今回はヤフオク!経由で中古オーディオ機器を入手する際のリスクについてです。

■ヤフオク!でオーディオ機器を落札する為の賢明な方法 (1)|(2)|(3)|(4)|(5)|(6)|(7)|(8)
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photo credit: Bung Valve via photopin (license)
オークションでの個人取引の際に注意が必要なポイントとして、実は訳有りでまともな買取業者に流せないものや買取不能の並行輸入品が、その点を明示せずに出品されるケースがままある点です。(※但し問題の無い並行輸入品の場合、商品によっては買い取り可能なお店もあります。) 大手の中古機器販売店からの購入であれば、新品ほどでは無いにしろ一定期間の保証が付くのが普通ですので、購入後に不具合に気付いた場合は不良返品できるのが普通(例外あり)ですけれども、ヤフオク!の場合はクレームがそのまま取引トラブルに繋がるリスクがありまいから、おいそれと簡単にはいきません。

ヤフオク! 知っておきたいトラブル対応

1)故障品、問題のある個体との遭遇確率は決して低くない

オーディオ機器、AV機器でありがちなのは、直ぐには気付かないようなちょっとした故障品を不良がある事を伏せたまま、しらばっくれて出品しているようなケースです。これは個人だったり、中古業者(コンディションの見落としが多いところは本当に酷い)、色々ですけれど、文面から実は知っていてはぐらかしている、ノークレームノーリターンで免責しようとしていることが透けて見えたりもして、一例としては、簡単に動作確認ができる類の製品を「通電確認、動作未確認」などとして不良を暗示しているケースなども良く見かけます。

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他にありがちなのは、プロが蓋を開けて見ると内部の不良部分に気が付かれるために、まともな中古販売店に買い取って貰えない機器・・・例えば一部改造品や改造品を元通りにパーツ戻しをしたオーディオ機器を何食わぬ顔でオークションに流すケース。オリジナルとは部品が違っていたり、ハンダ付けの状態などで厳密には元に戻っているとは言い難いけれど、素人は気付きにくい改造品や、ハードオフ等で入手したジャンク品を元に、動作だけはするように中途半端なレストアを施したものなど様々です。(注:その点を明示してあれば問題ありませんが、素知らぬふりの場合もあります。)あと、出品者さん以前に自身がヤフオク!や、中のチェックが甘いHARD OFFなどから中古で購入していて、蓋を開けると実は改造品だったり、コンディションに難があるのに気が付いてないってケースもあると思われます。

2)故障しづらい、個体差が出にくいオーディオ機器はどれ?

ヤフオク!の出品量をみると、大体いつもスピーカー≒アンプ>ヘッドフォンイヤホン>ケーブル>CDプレーヤーの順番です。これで判るのは、新品の市場流通数に対して中古出品が多い物はそれだけ故障がしにくく、逆にタマ数が少ないものは壊れやすいものが多いと云うことでもあったり。以下、中古品の故障リスクの高さを★星の数で表現してみました(かなりアバウトです)。

震動制御系アクセサリー ★☆☆☆☆

一番壊れないのは細々とした震動制御系のオーディオアクセサリーの類。例えばインシュレータースパイク/スパイク受け、各種スタビライザーオーディオラックオーディオラックスピーカースタンドなどなど。硬質素材の固まりですから表面に傷が入ることはあってもまず壊れませんよね。しかしながら、元々の製造精度が悪く、特にスピーカースタンドには組み立てると最初からガタガタの個体はありがちですので、その点には注意が必要です

スピーカーケーブル ★☆☆☆☆

あまり壊れる要素が無いのは導体が太いスピーカーケーブルや↓の電源ケーブルですけれど、なぜかどちらも古いと外観がえらく小汚いことがとても多いです・・・(滝汗)。それから素材によっては表面の樹脂が黄変したり湿気を吸ってベタベタしたりするものもあります。皮膜が酸化してくすんでいる場合は剥き直す必要があります。メーカーで端末加工された高級ケーブルについては、Yラグやバナナプラグがオリジナル品(プラグ自体が高価)がそのまま使われているか?などもポイントです。換装されている場合はその旨と、なるべく使用端子やハンダを明記されているものが良いと思います。

電源ケーブル ★☆☆☆☆

オーディオで使われる極太の電源ケーブルについては、正規品はともかく偽ブランド物の流通が多く、とうぜん偽物では新品でもPSEは取得されていませんし、組み立て品質によっては思わぬ短絡事故や火災の危険を伴いますので、正規品以外は絶対に手を出さないという良識が問われていると思います。ジャケットに切りキズ等が無く、きちんと組み立てて作られたものであれば、室内なら本来は何十年でもそのまま使えて当然ではあります。

