(以下、2月に書いた記事なのですが投稿するのをすっかり忘れてました(爆) 遅ればせながら皆様のお役に立てれば幸いです。)

色々試聴してきましたその1・スピーカー編

さて、肝心のローエンド・プリメインアンプ選び編です。

引き続きCDプレーヤーにはDENONのDCD-1650AE。モニターにはスピーカーの切り替え試聴で一番気に入ったDALIのROYAL TOWER。基準アンプにはスタイリッシュなミドルクラスのイタリア製薄型プリメインアンプ"オーディオアナログ・プッチーニ セッタンタ"を使用。
Audio Analogue PUCCINI SETTANTA

以下、ちょっとばかり辛口のインプレになってしまいましたので、もしもご気分を悪くされた方がいらっしゃいましたらお詫び申し上げます。

CEC AMP3300
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本命の新型C.E.C AMP 3300Rの展示が無く、一クラス下の旧モデルを試聴。ボリュームを回すとチリチリとノイズが入る問題機で、国産工業製品には珍しいプロトタイプ的な仕上がりに各所で物議を醸した逸品。何度か聴いた音ではありますが、他の国産3機種と比べ、音の出方そのものが中級機に近く、より正統派のサウンドイメージが得られます。が、問題は純度。全体に混濁感があり、ピュアオーディオとしての十分なクリアネスが確保されていない気がします。例によってカルロス・カンダイアスの設計による、低価格機としては異例のもの凄い物量投入機なのですが、コストの制約の中でその部品点数の多さが裏目に出てしまっているのかも。このクラスとしては比較的低域方向が充実していてアナログ的でナチュラルなまったりした音は魅力的ですが、表現自体は淡々としていて、格別音楽性を感じさせるには至りません。ロイヤルタワーやQUAD 11L/12Lとの組み合わせでは若干表情に乏しくなる印象が否めず。但し、過去に聴いた際このアンプはジンガリ(ZINGALI)のホーンモデル(確かOCM-106供実売10万円台前半の中型ブックシェルフ)やVienna Acoustics MOZART T-2(旧)との組み合わせでは価格以上の表現力が得られたのですが、こういった相性の良い相手以外との組み合わせでは価格なりの音しか出てこない感じ。改良された後継機のAMP3300Rがどれだけ純度面で改善されているのか、今回比較試聴できなかったのが残念。

◆MARANTZ PM6100SA ver.2
marantz pm6100sa


他の3機種に比べシンプルでスッキリした音色で、特に低域が控えめ。トールボーイのRoyalTowericonとの組み合わせでは流石にその弱点が露呈してしまいます。ただ、その表現のシンプルさと割り切りの良さが幸いして、メロディラインのスッキリと明瞭な屈託の無さは、マランツの考えるローエンドアンプの一つの解になっているのかなと感じます。低域が浅い分、大音量を出せない環境下、夜間など小音量でも音楽を楽しめそうですし、中〜高域方向のスピードと素直な明るさを生かし、クッキリしたサウンド傾向で低域をそれ程必要としない小型ブックシェルフ、過去に聴いた範囲ではKEFの旧クレスタやASWのGENIUS100との組み合わせでは価格を超える音がしました。ASW GENIUS100オーディオプロImage12QUAD 11Lとの相性もなかなか良いみたいですし、小型ブックシェルフのパートナー向けにと割り切った明快な音作りはなかなかキュートでチャーミング。入門機として安心できる組み合わせの一つではないかと思います。

PIONEER A-D5X
PIONEER A-D5X



MOS-FETにトロイダルトランスとプリメインアンプとしての要所を押さえたロングランモデル。下位モデルとしてPIONEER A-D1A-D3があります。パイオニア機らしいフラットな帯域と潤いのある響きで、良い意味で細身で和風の端正な音。この音色は個人的に好み。但しドライブ力とか、音質、レンジ感、表現力等を他機種と比較してしまうと、全てのファクターで可もなく不可もなくといった感じで、明確な欠点もないけど突出した印象もなく、これといった訴求力には欠けている感じ。もう少し彫りの深さがあれば一段と魅力的になる気がしますが、この中では品が良いので、他の同クラスと比べてみてPIONEERの音が好きなら候補になるでしょう。それにしても実売5万円以下に同じ様な音で3機種ラインナップする意味が良くわからない。5万円以下はA-D5X一機種に絞り、10万円前後クラスにもう一機種あると良いと思うのですが。。。

DENON PMA-390

試聴当時のはPMA-390検今更設計の古いPMA-390は無いだろ〜と内心思いながら比較したのですが、今回比較した国産4機種の中では、なんとこの機種が一番高音質でした。気になるのはデンオン機の特徴からか中域が手前に張り出したカマボコ状で、いまいち聴感f特がフラットに聞こえない点でしょうか。自宅のDENON FM/AMチューナーTU-1500-Nも同じ様な音作りで、私はどうもこの帯域の癖が気になるのです。。。ポップス系やジャズトリオ等ではこれがプラスに働きそうですが、奥行き方向への音場感が大切なクラシック音源の場合に多少違和感を感じるかも知れません。PMA390AE
とはいえ、他の機種に比べて断然見通しが良いし、中低域も必要十分で程々に充実している。このクラスだからこそ、上位の中級デノン機のように低域の沈み込みや押し出し感が過剰にならなくてそこが逆に好印象だったりもします。

