September 21, 2014
長年のデフレとオーディオ不況が続く昨今、日本の最近のピュアオーディオスピーカーの売れ筋は、遂にペアで実売1万円とかそんな時代になってしまいました。そんなペアで諭吉さん1枚前後で買える激安スピーカーが一体どの程度の実力なのか!?普段はもっと高価なスピーカーを色々と使い分けているわっちも、横目で見ながらずっと興味津々でありんした、、、入門ローエンドクラスは近年随分進化しているとの噂もあり、今回もいつもの斜め下から目線で盛大にレビューしてみたいと思いまする♪
TEAC LS-H265
ターゲットにしたのはTEAC LS-H265価格.comでの評判も以前から良いですし、以前はスピーカー部門で一位だったこともあります。というかいつものあれだ、元々お安いのに特価で更に安くなってたのでぇ〜す♪(^^)ゝ
  

開梱してみると想像以上にキャビネットが大きいです。174mm×268mm×246mmというスペックで見ると、管理人が好んで使っている種々の小型スピーカーより一回り大きい程度かと思ったのですが、エンクロージャー容積が片側8リットルとの事で、audiopro Image11QUAD L-ite2と比べて実際には軽く2倍以上あります。サブシステムとしてでは無くメインスピーカーとしてブックシェルフを(サブウーファー無しで)使う場合には、低域の再生帯域を確保するのにこれくらいのサイズが最低限必要ではあるのですが、5.5畳の部屋に入れるとヌルテカした質感と相まってリアルな存在感の大きさにΣ( ̄ロ ̄|||)・・・となったりならなかったり。。。(^^;

ただ持ってみるとサイズの割には軽いです。外装仕上げはラッカーでテカテカの鏡面仕上げ。傷には弱そうなので注意しましょう・・・取扱いには綿手袋が必須です。デザインの見た目はメッキ仕上げされたツイーターのウェーブガイドがアクセントになっていて、今風で若々しい雰囲気。いつもでしたら部屋の家具との相性を鑑み、明るいウォルナット仕上げのLS-H265WAを選ぶところですけれども、今回ブラックを選んだのは、暫く遊んだ後の下取りを考えたから・・・ブラックの方が人気あるとの事で。。。(^^)ゝウォルナットは夏に製造終了になりましたので、残り在庫は黒より希少価値があるかも。

インシュレーターはいつものaudio-technica AT6099で三点支持。接続先はデジタルプリメインアンプのONKYO A-1VL。CDプレーヤーが英国CREEK Evolution CD。スピーカーケーブルが英国TAG McLaren F3-10SPK。インターコネクトケーブルが米国DH Labs Phantom RCA。機器の価格はそれぞれスピーカーの15倍というアンバランスな組み合わせですがお許し下さいませ。

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音調はチタニウムトゥイーターの音が支配的で、明るい艶と透明感がある綺麗な高域です。滑らかなサーフェスで耳当たり良く響かせる印象で、情報量はやや控えめ。チタン素材にも関わらず、素材ツイーターにありがちな金属的な歪み感はかなり抑えられていて、艶やかで親しみやすい印象。ピアノは潤いがありマイルド。バイオリンは明るく裏返る。女性声優などのハスキーな女性ボーカルの帯域に、メタルドームツイーター特有のこめかみを押さえられるピーク感はあるのですけど、それ以上に定位と音抜けが良く嫌味の無いチャーミングな音色だと思います。滑らかな美音系トゥイーターです。
チタニウムトゥイーター
このトゥイーターの美音を最大限に生かすためか、クロスオーバーが1700Hzでかなり低いのですけれども、ユニットの繋がりは滑らか。響きに十分な広がりと潤いがあり、中高域より上は明快で明るくで輝いていますが、中域〜低域方向はウォームでまろやかな、良くも悪くも一昔前のTEACらしい音色傾向です。音量を絞ってもツイーターの音質と定位が良好ですので混濁はしません。低域のボリューム感を望まなければ、PCオーディオなどのニアフィールド極小音量でも十分に対応できます。・・・まぁデスクトップ&ニアフィルードで運用するには些か箱が大きすぎるとは思いますけれども。
ペーパーコーンウーファー
ペーパーコーンの低域はバスレフと相まって、ややブーミーで制動力不足。ウーハーの見た目は白くてセンタードームが大きく、いかにも制動力がありそうな現代的デザインなのですが、キャビネットの軽さから想像するにマグネットは小さいのでしょう。音質傾向は古くから聞き慣れた繊細で素直なペーパーコーンそのものです。音作りが耳当たりの良さ優先でウェットなのもあって、音数が多くなってくると、どうしてもディテールがぼんやりしちゃうのはコストの制約を感じさせてしまう部分。ウーファーの軽さが功を奏して音抜けは良好です。