RCAケーブル XLRケーブル ★★☆☆☆

細いアナログRCAケーブル同軸デジタルケーブルになると、抜き差しの間に端子が甘くなってしまったり、ケーブルに力が加わった結果コネクタ内部のハンダが断線して接触不良気味になる事もあります。簡単な構造ですので、壊してしまったケーブルをハンダ修理した上で中古流し・・・なんて素敵な業師も(爆)。ハンダの品質や技術次第でオリジナルより良くなることもままあるでしょうけれど、こういうのは本来は隠さずに明記して欲しいところです。普通のピンケーブルよりはスタジオで使用されるXLRバランスケーブルの方が端子形状的に壊れにくいです。音質も大抵RCAピンケーブルより良くなりますので、XLRで配線可能な機器をお持ちでしたら是非トライしてみてください。

HDMIケーブル ★★☆☆☆

構造が複雑なHDMIケーブルは初期不良も多く、コネクタに無理な力を加えたり引っ張った勢いで断線のリスクが高いケーブルでもあります。画像にノイズが入る偽ブランドの高級HDMIケーブルなども、作りが甘く内部で信号線が一部ショートしていて、それがノイズの原因だったりするようです。

TOS 光デジタルケーブル ★★★☆☆

高級光デジタルケーブルに使われているグラスファイバーや石英コアの光デジタルケーブルは少々曲げただけでもあっさりクラックが入りますし、中身が断線してしまうとほぼ修理できませんので、同軸デジタルケーブルに比べると不良発生リスクが高くなります。但し安価な柔らかいプラスチックコアのTOSリンクは割と丈夫です。

電源ボックス ★☆☆☆☆

構造がシンプルで剛性が高いオーディオ用電源ボックスや電源タップ。コンセント部分は前オーナーの抜き差しが多い場合、勘合が徐々に甘くなり、これは音質にも影響があります。コンセントの内部ってびっくりするくらい汚れも溜まりますし。ただし市販の多くの電源ボックスの場合、コンセント部分については簡単にDIY交換が可能です。それだけ、高価な電源ボックスを落札される際には、元々装備されていた高級グレードのコンセントが装備されているのか良く見ておく必要があります。まれに別のコンセントに入れ替わっていたりする可能性も!?

フィルター回路付きの場合、内部の並列ノイズフィルター部分が壊れてしまっているケースは気付きにくいので注意が必要。回路の組み立て不具合が元で微妙に漏電しているケースもありますので、レビューでブレーカー落ちなどの不良報告が多い機種などは新品保証付の方が安心できると思います。

スピーカー ★☆☆☆☆

コンポーネント機器で壊れにくいのはダントツでスピーカーです。見た目でユニットのエッジやトゥイーターのドームがやられてしまっているケースは別にしても、外観に問題の無いホーム用のスピーカーが、普通に使用していて壊れているケースは比較的まれです。(※カーオーディオ用はユニットの裏側・・・ドア内部が雨ざらしですので経年劣化で傷みます。) 但し故意に壊してしまう形・・・ぶつけて傷を付けたり、スタンドから落下させたり、スピーカケーブルの短絡や過大入力などでトゥイーターが壊れてしまうケースが全く無い訳ではありませんから、左右のトゥイーターとウーファーから等音量で音が出るか?ピークで妙なノイズが混じらないか?については、中古品の場合は実際に使ってみないと判らなかったりします。更に正常に音が出ていても、個体の経年変化による音質変化や痛み具合は、同じ製品同士で比較してみないと判りません。この観点で云えば、もっとも個体差が大きいのがスピーカーでもあります。
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photo credit: Elto Miniamp via photopin (license)
余談ですけれども、長年経過したスピーカーの場合、ユニットのマグネットを再着磁させることで、新品時に近い活き活きとした音が蘇えらせる方法があったりします。特にアルニコマグネットのユニットでは必須っぽい。とは云え管理人は未だやった事ありませんけれども、一生モノのスピーカーについてはいつかはやってみたいな〜なんて(^^)ゝ

ヘッドホン、イヤホン、ポータプルアンプ ★★★★★

ヘッドフォンイヤホンポータブルヘッドフォンアンプも同様で、優しく扱えば本来そうそう壊れる事は無いはずでも、どうしても使用中に引っ張ったり落としたりでコードやコントロール部の内部配線が断線するなど、物理的に壊してしまうケースはごくありふれていますので注意が必要です。持ち歩いたり手が多く触れるぶん、置きっ放しの装置よりも圧倒的に傷みやすいですので、商品説明、使用頻度などを偽らない誠実な方を選んで取引したいところだったり。

