radio.wave.cut(ラジオ・ウェーブ・カット)スピーカーの音質改善にこれは良いかも!?

今回はMPコーポレーションのradio.wave.cutを紹介します。radio.wave.cutはスピーカー端子にSPケーブルと共に並列に接続するチューンアクセサリ。効能書きはラジオウェーブ帯域のノイズを遮断し、アンプを正常な動作に導くetc…とのことですが、詳しい説明は販売元のゴトウ総合音響さん(廃業されました)にお任せするとして、この手の商品は昔からいくつか市販されていますが、個人的に試した中で一番効果が大きく感じられ、また聴感上の副作用の少ない製品がradio.wave.cutでした。

radio_wave_cut

radio.wave.cutを取り付ける効果ですが、スピーカーの動作が低域から高域までワイドレンジになり、未装着では出ていなかった音の沈み込み、高域の伸び、ふくよかな響きを得ることが出来ます。しかも高域方向が奇麗に澄んだ音になり、文字通り歪み感が大きく減少しますので、お手持ちのスピーカーのツィーター(高音部)が神経質で耳に鋭く疲れる場合などに使用すると大変効果的なアクセサリです。

特に長時間リスニングを続けても聴き疲れない音質になる点はradio.wave.cutの非常に大きなメリット。接続状態に慣れてしまった後から試しに外してみると、聴感レンジが中域中心に狭くなり、大きく広がっていた音場がスピーカーにまとわりつくように感じてしまい、とても聴いていられません(@_@;)。未接続の状態では接続時と比較して篭もった音質に聴こえます。販売元の能書きを信じるならば、ラジオ・ウェーブ・カットを使うことでアンプのロスが減り、スピーカーをきっちり動作させる事が出来るようになると云う事でしょうか。。。この種のほかの並列接続型アクセサリの場合、副作用として音が暗く沈んでしまい躍動感が失われるなどの問題があるのですが、radio.wave.cutではむしろ逆の傾向になります。

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今回のテストで使用したaudiopro Image11に限らず、より大きなVienna Acoustics MOZART T-2でもradio.wave.cutは絶大な効果を発揮ますし、過去に試した範囲では他の多くのSPでも効果的に作用してくれる印象ですが、オーディオアクセサリーの常としてスピーカーやアンプの組み合わせによっては上手くマッチしない場合はあるそうです。実際、まだエージングが済んでいない新品のaudiopro Image11に取り付けた時には、歪んだ変な音になってしまいとてもびっくりした覚えがあります。しかし、2週間程スピーカーを鳴らして初期エージングを済ませた後に改めて使用してみたところ、radio.wave.cutを取り付けた方が歪み感が少なくワイドレンジで豊かなサウンドになりましたので、裏を返せば、元々あまり状態の良くない製品、過度に歪みっぽいスピーカーなどでは合わない場合もあるのではないかと推測します。

また、ラジオ・ウェーブ・カットの導体に銀コート線が使われている為か、付加される音色のキャラクターが若干銀線っぽい瑞々しく明るく爽やかなトーンに振れますので、暗い沈むような・・・若しくは乾いた音色がお好みの場合には、音色そのものが好みに合わなくなってしまう可能性はあります。逆に明るめの音色がお好みの場合には、音にまとわりつく汚れを払拭するイメージで暗いトーンを明るくしてくれる効果があるとも云えます。欧州系の箱庭的なオーディオシステムと洗練された音色の小型スピーカーの組み合わせでしたら、多くの場合で上手くマッチしてくれると思われますので、聴き疲れしたり、レンジ感や現状の音質傾向に不満がありもう一歩追い込みたい場合などは、radio.wave.cutを繋げてみる価値は十二分にあると思います。

(注:このレビューは、radio.wave.cutの廉価ノーマルモデル@8900円での感想です。ハイクラス上位モデルはもっと性能が良いそうです。)

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コメント一覧 (10件)

  • 出張で名古屋に行く機会があったので、ゴトウ総合音響さんを訪ねてみました。B&W Nautilus 805でのradio.wave.cutの実演には本当に驚きました。今使っているQUAD 11LとSharp Auvi SD-SG40の組み合わせで高音域のキンキン感が気になっていたので、ゴトウさんのお勧めに従ってradio.wave.cutを導入する事にしました。正直言って驚くべき効果です。デジタルアンプはradio.wave.cutの効果が良く出るとの事でしたが、QUAD 11Lも効果が出易いのではと思いました。ゴトウさん推奨のB&Wと良く似た音質だからでしょうか?

  • 毎度遅レス失礼しますです~m(__)m
    効果があったみたいで嬉しいです♪実は、
    後藤総合音響さんには残念ながら一度も行ったことがないのですが、
    radio.wave.cutは私もお気に入りです。ちなみに高い方をご使用でしょうか?
    うちの場合、デジタルアンプのA-1VLとImage11の組み合わせの場合は
    あまり使う必要を感じないのですが、他の組み合わせやVienna AcousticsT-2では
    使った方が歪みが少なくレンジ感も格段に広がります。
    それにしても、11LとAuviの組み合わせになるとモニター調の音が出るんですね。
    ちょっと意外でした。それだけポテンシャルが高いことの裏付けでしょう。
    でも、pastel_pianoの場合は敢えて英国レトロ調に振りたくなるかも。

