ジャズ&オーディオ通信さんの方でPS Audio PerfectWave Transport & DAC試聴会の様子がレポートされていましたので、便乗して手持ちのPS Audio XPD/1.8mk2 xStream 電源ケーブルについて使用レビューを書いてみます。
PSオーディオXPD1.8_Prelude
PS AUDIO XPD MK2はイロモノ好き管理人にしては珍しくネット上での評判がメチャクチャ良いのでついつい釣られて購入してしまった電源ケーブルです。箱ピュア管理人宅ではメインシステムの大元、壁コンセントPAD CRYOMAGから電源ボックスJ1プロジェクトPT-4の間で使用しています。1年半ほど前の購入時には、かなり特殊な感じのする音質にこれは失敗したかな〜と思ったのですが、エージングが進んだ今ではこのXPD MK2でしか成し得ないサウンドの存在意義を高く評価している電源ケーブルだったりします。
外箱はこんな感じ。ケーブル自体が太く重く大きいので箱も大きいです。プラグは一体型モールド成形で"Prelude"と刻印されています。プレリュード、前奏曲という名前の意味は入門モデルという意味なのか・・・それとも機器前段に使えばいいのでしょうか?(笑)
PSaudio_XPD_1.8MK2
XPDの線材は10ゲージ(5スケア)のマルチストランドで純度等は非公表。導体はOFC。PS AUDIOオリジナルの一体型モールドプラグはビス無し圧着。導体との接続は銀ハンダを使用。端子部分はニッケルメッキと手研磨を繰り返した滑らかな仕上がりでコンタクトはとてもタイト。そこらの自作用電源コンセントプラグやインレットプラグと比べても確実なコンタクトで、高精度なパーツが使われているのは手に取ってみると判ります。PSオーディオのこだわりを感じさせるプラグです。導体のアウタージャケットは世界初、高周波ノイズ除去効果のあるフェライトを混合させたPVC。更にフォイルとメッシュで二重シールドが施されています。

肝心の音質ですが、聴感S/Nがとてつもなく良い。これがPSオーディオXPD/1.8mk2の一番の特徴になると思います。

フェライトシースのノイズリダクション効果ですが、同社のノイズハーベスターはあっても無くても箱ピュア管理人の環境では、聴感上大きな違いは無かったりしますが、この電源ケーブルの影響力はかなり強力な部類です。音色の傾向がフェライトコアを使用した場合の音質に良く似ているのですが、聴感S/Nの良さ、異様な背景の静かさは電源ケーブル自体が強力なノイズフィルターの役割を果たしているような印象です。ちなみに色々と副作用もあるフェライトコアをオーディオ周りに10個使うより、XPDかXPLを一本使う方が遙かに効果的に聴感S/Nが良くなります。
⇒【ヤフオク!

見た目が16mmの極太シース&低域に強いPSオーディオ製ということもあって、かなり低域の量感が出てくる音を期待したのですが、この点では期待していた程ではありませんでした。所有する他の3.5スケア電源ケーブルと比較すれば低域の質量共に一段階上回ると思いますが、少なくとも見た目の太さは肩すかし気味。中域〜低域の独特の重さと沈み込みは素晴らしいものがありますが、低域の更なる量感と厚みは8ゲージの上位モデルにするか、素直に他の5.5スケア以上の電源ケーブルを選んだ方が幸せになれるような気がします。

購入当初は音にまとわりつく嫌なザラザラ感があって全くPSオーディオらしい音ではなかったのですが、数ヶ月使い続けたらそれなりに滑らかになりました。エージングが進むとアメリカ製品らしい中域から低域のやや甘い立ち上がりと肉付きが出てきたのですが、これがXPDの特徴で、各所のレビューを拝見した感じでは導体に 単結晶状高純度無酸素銅"PCOCC"を採用した兄弟モデルのXPL MK2ではXPDより硬質でキリッとした低域が得られそうです。XPDは他社の電源ケーブルと比べればかなりワイドレンジ傾向の電源ケーブルになる思いますが、XPLは更にワイドレンジ且つほぼ全てに於いてXPDを凌駕するとのレビューも。正直XPLにしとくんだった・・・(T_T) XPLはXPDの上位モデルとして導体にマルチストランドPCOCCを採用したもの。構造や導体径(10AWG)などのスペックはほぼ同じみたいです。※導体がPCOCCのケーブルは押し出しが強くエネルギッシュな傾向が顕著なため、OFC導体でディティールの繊細さが強調されるXPDよりもXPLの方が活き活きとした音を狙えそうです。

⇒【ヤフオク!