それ以上にヤフオク!を含めたオークション界隈では、そこら中にヘッドホンやイヤホンのフェイク、偽ブランド品が溢れていますから、故障よりも知らずに偽物を掴まされている確率の方が問題ですので、新品・中古問わずオークション経由で購入される際には、元の入手先が信頼できるお店なのか?きちんとチェックするように心掛けましょう♪

D/Aコンバーター ★★☆☆☆

初期不良が無い限り普通に使っていてそうは壊れる要素は少ないのが単体DACことD/Aコンバーター。低消費電力で発熱も少なく、云ってみればCDプレーヤーからドライブメカを外したものですから、各種オーディオコンポーネントの中ではいちばん壊れにくいと云えそうです。とはいいつつも、管理人は古い海外機で故障個体に当たった経験が2回ほどありますけれども・・・(T_T)

トランジスタアンプ ★★★☆☆

次はトランジスタを使ったプリメインアンプパワーアンプ、据え置き型ヘッドフォンアンプ。長期の経年劣化で徐々に特性が劣化していき、最後には歪みっぽくなったり、左右の音量が揃わなくなったり、そうなると(・・・そうなる前に)キャパシタ等々劣化部品の交換が必要になります。でも元の設計や部品品質がまともな製品でしたら、本来は10年〜+αは余裕で使えますし、完動品であれば、故障と云っても単にプリアンプ部のボリューム接触不良でガリが出る程度の、些細なメンテナンスとレストアで済むものが多いと思います。なかにはヒューズが飛んでただけなんてケースも。反面、元々設計がおかしかったり、A級などの発熱が大きくなるタイプや、製造品質が悪く寿命の短い部品を使われているような機種では、もう最初からトラブル個体の嵐だったりしますから、良く知らない機種に手を出される場合は、ネット上にある所有者さんが書かれた情報をよく読まれることをお勧めします。

真空管アンプ ★★★★☆

初心者さんでいきなり真空管アンプに手を出す方は殆どいらっしゃらないと思いますけれども、当たり前ですが暫く使い続ければ球が徐々にイカれます。要らなくなって出品されている時点でまともなコンディションの球が付いているかぁ ゃι ぃ事も多そうです。故障と云うより快適に使うためには適宜、真空管の交換やバイアス調整が必要という意味で★4つ。
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とはいえ、球の維持費がかかることを前提に自前で球選びや回路への手入れが出来る皆さんにとっては、逆にメンテナンス次第で半永久的に使えるのが真空管アンプの良さだとも云えます。この点では構造が単純だけれどカートリッジやベルトには寿命があるレコードターンテーブルも同様で、故障や不良の定義によって見解が180度違うのがビンテージオーディオの世界です。

CDプレーヤー/SACDプレーヤー ★★★★★

CDプレーヤー/SACDプレーヤーに限らずBlu-ray/DVDプレーヤー等も含め、DACのように中身が電源と回路基板だけでしたら、発熱が少ないぶんアンプ等よりも相対的に長持ちする筈なのですが、問題は光学式の回転メカの存在です。ドライブメカ部分の宿命で、新品でも初期不良が多い上に、10年に満たなくてもいずれ調子悪くなるか壊れてしまうケースが多いです。ありがちなのがピックアップやサーボの出力が落ちて音飛びを起こしたり、トレイの開閉に不具合がでる等。軽い症状でしたらサーボやトレイの調整だけで直ることもあります。ドライブメカが故障した場合でも、メーカーもしくはドライブメカの製造元からピックアップもしくはモーター、ベルト、ドライブメカASSY丸ごとなど、交換部品が今でも調達できる機種でしたらなんとでもなりますが、そうでない場合はメカが終わった時点でもうどうにもならなくなります。アンプやスピーカーに比べて出品数が5分の1以下になってしまうのも、故障率の高さを物語っていそうです。

以上、大雑把にジャンル別リスクを評価するとこんな感じです。星の数はあくまでカテゴリ全体のアバウトな目安ですので、個々の機種では必ずしも当てはまらないことを付け加えておきます。当然、新しいモデルよりはより古いモデルの方が、コンディション不良であるリスクは飛躍的に高まります。特に製造後の年数が経っている製品の場合は、メーカーが消滅していたり、オリジナル部品が入手不能になり、修理を経た場合にもオリジナルパーツでは無くなってしまう個体が増えていきます。そういった場合、音質傾向が元々のオリジナルとは良くも悪くも色々違ってしまう点は留意しておくべきかも知れません。

