の音色があるとか、音楽性が高いとか、C-1VLのようにデリケートで繊細感があるとか、そういったピュアオーディオ的な味付けはされていないみたいです。かといって何か不満を感じさせるような音でもありません。手持ちの機器ではアーカム CD72Tの音に雰囲気が近いかも? そういえばCD72TもD/Aコンバーターチップは英WolfsonのWM8740(注:PDF)です。

UWL-1電源はACアダプタからの供給ですが、差し込むコンセントボックスの音質的影響を多少なりとも感じられます。アダプタ経由なのにこれはちょっと意外でした。アナログ音声出力はミニ端子ですので、ミニプラグの高音質ケーブルが必要になります。オンキヨー純正の組み合わせと云うことでMonster iCable for iPodを使っています。音の軽さはや密度の低さは軽減しますが、音の表面がちょっとザラつくのと、響きがスポイルされる感じでキャラクター的にイマイチ合ってない雰囲気。悪くはありませんが・・・微妙。それではと取り出したイギリスIXOSの109ですが、今度は音質が散漫になり芳しくありません。この組み合わせでは見事に低音質です(^^; ミニプラグ→RCAケーブルも、相性の良い物を見つければそれなりに色付けを楽しめそうな感じです。クッキリ系を狙うと良さそうですのでオーディオクエストMINI辺りが合いそうな気がします。

AUDIOQUEST Mini-1/Mini-3/mini-5 ミニ⇔RCA

TDK_OC-6TT10デジタル出力はTOS光端子です。UWL-1の良いところはデジタルアウトがありますので、外部DACを繋げる事でより高いレベルの音質を得る事が出来る点です。また光ミニ端子のAirmac Expressとは違い、ピュアオーディオ用で高品位な石英TOSリンクケーブルを奢ることも出来ます。ただ今回のテストでは手持ちの熱研オプティカルゲートが断線してしまい、手元あったのがTDKのTOSリンクケーブルOC-6TT10を使用しました。端子部分が立派で価格の割に見た目のCPが高いモデルです。但し石英ではない普通のふにゃけたプラスチックコアですので音質は価格相応です。

CDR630_UWL-1そんな感じでMARANTZ CDR630のDACに入力。44.1kHzのSRCスルーで再生。CDR630のDACは古いPHILIPSのビットストリームDAC。CDR630はプロ用CD-Rレコーダーなのですが、CDプレーヤーとしての音質もそれなりのレベルにあります。UWL-1とはアナログ回路の作りが全く違いますので、UWL-1単体のアナログ再生音よりは大分聴感上のクオリティは高くなります。

ここで気になるのが、マランツCDR630に内蔵されているフィリップス製ダイキャストメカのCD再生音と、同じCDを無圧縮でPCにリッピングし、UWL-1経由でCDR630に光デジタル接続した場合での音質の違いです。音源のCDとCD-RW(CDR630をレコーディングモニターモードにする為)を切り替えつつ比べてみます。

これはなかなか良い勝負。少なくともCDR630とUWL-1のアナログ出力を比較した場合の音質差、超えられない壁と比べると、品位的には殆ど差がないというか、本当に僅かな印象の違いです。強いて云えば、CDR630のダイキャストメカ経由の音質の方が、音像定位の位置が下がり、中〜低域に意識が向かう感じでリズム感などの音楽的表現やエネルギー感が高まります。これは他のCDトランスポートと比較した場合でも顕著に感じられる630内蔵のPHILIPS製ドライブメカの特徴だと思います。

反面、UWL-1経由の音は高域方向の間接音情報が増えるような繊細感のある音質です。但し、やや音楽の流れが淡々として大人しくなる感もあります。こう書くとかなり差があるようですが、DACが同じですので基本的な音色は一緒というか、ここまで肉薄されるとう〜ん。。。相当神経質な人でもない限り判らないかも。。。むしろRCAケーブル電源ケーブルを交換したときの方が遙かに音質に違いが出ますので・・・。

但しこのテスト条件では、UWL-1経由のデジタル信号を復号する場合でも、CDR630はモニターモードでCD-RWが回転した状態ですので、筐体内部でデジタルとアナログが電源を共有している以上、メカを停止させた、回転系の電気的影響がない純粋なDACボードの音質にはなりません。ですので差が余り出にくいテストになってしまっているかも知れません。

どちらの音が好みか〜?と問われると私はCDR630メカ経由の音ですけれども、UWL-1の持つキャラクターの少なさはある意味貴重。少なくとも他の単体CDプレーヤーのデジタル出力をCDR630へ接続したときのようなトランスポートのキャラクターの違いが出ません。何ででしょう(^^;。
audioquest Optilink-5

これでもっと高品位な石英ファイバーコアのTOSケーブルを使えば更に情報量が増え、CDR630のメカの音を超えてしまったりするのかもですが、とりあえず今回の比較では僅かながら印象が違うけれど、質が大きく違うとまでは云えないという結果でした。本当は単体DACを用意して、トランスポートorデジタルレシーバーを同じケーブルで繋げて切り替え比較するのが良いのでしょうけれど、手元に適当なDAコンバーターがありませんのでそれはまた別の機会に。。。

最後に昨年KENWOODから発売された類似品にSLG-7というモデルを紹介します。実売価格がUWL-1の2倍程度になりますが、オーディオ回路部とデジタル送受信モジュール部をそれぞれ別基板にして干渉を抑制、ケースもなんだかデザインがプチ立派ですし、TOS光デジタルに加えてアナログRCA出力も備えています。DACは同じくウォルフソンみたいですが型番は何でしょ・・・。何気に送信部がバッテリー内蔵型なのが謎ですけど。むしろDACをバッテリー駆動に・・・とか思うのは私だけではないはずw

邪魔なケーブルを廃し、デジタル無線で音楽を飛ばす「ケンウッド SLG-7」


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