  • お返事頂き、ありがとうございました。
    radio.wave.cutは、どうせ1セット持っておくなら、と言うことで高い方です。
    上級のA-1VLは高域まで質感が高く、歪み感がないのでしょうか?
    Auviでは(SG40でも)とてもそこまでは、と言う事なのでしょうね。
    SD40との組み合わせで、11Lはハイスピード&ワイドレンジのポテンシャル
    が高いことに気が付き、正直言って驚きました。4330との組み合わせでは、
    とても英国調でしたから。
    でも、そのうち疲れて来たら、英国レトロ調に戻りそうな気がしています。^^);

  • 追伸)
    4330との組み合わせではキンキンは感じず、
    radio,wave.cutを付ける必要はありませんでした。
    あくまでも英国風に礼儀正しい振る舞いです。

  • A-1VLがデジタルアンプだという事は忘れた方が良いかも…。
    変な歪み感とかは無いですね。ライバルのMARANTZ機等もそうですが、
    国産メーカーの主力機ですので音質面での基本スペックは優秀です。
    Auviは店頭でミニコンセットとして試聴した範囲では歪み感は感じませんでした。
    あと、ディナウディオとの組み合わせでも感じませんでした。
    ある意味、透明で味気ない音だなーとは思いましたが、
    お手頃価格の一体型としては良い物ですね。
    んでも、4330で歪まないのでしたら、
    4330の音楽性を生かしてあげたいところです。
    CreekやMusical Fidelityを色々使われているufugi0331さんでしたら、
    私の書く音楽性の意味はよくご存じかと思いますが、
    私のスタンスとしては、いくら音質が良くても音楽が聞こえないと
    意味がない。オーディオはあくまで音楽のためのツールだからと考えます。
    高音質だけれどキンキンして疲れるってのは、
    ある意味、音楽から遠くなってしまっているではないでしょうか?

  • いつもお返事頂き、ありがとうございます。
    Auviの音には、ご指摘の様に無味乾燥なところがあります。しかし、11Lとの組み
    合わせは大変ワイドレンジで、また、解像度が高くベールが一枚取れた様な見通しの
    良さがあります。例えば、オーケストラの各パーツの掛け合いは4330と比べると、
    格段に明瞭に聴き取ることが出来ます。
    先日、FMで放送された小澤征爾&N響&マーカス・ロバーツ・トリオのガーシュウ
    ィンのピアノ協奏曲を聴くチャンスがありましたが、ジャズトリオとオケの各パーツの
    掛け合いが明瞭に聴き取れるのは大変な醍醐味でした。また私が大好きな五嶋みどり
    &アバド・BPOのチャイコフスキーVnコンのライブも大変リアルな臨場感があります。

  • 私の説明が悪かったのですが、Auvi&11Lの組み合わせではキンキンと言うほど高域に
    困っている訳ではなく、折角高い実力があるのに少々高域が硬いのが玉に瑕だなあ、
    と言う訳で、radio.wave.cut等の組み合わせで改善できないか、と質問した次第です。
    しかし、昔のウィーンフィルのメンバー・バリリ四重奏団のモーツァルトやベートー
    ベンの室内楽を聴くと、4330の持ついぶし銀の音色が何とも言えない味を出します。
    4330&11Lはとても捨てがたい組み合わせなのです。これは、別の見方をすれば、
    11Lが広い対応力を持つと言えるのでしょうか?
    今回の11Lの特集は大変なインパクトでした。これからも内容の深いレビューをお願い
    いたします。

  • 4330は小編成のクラシックやジャズ向きですから~。
    出力や筐体の小ささからも想像できるとおり、
    リラックスして静かに音楽を愉しむ為の大人のオーディオだと思います。
    欲を云えばクリークのような音楽性の高さと、
    Auviや他の国産最新鋭機のような優れた音質を両立できればいいのですが、
    普及+αくらい迄の価格帯の製品では、多くの場合、
    音楽性を取るか?音質を取るか?の二者択一になってしまうことが多いようです。
    音楽性と音質をそれなりに両立したければ、ハイエンドの世界でという事でしょう。

  • 私はいつもこの音楽性と音質追求の狭間で苦しんでいます…(滝汗)
    基本的には音楽性最重視の筈ですが、オーディオマニアの気質が
    どうしても音質追求に走るので、バランスが取れずに迷走することもしばしば…。
    結局、システム複数組めばなんとかなるさ、という泥沼型です。
    気に入った音になるまで手間がかかるので、結局複数システムで行かないと
    途中でギブアップしちゃうんです。
    このスレッドの最後にradio.wave.cutについて一言。
    これ、耳を保護するのに良いんです。多少の音調の好き嫌いはあるでしょうが
    (生楽器では絶対に感じない)オーディオ独特の電気的な歪み感軽減に
    確実に効きますから、耳の健康のためにも、皆さんに取り付けをおすすめします。

  • 初めまして、2週間程前、B&WのCM1を試聴せず購入致しました。上位の805と比べると解像感は似ていますが、805特有の立体的音場は、残念ながら到達していませんでした。しかしながら、値段の割には満足しております。現在、パナのデジタルアンプ(XR-55)とバイアンプ接続しております。
     そこで質問ですが、高域が少しキンキンかなと思います。
    ”radio.wave.cut”を付けると、そんなに良くなるのでしょうか?
    教えて頂ければ幸いにおもいます。

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