箱は大きいですけれど、その大きさに見合った迫力のあるサウンドというよりも、箱鳴り・・・キャビネットの共鳴を最大限に生かしたマイルドで比較的穏やかな鳴り方です。ツイーターの定位が良く、クロスオーバーの低いツイーターの音が支配的なこともあって、点音源に近いむしろもっと小型のスピーカーが鳴っているように聞こえる。トゥイーターの音色が最大のチャームポイントですので、サブウーハーを別箱にして、この美音系広帯域ツイーターと適当なミッドをサテライトに使ったPC用の超小型スピーカーなんてあったら面白いのに・・・なんてね〜♪


TEAC LS-H265は総じて押しつけがましさの少ない素直でスムースなサウンドです。低能率&強力なマグネットでぐりぐりドライブする現代的なスピーカーの音では無く、サラサラと束縛感が無い、むしろ昭和のスピーカーみたいなレトロ臭のする鳴り方。外観は今風ですけれど、どこか懐かしい感じのサウンドです。能率は86dBでボリューム位置がやや高めとは云え、8Ωでドライブは容易。エントリークラスの低価格なアンプで十分いけます。録音もパルシヴな制動力や情報量を要求するデジタルでハイスピードな現代的録音よりも、アナログ時代のクラシックの古い録音が、懐かしい感じがして意外な程マッチするのが不思議。

弱点は、中域が引っ込んでいるというか、中高域のチャーミングで滑らかな際立ち感と美しさに比べて、数百〜1700Hzの中〜中低域の力感が弱い。それでいて100ヘルツ以下の重低音が結構伸びがあってぼぉーん!ですので、相対的に中域が凹む感じがするのかも。このウーハーはチェロの銅鳴りとティンパニが妙にリアル。もちろん箱庭サイズのティンパニではありますが、コンサートホールでボワ〜ン♪と空気が震える雰囲気が出ていて思わずニヤリ( ̄ー ̄)

響きはかなり多いです。残響音をキャビネットとバスレフで積極的に再創造する音作りですので、絶対的な情報量は少なめ、微細な音は綺麗に整理されてしまいハイレゾの分析的な解像度を味わうには少々パフォーマンス不足。逆に云えば低音質音源でも耳当たり良く小綺麗に整えてくれますので、リスナーに親切な親しみやすい音です。高域レンジも欲張らず、滑らかで無理の無いスムースなサウンドは、聴き手にある種の集中力を要求しませんので、BGMとして長時間流すのには良さそう。

中国生産ですし、実売価格を考えたらユニットもキャビネットも相当に低コストな筈ですが、その制約の中で音質が破綻しないように良く纏まっている。上位スピーカーに追いつこうと無理して背伸びをしたような、苦し紛れで余裕が無い出音ではありません。ビクターのウッドコーンシリーズやONKYOのD−○12EXシリーズなど、優秀SPが付属する一部の高音質ハイコンポは別格にしても、ドライで混濁感の強い平均的なミニコンポ付属のスピーカーからリプレイスした場合には、多くのケースで音質向上が望めそうです。

蛇足ですがうちにある機器ではゴールドムンドの中身で有名になったPIONEER DV-585Aの音に似てる。DV-585Aは大部以前に使い道が無くて物置台になってますが、このスピーカーに組み合わせるなら質的に合うかもw