ドイツのSTEREO誌等、ヨーロッパで絶賛された初代PMA390に始まり、フロントパネルは代々異なりますが、回路をマイナーチェンジしながらも基本設計を踏襲したまま、最新PMA-390AEまで15年以上に渡りロングセラーを続けている訳で、それでも他社最新モデルと比べて尚アドバンテージを感じる音ですから、元々の設計からして真っ当で出来の良いアンプなのでしょう。

音楽性云々と格別芸術性を評価するまでには今一歩踏み込み足りませんが、表現力も普通にありますし、音楽の深みらしき片鱗が感じられるのは今回比べた他の3機種には無い点。もちろん上位クラスのアンプと比べてしまうと色々不満な部分はあるのですが、予算の限界の中で総合的な音質と使い勝手から選んだ場合、入門機として万人にお勧めできるのは消去法でこれしか残らないような気がします・・・(汗)、某ジャズオーディオ誌では10万円以下のプリメインでベストバイとありましたが、確かに価格の限界の中ではかなり頑張っている印象。5万円以下のピュアオーディオ入門機として、プリメインアンプに迷ったらDENON PMA-390から入るのは最も無難な選択の一つになると思います。

2006年3月中旬より同モデルが5代目となるPMA-390AEへモデルチェンジされました。(注:2011年現在はPMA-390SEです。)残念ながら初代で採用されていたトロイダルトランスの復活はありませんでしたが、スペックデータを比較すると今回も前モデルPMA-390犬箸曚榮嬰の内容を踏襲したまま細部をブラッシュアップされた様です。一番の違いはパネルデザインの一新♪カラーはゴールドが無くなりシルバーと黒になりましたが高級感が増し更に魅力的になりました。

AUDIO ANALOGUE PUCCINI SETTANTA

まず、実売価格からして上記モデルの5〜7台分になる20万円前後です。当たり前ですが、実際に目の当たりにして音を比較してみると想像以上の差があります。オーディオアナログ独特の、イタリア的な多少毛色の変わったタッチの音色には人によって好き嫌いが分かれるかもですが、ハイエンドモデルを彷彿とさせるステージの安定感、価格相応の十分な情報量、基本的な音質の透明度、ドライバビリティ、そして何より豊かな音楽性、表現力のレベルが入門モデルとは優に数段クラスが違うことを感じさせます。

AMP3300≒PM6100SA≒A-D5≦PMA390検磧磧磧磧磧磧磧磧祓曚┐蕕譴覆な鼻磧磧磧磧磧磧磧磧磧磧礇廛奪繊璽 セッタンタ

正直なところこんな感じでした(爆)

この「越えられない壁」は音質もそうなのですが、何より表現力の違いが非常に大きいです。そこに音楽があるか無いか?生き生きとした音楽が流れるか、ただ音が出ているだけかの違い。ベンチマークとして使っただけのつもりでしたので、真っ向から比較するのはあまりフェアとは云えませんが、音楽を生活の中でよりリアルに体験したい場合は、アンプ選びのグレードはもう少し上げないといけないのかもですね。
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最後に、上記はあくまでダリ・ロイヤルタワーをモニターとして使用した場合のレポートですので、相性面などの影響についてはこのスピーカーに依存しています。図らずもDALIはDENONが輸入代理店。SACDプレーヤーも同じデノンのDCD-1650AEでしたので、PMA-390には組み合わせ相性の面で有利な視聴環境であったのかも知れません。ただ、一般論としてスピーカーとアンプの組み合わせは、多くの場合相性面で良くも悪くもない、可もなく不可も無くの結果になるわけで、その範囲内では多くのケースで機器側の価格と得られる音質がそれなりに(あくまで相対的に)比例していきます。

組み合わせるスピーカーが"これ"と一本ぴったり決まっている場合はアンプの選択肢がブレ無くて良いのですが、将来的にスピーカーの買い換えを視野に入れたり、複数のスピーカーを鳴らすケースなども勘案した場合、相性のみならず単体機としてのポテンシャルも重要ですので、その意味ではそれなりに基本がしっかりしていて、上質なプリメインアンプを選ばれる方がやはり後々安心できると思います。とはいっても皆さんそれぞれオーディオ機器に使っても良いと思える予算的な限界がありますよね・・・。

CEC AMP3300やMARANTZ PM6100SAで一例を挙げましたが、相対的に見てチープな音のローエンドモデルでも、スピーカーとの相性がピッタリ来た場合、カメラのフォーカスが合うかの如く音場がパッと開けたかのような、歪み感のない生き生きとした闊達な音を得られる事があります。この相性が価格を超える組み合わせを、それぞれのスピーカーやアンプ毎に見つけられれば理想的。現実には試聴の制約もあってなかなかそれが難しいのですが、これが単品オーディオ機器選びの厳しくも面白い部分なんだと管理人は思います。オーディオはローエンドであっても決して安い買い物ではありませんので、御購入の際には皆さんもじっくり検討し、これは!という素敵な組み合わせを是非発見していただきたいと思います♪

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