3)オーディオ機器の個体差、経年劣化、変化は想像以上に大きい

経験値の多いベテランのオーディオマニアや販売店経験者さんの間では半ば共通認知されている事実だと思いますが、オーディオ機器は同じ機種であっても案外と洒落にならない音質の違いと個体差があります。エージングやバーンイン等という表現もありますが、最初から製造時の部品精度の誤差や組み立て誤差もあり、新品の時点でも、個体やロットが異なると実は聴いて判るほどの看過できない違いがあるケースなどむしろ当たりまえだったりします。

スピーカーなどは、横に並べると同じ型番の製品でも、視覚的にも音の広がりや定位がまるで別物じゃん・・・な〜んて事がしばしば。更にそれらが各々別々の環境で使い込まれ、経年劣化や経時変化に晒された場合、オークションに出回る中古品は、スピーカー、アンプ、プレーヤー、ケーブルアクセサリー類問わず、オリジナルの新品当初とはかけ離れた音質だったり、本来備わっていたレベルのクオリティで音が出ているとは全く以て限らないという覚悟が必要です。


オーディオ機器というのは、明らかな故障は別にすると、乱暴に言ってしまうと音が出てさえいれば機能的には正常と判断されますので、その音質が聴感上どうかという部分については官能評価による主観の範疇になってしまい、大手オーディオメーカー並の高度な測定器をお持ちで無ければ、不調を証明することは大変難しいのが現実です。

オークションに中古として出品される商品は、多くの場合、出品者が不要だから手放したものであり、その理由も様々です。良く云えば製品そのもの気に入っていたけれど、アップグレード資金や頭金が必要になり泣く泣く手放すケース・・・大半の皆さんがこれでしたら余り問題は起きにくいと思いますが、本当に一番多いのは、結局のところ音質が気に入らないから手放すケースでしょう。

「良い音」の基準や好みは個々人によって大きく異なりますし・・・音質の好みや音楽ジャンルの相性のみならず、ルームアコースティックや機材の組み合わせからくる音質の違いと相性は、皆が考える以上に遥かにバラエティに富んでいるため、ある人がその環境で気に入らなかった機器=別の人や環境でも気に入らないとは全く以て限りません。とは云え手放される機器の多くは(新品購入からのワンオーナー品であれ、中古購入であれ、)オーナーが決して手放したがらない機器に比べれば、何かしらのよろしくない部分が潜在している可能性が、残念ながら確率的にかなり高くなります。※あくまで確率です。

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photo credit: Doc Oren via photopin cc
新品ですら出来の良い個体とそうでない個体がある以上、誰しもが不満を感じるであろう不出来な個体や、経年劣化で状態が良くない特定の個体が、ぐるぐると中古販売店やオークションを廻っているケースが想像に難くないのは、皆さん留意された方が良いと思います。何分、オーディオはニッチなマーケットですので、(やたらと販売数が多い国産有名機種は別としても、) 海外製品などのマイナー機種やアクセサリの多くは、同一製品で中古として出回る個体が所詮限られてる以上こういったリスクが無い訳ではありません。新品購入での製造個体差は運でしかありませんが、オークションのように中古品で試聴が全く出来ないという事は、貧乏くじを引く確率も芋づる式に上がります。

更にオーディオ機器のコレクションや頻繁な買い換えを趣味にして、尚かつヤフオク!に積極的に参加されているような方々は案外特定のメンツというか、各所のコミュニティやブログを通して、場合によっては誰だか特定されてしまうくらいには極々小さなマーケットだったりもして、傍目にはなんとなく同じ球のキャッチボール的な・・・同一個体がぐるぐる廻っている事に気付いてしまったりする事もあったり無かったり。ここだけの話、馴れ合いのやや婆抜きめいた感じがしなくも無かったりするのであります(〜▽〜;)


まとめ♪
まあなんと云いますか、結局のところオークションでは中古機器に端から完璧は求めず、どっか壊れてても自分で直してみよう〜!あるいはメーカー修理と調整に出す費用を自腹で出しても構わないので〜くらいの気持ちで構え、相場を事前にチェックしつつ無謀な価格で入札しないようにしましょう。そんな感じのゆるいスタンスであれば、中古オーディオ機器を末永くおおらかに楽しむことが出来るんじゃないかと思っています。。。みたいな(^^)ゝ

ヤフオク!でオーディオ機器を落札する為の賢明な方法 (6)に続く

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