組み合わせるアンプですが、TEAC LS-H265の場合、下流の接続機器の音質が微妙でも、綺麗にデフォルメしてそれなりの音で鳴らしてくれそう。ドライブ力もそんなに要求しないスピーカーですので、素直な音のアンプであれば割と何でも合うと思います。ただ、いくら非力なアンプでも十分鳴るスピーカーとは云え、数千円の中華デジタルアンプを使う場合、機種によっては酷くスカスカなサウンドになることが懸念されます。出来ればなるべく実売2万円〜5万円くらいで、国産機のエントリークラスが相応しいと思います。当たり前ですけどここはA-H01-S Reference 01AI-301DA Reference 301などTEAC製のプリメインアンプと組み合わせるのが一番無難というか最適解です。】【こういった超低価格スピーカーの場合、価格以上のパフォーマンスを求めるには特に同社純正での組み合わせを推奨します。A-H01は当然としてReference 301やReference 501の品質はTEAC LS-H265に対して些かオーバースペックかも知れませんが、いずれグレードアップを視野に入れるとしたらこれくらいが妥当かも。


敢えてもうちょいノリノリで明るくクリティカルに鳴らしたければ、ONKYOのデジタルアンプでA-5VLか一体型ミニコンポのCR-555やネットワークCDレシーバーのCR-755がクラス的に良さそう。うちでは今回デジタルアンプとしては中級機のONKYO A-1VLでテストしましたが、ドライブ力も解像度も、完全にアンプ側がオーバースペックな鳴り方になってしまいました。鳴らそうとする互いの勘所が噛み合わず、ギア比の違いでアンプが空回りしている感じです。将来的なステップアップを加味するとオーバースペックが必ずしも悪い訳ではありませんが、TEAC機を除く5万円以上のアンプと組み合わせとしまうと、相性の面で齟齬が出たり、単純にもっと良いスピーカーが欲しくなって直ぐにウズウズして来るかも・・・!? 悩む覚悟と予算に余裕がある場合は、敢えて上位機種を宛がいつつ、オーディオの泥沼の世界に皆さんも是非(・・・滝汗)


TEAC LS-H265は潤いのある響きが綺麗に広がるのでサラウンドスピーカーとしても良さそうですが、いかんせん、サテライトスピーカーとして使うには"で・か・い"です(苦笑) しかしサラウンド効果の響きが多い&下手な自己主張はしないので、このサイズが許容できるならハイコストパフォーマンスといえそう。見た目はともかく、スピーカーが際立ってってしまい、邪魔になるようなタイプの嫌らしい音質では決してありません。金属とプラスチックのエンクロージャーが醸し出す人工的な音と異なる、滑らかで仄かにアコースティックな温もりをも感じさせる音色です。

エントリーモデルということもあり、赤黒の細いスピーカーケーブルがいちお〜付属していますけれども、音質にこだわるなら出来ればもう少し良いグレードのものを奢ってあげたいところ。

スピーカーケーブルには、LS-H265の弱点をカバーする意味でも、やや制動力に難のあるウーハー側の質的向上優先で、なるべく太くて硬い導体の単線に近い構造のケーブルを使った方が合いそう。低域をゴリゴリッとね〜♪ 私が好きな高域が綺麗で安価な細いスピーカーケーブルでは、輪をかけてナヨナヨするのでありまする。今回は1.5mペアで6万以上もするイギリス製スピーカーケーブルを使用しましたが、このスピーカーにはどうみてもオーバースペックです。高くてもm/2000円以下のモデルで十二分ではと思いますが、太いと品質とは別にそれだけで値段が結構高くなるのですよねぇ。国産のPCOCC素材が合いそうですが、このスピーカーに組み合わせるには些か高価ですし、もう製造終了してるので早い者勝ち・・・。敢えてみんな大好き米国ベルデンから選ぶとしたら太めの8477を試したいところ。

上記とは些か矛盾しますけれども、TEAC製品ですので、ここは同社で開発時に使用している・・・かも知れない?(あくまで憶測)オランダのヴァン・デン・ハルのスピーカーケーブルを自分でしたら使います。van den Hul (ヴァン・デン・ハル社)は、物理学博士のオランダ人A.J. van den Hul氏が創設したオーディオケーブルブランドで、ヨーロッパでは良く知られた定番の製品。これでもTEAC/ESOTERICが輸入代理店を務めているお陰で日本国内でも比較的お安く入手できます。そうはいっても、このクラスのスピーカーと組み合わせるには些か高価ではありますけれども。。。TEAC S-300NEO+ヴァンデンハルのスピーカーケーブル異径2銘柄をバイワイヤリング接続でしたら、これはもう見ただけでゾクゾクしてしまうかも♪

長くなってきたのでTEAC LS-H265-B お取り寄せきまぐれレビュー後半は次回!
《Last modified 2015/9/2》

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