XPDの高域は鮮度が高くキリッとハイスピード。定位と音像のシャープネスが良く前方への伸びが鋭い。中高域にアクセントがあり割と神経質でピーキーな傾向。台詞は明瞭でクッキリしているけれどサ行が目立ちます。スキャンスピークの高解像度で神経質なトゥイーターの性格を更に強調してきますので、最初聞いたときはなにこのヒステリーな高域!?だったのですが、エージングが進んで慣れると他のケーブルでは物足りなくなってクセになる切れ味かも。解像度の低いスピーカーではこの高域の切れ味がプラスに働き、高域が大きく改善したようになるかも知れません。但し低域方向もワイドレンジの為、音像は正確に中央定位して(低域が弱いケーブルのように)音像が上方へ引っ張られるような感じはありません。定位は安定していて背景の静粛性とのコントラストから、音場の展開には独特のものがあります。


音色は暗く温度感はひんやりとしてクールな傾向。なんとなく黒い御影石を想わせるひんやり感です(謎) Hi-Fiオーディオ的な意味での高音質感はなかなかの部類ですけれども、正直なところ音楽性は低い部類になると思います。静粛性とキレの良いエッジ描写を楽しむケーブルであって、音楽的躍動感や暖かみ、抑揚のエレガントさを引き出す芸術性を備えたタイプではありません。聴感S/Nと中高域のシャープネスが良いので情報量が多いのかと云えば、立ち上がりと輪郭は明瞭ですが、音場の奥行きと低域方向の分析的な情報量については案外それほどでもなかったりします。ハイスピードな中高域と対比すると相対的に低域方向の立ち上がりが甘くなるせいかもしれません。とにかくこのシリーズのケーブルでしか味わえない独特の音。

ホールトーンは残響がたゆたう傾向ではなくサッパリとキレよく減衰します。時に疑似サラウンドのような電気的にエンハンスされたような印象になるのはなぜだろう・・・?特にリマスタリングされたCDで顕著。録音の継ぎ目や残響の位相反転が際立ちます。これが驚異的なS/Nの良さからソフト段階での加工を暴いているのか、単純にアンナチュラルな音色のケーブルなのかは未だに判断付かないところだったり。。。
スピーカーに喩えると間違いなくアコーステッィク系や楽器系ではありません。その意味でウィーンアコースティックのようにアキュレートさよりも楽器的芸術性を身上としたシステムでは本来使うべきではないかも知れません。かといってドライなモニタースピーカー系の音調でもなく、もの凄く高音質なPAスピーカーがあるとすればこんな傾向の音になるのかも知れない。AR・・・ACOUSTIC RESEARCHのサテライトスピーカー"EDGE"がある種こんな音だった気がしますけれど・・・みなさんご存じないですよね。実のところそんなに個人的には好みと云える音質ではないのですが、それでもXPDには止められないクオリティがある。他の電源ケーブルに換えた時にどうにもXPDのクリアネスとパッシブなS/Nの良さを超えられなくて四苦八苦してしまう。それがPSオーディオXPD/1.8mk2 xStreamの音質になると思います。

それとこれ、大画面液晶テレビやPDP/プラズマディスプレイのデジタルノイズを減少させる効果があるような感じがするのです。画質そのものは他にもっと魅力的な色乗りのケーブルがありそうですけれど、PDPの電源ケーブルとして直接咬ませることで、AV混合システムでオーディオ系へ回り込む高周波ノイズの悪影響を、聴感上それなりに軽減できるかも知れません。
CRYOMAG PAD LEVITON
現在はメインシステムの大元の壁コンセントPAD CRYOMAGから、オーディオ系電源ボックスの間にXPDを使用中ですが、音質的に好みかと問われると?だったりしますので、近い将来もっと音質的に好みに合う電源ケーブルを見つけることが出来ましたら、XPDをプラズマテレビ側に回すことを検討しています。それでピュアオーディオ用にはとりあえず上位モデルのXPL MK2"Power Punch"電源ケーブルを試してみたい。XPDのようなタイプの音質でしたら、中途半端な低域方向のディティールの甘さを残すよりも硬質感とワイドレンジをスパッと実現した方が潔いと想うのです。で、それが実現できるのはXPLなのかしら〜と。本国にはもっと高価なStatementやPremier"SC"などのモデルがあったり、PerfectWaveシリーズが出てきていたりゴニョゴニョ以下自粛。

joshin_4939325097746-31-1981尚、PSオーディオではXPDよりも更に安価なエントリーモデルとしてXPC1.8〜power punch cable〜というモデルも用意しています。構造はXPD/XPLとは異なり12ゲージ(3スケア)の単線3芯構造でノンシールド。単線系の電源ケーブルは多芯線とは異なる輪郭のクッキリとした音像とスピード感が得られると思いますので、XPC"Power Punch"には上位モデルとは全く違う意味での存在意義があると思います。単に安いからという意味ではなく、単線のサウンドをプリアンプやCDプレーヤー等に取り込んだり、低域過多でスピード感の足りないパワーアンプの鮮度感を改善するためにXPCは有効かも知れません♪
《Last modified 2015/8/6》

ピュアオーディオRANKING←プレステと関係ないので抗議のクリック♪
mixiチェック このエントリーをはてなブックマークに追加
ブログネタ
オーディオ に参加中!